番外編43
あけましておめでとうございます。毎年恒例の年末の番組をシングルモルトをお供に製作したシステムで聴いてみます。
今回のシステム
昨年同様に真空管ヘッドホンアンプを使います。システムブロック図は以下のとおりです。
単に聴くだけではつまらないので、事前にヘッドフォンアンプの改良を行います。
真空管ヘッドホンアンプ改良
改良に入る前に簡単に真空管ヘッドホンアンプについて紹介します。回路図は以下のとおりです。
初段はHi-gmの双三極管12AX7を使った差動アンプで、終段は双三極管6N6Pを使ったA級プッシュプル方式です。バランス入力出力仕様の為バランス入力ヘッドホン専用です。出力を分圧せずに使っているために、ヘッドホンの感度に対してアンプのゲインが高く、ハム対策に苦労しました。その結果特性を追い込むまで気力が続かずに性能面で妥協した状態となっていました。下記がこのヘッドホンアンプの周波数特性です。
製作当時に検討したのは、終段入力にコンデンサを追加してフィルタを構成し、特性の改善を試しました。対策回路とその結果は以下のとおりです。
結果を見るとピークの周波数が下がるだけで、特性はかえって悪化してしまいました。またピークの周波数はCD帯域外の為、聴感上への影響は少ないと判断して対策せずに放置してきました。今回の番外編で使用するので改めて対策検討をしてみます。対策案は、オーソドックスですが帰還抵抗100KΩにコンデンサを並列に追加してみます。仮に100KHzをカットオフとした場合の容量値は以下となります。
C = 1 / (2πx 100E3 x 100E3) = 約16pF
最初に20pFを取り付けたところ、CD帯域にも影響がでるような特性となってしまいました。仕方ないので容量を10pFに変更してみました。
この結果周波数特性は以下のとおり改善されました。
これで改善したという事は、オリジナルの特性は帰還回路起因だったと考えられます。対策前後の音の差は正直なところよくわかりませんでしたが、これで年末の番組を特性を気にせずに安心して聴く事ができるようになりました。
クイーンライブ'86
12/30にNHKの地上波で放送されました。1986年ロンドンのスタジアムで開催されたライブ映像です。全18曲で後期のクイーンを聴く事ができました。カメラーワークも良く、ライブの雰囲気が伝わる録音であっという間の一時間でした。フレディーはオリジナル曲の高音が発声できずに雰囲気を壊さずに音程を変えて歌っていました。ボヘミアンラブソディーのコーラス部の音声は録音に切り替わり、映像はMV風なものが使われていました。映像切り替わり直前の舞台は暗転していたので、映像がスクリーンに流れていたものと思われます。切り替えは違和感なく感心しました。ライブをみる限り、フレディーは根っからのエンターティナーだと思いました。1/9(8日深夜)に'75のライブ放送があるので、初期のクイーンも聴いてみたいとおもいます。
第72回紅白歌合戦
今回はNHKホールが工事中との事で、インターナショナルオーディオショウでも使われている東京国際フォーラムでの開催です。2年ぶりの有観客との事ですが、客席はコロナ対策の為、観客はまばらです。昨年に続きお祭り騒ぎがあまりなく和久井アナウンサーの仕切りも良く好印象でした。選曲は全年齢に配慮されていて、私も知っている曲が多数ありました。特に印象に残った楽曲およびイベントは、星野源「不思議」、藤井風「燃えよ」、エバンゲリオンの小芝居でした。私はエバンゲリオンの映画は見ていませんが、映像はオリジナルだったのでしょうか?放送の質も良く、ヘッドホンで十分楽しめました。今年もマイペースで製作を行っていきたいとおもいます。予定を早めて土曜アップロードした関係で、次回は1/7(金)のアップロードとなります。
おわり(番外編43)