サブウーハーの製作(設計編6)

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設計編6

前回の記事で決定したケースの加工図を作成します。

ボトムシャーシ加工図

前回の記事で搭載部品の寸法を確認してその配置を決めました。今回はその配置前提にAR CADを使って加工図を作成します。CADはメッシュ設定をして、そのメッシュを起点に作図をします。対象物に対してメッシュを小さくすると作図の効率が悪くなります。メッシュ設定が小さくならないように、シャーシの外形および有効寸法を以下のとおり変更しました。

外形寸法:313.5 x 149.5 => 312 x 148

有効寸法:290 x 169 => 290 x 168

この寸法変更は、加工時に図面を加工対象に貼りつける際に周囲の隙間が均等になるようにすれば問題ありません。LPF基板は将来の拡張に備えて2枚搭載できるようにしておきます。基板の外形寸法が奇数値となっているため、メッシュ設定は0.25 x 0.25にセットしました。最初にざっと作図しましたが、部品配置が全体的に左によってしまったため、配置を見直してなんとかボトムシャーシ加工図を作成しました。

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一番外の枠が寸法は未記入ですが、ボトムシャーシの外形です。点線の内枠が有効寸法です。この枠を基準に部品を配置しています。3枚のBタイプ基板の配置ですが、リアパネル側を入力バッファ基板に、手前の2枚を基板としたいとおもいます。今回の製作では、電源基板手前側は将来の拡張用として未実装とする予定です。この基板配置の場合、LPF基板の信号は短い辺から入力し、出力を反対側の短い辺とする事で、ボリュームと端子台の干渉が回避できそうです。そのとおり実装できるかあまり自信がありませんが、この方針で進める事にします。

正面パネル加工図

正面パネルサイズは、チャンネルデバイダのケースと同じです。取り付け部品も電源スイッチとボリューム2個と同じです。出来上がりのイメージを合わせる為に加工図も流用する事にしました。下記がチャンネルデバイダフロントパネルの加工図です。

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左が電源スイッチでセンターがスコーカーチャンネルの右がツイーターチャンネルのボリュームです。今回はセンターをメインボリュームに、右をサブウーハーバランス用ボリュームに変更します。加工図としては、メインボリュームのツマミのサイズ変更のみとなります。

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あっと言う間もなくできあがりました。

リアパネル加工図

これもチャンネルデバイダ用の加工図を流用する事にします。下記がチャンネルデバイダリアパネル加工図です。

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XLRパネルコネクタ8個を取り付ける必要があり、当時タカチ電機の加工サービスを利用しました。今回はコネクタが6個(入力x2、メイン出力x2、サブウーハー出力x2)に減りますが、単純に左から2列目を削除して合計6個とします。最近の製作ではこんなに複雑な加工は意味ないと考えて単純な丸穴としており、自前で加工する前提で変更しました。

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ヒューズホルダおよびACインレットは同じ物を使う予定のため、加工寸法はいじっていません。これでケースの加工図は完成しました。

エンクロージャ製作に備えて

エンクロージャの製作は学生時代以来です。工具も揃える必要もあり、仕上げのノウハウも製作前に入手する必要があります。Webを検索してみましたが、まとまった情報が得られなかった為、スピーカー製作本を買ってみました。電波新聞社の「新スピーカーの完全自作2」です。

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がちがちの設計本ではなく、どちらかというと製作の課程やノウハウ重視の内容で、製作後に楽しむ為の周辺機器製作の情報も掲載されていました。これを参考として板取り等を再検討する予定です。次回はエンクロージャないしは基板の製作に着手したいとおもいます。

 

つづく(製作編1)