製作編9
サブウーハー用のチャンネルデバイダーの基板実装を進めます。
今後方針の整理
実装開始前に、今後の進め方の整理します。
1)チャンネルデバイダーを製作する
拡張分のL-ch用LPF基板の実装も行う
2)サブウーハーと組み合わせて試聴を行う
必要な調整はここで行う
3)エンクロージャの塗装をする
4)もう1本サブウーハーを製作する(オプション)
という事でまずは試聴できるようにチャンネルデバイダの製作を進めます。
実装おさらい
約3週間前に電源基板実装を行って以来のハンダ作業になります。設計を思い出す為におさらいします。まずは回路図です。
フルレンジ用の信号ラインは、入力バッファ出力を50kΩのボリュームを介して出力します。LPF信号ラインは、ボリューム出力を6dBのバッファへ入力後、-12dB/Octのアクティブフィルタ2段をとおしてサブウーハー用のボリュームを介して出力します。実装済みの電源回路と基板は以下のとおりです。
バッファー基板実装
実装開始前に、作成済みの配線図を再掲載します。
バッファ基板はバランス2ch分の回路を実装し、入出力端子台もそれぞれ1個づつ設置するだけです。初めに大物部品の配置検討を行います。信号の入出力用に3極の端子台が4個と電源用に1個、オペアンプ実装用の8pin DIP用ソケット2個です。ざっと配置してみました。
基板に余裕がありすぎて、間が抜けた感じがします。基板の在庫を見たところ、半分のサイズの基板があったので同様に部品配置をしてみました。
少し窮屈ですが、これで十分です。まずはいつものとおり、GND配線を行います。
回路がシンプルなので、あまり考える必要はありません。次は入力抵抗4本を実装します。場所は、入力端子台の脇としました。
続いて、オペアンプの帰還回路配線をします。オペアンプ用のソケットの端子間を4カ所ハンダショートしました。
次は入力配線をします。入力用端子台とオペアンプのソケットの入力ピン間を接続します。
続いて同様に出力配線をします。出力用端子台とオペアンプのソケットの出力ピン間を接続します。
次は電源配線を行います。電源配線は、信号ラインに対して直行しているため、部品面にジャンパを使って接続をしました。
最後に、電源ラインにパスコンを実装します。実装は、電源端子台から離れた位置としました。
これで入力バッファー回路基板の実装は完了です。
通電確認
いくら簡単な回路でも、凡ミスはあるので確認は欠かせません。初めはオペアンプを実装せずに、電源を入力して、オペアンプソケットの各ピンの電圧を確認します。
確認のポイントは、オペアンプの電源端子が所定の電圧となっている事です。合わせて、出力および帰還回路配線が正しく接続されている事を導通テスタで確認しました。特に問題はありませんでした。次は、オペアンプを実装して動作確認を行います。
動作確認準備
オペアンプは、JRCのMUSES01です。久々に特設サイトを見たところ、供給元が日清紡マイクロデバイス株式会社に変わっていました。今年(2022年)の1月に新日本無線株式会社とリコー電子デバイス株式会社が統合されて新会社が設立されたようです。MUSESシリーズはそのまま供給が続けられているようで安心しました。MUSES01のリードフレームは無酸素銅鋼が使用されているために強度が低く、端子を保護する為に秋月販売品にはソケットが付属されています。当初はソケットを使わずに直接実装をしていましたが、差し替え時に足を曲げてしまうトラブルを何度も起こしてしまった為、今ではソケットを使用しています。
実装した基板にオペアンプを装着してみました。簡単な基板ですが、いい感じです。
次回は、信号入力して動作確認を行います。
つづく(製作編10)