サブウーハーの製作(製作編26)

製作編26

塗装が完了したスーパーウーハーの音を聴いてみます。音聴きの結果、システムの再調整を行いました。

試聴

試聴環境は塗装前と同じです。組み合わせるフルレンジスピーカーは、FostexのFE103Enです。音量を上げてバスドラが鳴った瞬間に何か変な感じがしました。箱が鳴いています。特定の周波数でコントロールを失ったように鳴っています。一瞬塗装が悪影響を与えたのかと考えましたが、再組立の際に吸音材を無造作に詰め込み、オリジナルの状態と異なる詰め込み方をした事を思いだしました。再組立の際は、残った吸音材を海苔巻き状に丸めて前後方向に詰め込んだ為に、背面板とバッフル板間の吸音材の量がオリジナルの状態に比べて少なく、前後方向で共振しているのかもしれません。CDを入れ替えて別の楽曲も聴いてみましたが、印象は変わりません。再度ばらして吸音材を詰め込みなおしてみるしかありません。やれやれ。

吸音材調整

吸音材の調整は、背面板を取り外して行う事にしました。現状はバッフル板と背面板間は、背面板にそって1枚グラスウールを敷いた状態で、残りは海苔巻き状にしてつっこんであるのみです。一旦その2種類のグラスウールを取り出しました。

あらら、配線がクロスしていて、電線が短い上に配線長を長くしてしまい、作業性をさらに悪化させていました。まずは配線をやり直し、海苔巻き状のグラスウールを平らにして2枚にカットして、電線を逃がす為に2カ所に切り込みを入れてユニットの背面に2枚を入れました。背面板に敷いていたグラスウールを元に戻すとグラスウールの調整は完了です。背面板とバッフル板の間に3層のグラスウールを敷いた事になります。

背面板を取り付けると試聴準備完了です。

試聴

改めて音を聴いてみました。気になったエンクロージャの共振の影響が押さえられていい感じになりました。いろんなCDを聴いてみましたが、井筒香奈江の「リンデンバウムより」を聴いてみたところ、フルレンジスピーカーをもう一度真空管アンプで駆動してみたくなり、セッティングを変更してみました。

以前の比較試聴では、トランジスタ式のDCアンプの方が音の質が上がったような印象を受けていましたが、今回の比較では真空管アンプの方が音にツヤが感じられ、声が前に飛び出す印象でこちらの方が好印象です。この変更で空いた自作のBTL方式DCパワーアンプをサブウーハー駆動用に変更したところ、エルサウンドのEPM-30invに比べて重低音がすっきりした印象に変わりました。但し、このアンプの方がゲインがやや小さく、チャンネルデバイダのバランスボリュームMaxでバランスがとれる状態です。違いを明確にするためにサブウーハーのみを2台のアンプで鳴らして比較してみました。違い以前に音量を上げていくとユニットガードで使用した焼網が鳴いています。別途フレームと網部分の接着をして改善したいとおもいます。2種類のアンプの音に違いは、自作のBTL方式DCパワーアンプの方がダンピングの効いた音の鳴りっぷりで好印象でした。大容量電源の効果によるものと思われます。

サブウーハーchゲインアップ

現状の設計は、サブウーハーチャンネルのゲインは、フルレンジチャンネル比で+6dBに設定しています。サブウーハーの能率差の補正はできますが、パワーアンプゲインの差の補正まではできません。いまさらながらですが、さらに6dBアップする事にしました。回路図上の修正は、R05とR06を47kΩから15kΩに変更しました。

この回路図にはR-ch分のみサブウーハー出力回路がありますが、L-chも同様に定数変更をします。久々にチャンネルデバイダーを開けて、LPF基板2枚を取り外して定数変更しました。

抵抗の交換は比較的容易でしたが、基板が少し汚れてしましました。(左側上下の2カ所)

基板2枚とも抵抗を変更し、元通り実装し直しました。

サブウーハーチャンネルのゲインアップ改造完了です。次回は改めて音聴きをして、ユニットガードの鳴き対策を行います。

 

つづく(製作編27)