製作編11
LPF基板の実装を完了させ、通電確認と動作確認を行います。
入力配線
入力配線は、入力用端子台と初段の6dBのアンプへの配線とフルレンジ出力用端子台への配線となります。写真右の2つの端子台は、単純に並列接続して初段6dBのアンプの入力端子に接続します。
Hot配線でとうとう橙の被覆電線を使ってしまいました。もう少し考えて配線していれば使わずに済みましたが後の祭りです。この段階でテスタを使って各端子台の端子とオペアンプソケットの端子間の抵抗値確認を行いました。単純な接続端子間はゼロΩ確認を、抵抗を介して接続された端子間は抵抗値確認を行いました。特に問題はなかったので次に進めます。
出力用中継コネクタ実装
下記の配線図の右側の2つの端子台の実装です。中継用なので各端子を単純に接続します。
端子台の位置は迷いましたが、配線のしやすさから、単純に空きエリアに実装しました。機内配線時に不都合がなければいいですが。
写真の右上の2つの端子台が中継用のコネクタとなります。
フィルタ部品実装
フィルター部品は、容易に交換ができるように基板ポストへ取り付けます。合計で16対のポストに16個のCR部品を取り付けます。改めてLPF基板の回路図を掲載します。
最初に27kΩの抵抗を取り付けます。基板ポスト間の真ん中に抵抗本体が位置するようにハンダ付けしました。
次に0.1uFのコンデンサを取り付けます。このコンデンサは、DACユニットで採用したメタライズドポリエステルフィルムコンデンサを使ってみます。リードをフォーミングして、ポスト間に取り付けました。
続いて15KΩの抵抗を取り付けます。コンデンサの脇で作業がやりにくいですがなんとか取り付けました。
フィルタ部品の最後は、0.068uFのフィルムコンデンサです。この部品は4個購入するつもりが、10個セットを4セット買ってしまいました。
これで部品の実装は完了です。
配置にもほどほど余裕があり、いい感じに仕上がったとおもいます。
通電と動作確認
この状態で電源を接続して、オペアンプソケットの各端子電圧を確認しました。電源は+/-15Vをユニバーサル電源から供給します。過電流保護設定は50mAとしました。電源端子以外は0Vで問題ありませんでした。一旦電源をオフして、オペアンプを実装します。MUSES8920は、MUSES01とは違い、普通のリードフレームを採用しているため、そのままソケットに装着しました。
動作確認ができるように、発信器とオシロスコープをセットして恐る恐る電源オンしました。出力は発信波形やオフセット電圧出力もなく問題なさそうです。
オシロで入出力波形をモニタしながら、正弦波を入力します。入力電圧は2Vppとしました。10Hzでは、2倍の4Vppが出力されている事を確認しました。
10Hzから徐々に周波数を上げていくと出力波形の位相が遅れてレベルも下がっていきます。オシロスコープの画面コピーは上が100Hzで下が1KHz時です。
入力レベル2Vpp時に出力の周波数特性をとってグラフ化してみました。
-12dB/Octカットオフ周波数100Hzのフィルタを単純に直列接続したため、カットオフ周波数は約60Hz位まで下がっています。フィルタ定数については、試聴後に調整したいとおもいます。次回は、オプションで考えていたL-ch用のLPF基板の実装を行います。
つづく(製作編12)