設計編4
回路および部品を決定したので、シャーシの加工図面を作成します。
ボトムシャーシ加工図面作成
電源トランスと基板サイズ決定の為に、ざっくりとした図をかきましたが、本当に配置可能か確認します。確認方法は、ケースを仮組みして、そこに加工図を置いてみます。ケースは、現行のLow-ch用アンプの電源トランス外置き対応時に作り直した為、フロントおよびリアパネル以外は新品です。
写真のとおり、フロントおよびリアパネルには必要な部品が取り付けられた状態となっていて、配置確認には好都合です。ケース1組を仮組みします。最初はヒートシンクを兼ねるサイドパネルに鉄製のフランジを取り付けます。
ケース付属のネジは予備がないのでなくさないように注意します。取り付けたフランジを使ってフロントおよびリアパネルを取り付けました。
変に力を加えると、菱形に変形するので注意して扱います。次にボトムカバーを被せてケースを正規の姿勢にします。そこへ作成済みの配置図を等倍で印刷し、外形にそって切り取ってボトムカバーへ置きました。
両サイド手前側のエリアは、放熱器に取り付けるアンプ基板を想定しています。確認できる限りでは問題なく配置できそうです。せっかくなので部品を置いてみます。電源トランスは、在庫数が限られているとおもい、事前に発注しておきました。
基板は予備の在庫が幸いありました。
余裕はありませんが、配置できそうです。トロイダルトランスが収まるとなかなかいい感じです。これで作成済みのボトムシャーシの部品配置に問題ない事の確認ができました。作成済みの配置図をベースに加工図を作成します。修正点は以下のとおりです。
・不要なアンプ基板配置図の削除
・トランス、基板取り付け穴の追加
・必要な寸法の追加
作成したボトムシャーシの加工図は以下のとおりです。
終段用のトロイダルトランスの取り付けはM5対応ですが、電圧増幅段用トロイダルトランスに合わせてM4としています。仮組みしたケースは一旦ばらして基板実装完了まで保管します。
サイドパネル加工図
サイドパネルには、アンプ基板と終段のコンプリメンタリトランジスタおよび温度補償用のトランジスタを取り付けます。取り付けのイメージは、現行のLow-ch用アンプと同じとします。
変更点は、終段トランジスタをシングルコンプリメタリとするだけです。終段のトランジスタは、前方に移動した方が他部品とのクリアランスは取りやすいですが、NPNとPNPの温度バランスを考慮して、従来どおり前後方向の対象位置に取り付けます。他寸法は、現行Low-ch用アンプにほぼ合わせました。左右のパネルでアンプの取り付け位置が変わるため、それぞれ加工図を作成します。すべての取り付け穴は、M3マシンネジ取り付けとすつ為、下穴としてφ2.5の穴をあけます。上記を考慮して作成した加工図は以下のとおりです。
サイドパネルは、L/Rで専用としましたが、パネルに実装するアンプ基板も同様とするかは頭の痛いところです。最低限、端子台の配置は左右の基板で考慮しないと組立性に影響します。次回は部品発注を行い、製作の準備を行います。
つづく(製作編1)