製作編3
終段用の電源基板の実装を行います。
閑話
約40年ぶりにテスタを新調しました。今まで使用してきたものは、KAISE SK-6200で大学の電子回路の課題対応の為に秋葉原で買ったものです。
課題はトランジスタ2石の差動アンプの設計製作評価でした。十分な帰還をかけていないため、不安定でこんなものがアンプとして使えるのかと思った事を思い出しました。オートレンジでファンクションと電源SWが別となっていて操作性が良く気に入っています。年代物なので、時々液晶表示が薄くなり、そのたびに本体をこづいていました。もう1台のアナログテスタは、大学で配布されたKITを組み立てたものです。
前回までの記事で報告したhfe測定時のIc調整用にはアナログタイプが適しています。会社の昼休みにアマゾントップページを眺めていたところタイムセールの表示に誘われて思わずテスタを購入してしまいました。KAIWEETS HT113Bです。送料込みで2,184円でした。いままで使ってきたものの半額以下だとおもます。
電源SWと機能選択が1つのロータリSWで行うため、操作性は今まで使っていたものに比べて後退しました。機能選択のロータリーSWの位置が少しずれると、DC電圧測定モードとなってしまう事もあり、完成度はいま一つの印象です。機能は豊富ですが、電圧と抵抗値測定しか行わない為、機能説明は省略します。ユニバーサル電源で13.5Vを出力して電圧を測定してみました。
ユニバーサル電源の電圧表示をセンターに、SK-6200が約-0.5%、KAIWEETSが+0.5%となっていました。どれが真値かわかりませんが、ユニバーサル電源出力が真値とするとすべて仕様範囲内と言えます。閑話休題。
終段電源基板実装
初めに終段電源基板の実装を行います。平滑用電解コンデンサとして33,000uF x2を72 x 47.5mmのユニバーサル基板に実装する事がポイントです。下記が部品選定時に行った実装検討結果です。
実装前に改めて回路図を確認してみました。その結果下記2点を変更しました。
1)終段+電源回路に放電用抵抗の追加
2)電圧増幅段-側全波整流回路のLED電流バランス用抵抗削除
1)項は、電源単体通電確認時にLED負荷を接続しない場合の電解コンデンサ放電用に追加しました。2)項は、動作時には+電源回路を電源とするLEDは消灯するので動作時のバランスが逆に崩れるために抵抗を削除しました。まずは大物部品を準備します。
平滑用電解コンデンサは耐圧が16Vと低くても容量が大きいため、さすがにサイズが大きいです。基板の四角にスタッドを取り付けて主要部品を並べてみます。
端子台は基板の穴に比べて若干太く、そのままではほぼ挿さりませんでした。仕方ないので、φ1.2のドリルで穴径を広げます。3極は両端の2つを、2極は1つを広げるとガバガバにならなくていい感じです。
最後にブリッジダイオードを装着してみました。
これで大物部品の実装場所の確認ができたので、配線を開始します。最初はGNDと+/-電源の配線を行いました。
部品面はこんな感じです。
さらに端子台へのGND配線とブリッジダイオードAC入力配線を行います。
次にフィルムコンデンサ0.47uFを実装します。実装場所はブリッジダイオード近傍としました。
LED点灯回路の抵抗および端子台への電源配線を行い実装完了です。
部品面はこんな感じです。
次回は、実装完了した終段用電源の通電確認を行い、電圧増幅段用電源基板の実装を行います。
つづく(製作編4)