サブウーハーの製作(まとめ編2)

まとめ編2

エンクロージャー加工のつづきからまとめを行います。

背面板加工

背面板には2個のターミナルボックスを取り付ける為、φ50mmの穴を開けます。

穴開けには、ホールソーを使用しました。21mm厚の穴を一気に開ける事ができずに、途中で板を裏返して逆側からも切りました。

予備のもう1枚の背面板には、背圧を抜くためのポートを追加しました。設計上、板厚(21mm)をポート長としたバスレフポートとして、共振周波数26Hzとする為にφ20mmの穴を開けました。

エンクロージャ組立

エンクロージャは木工用のボンドで接着して組立を行います。使用したボンドは、コニシの木工用ボンドCH18です。

業務用サイズを購入しましたが、半分も使いませんでした。接着後の固定用に450mmと600mmのクイッククランパーを各2本購入しました。

鉄製のハタガネは高くて手がでませんでしたが、今回の用途であればクイッククランパーで事足りました。組立は未加工のバッフル板に2枚のサイドパネルを立てて、そこへ上面と下面パネルは接着します。

サイドパネルの上下の木口にボンドをたっぷり塗って上下パネルを取り付け、クイッククランパーで固定しました。

補強用の板と背面板を受ける板は、ボンドを塗った上でくぎで固定しました。

これでエンクロージャーの胴体部分が完成しました。

背面板組立

背面板にターミナルボックスを取り付けます。固定は木ネジ4本です。

大型ターミナルタイプを選択したため、ボックス面からターミナルが飛び出しています。この為、ターミナルを保護する為に、背面板のよすみにゴム足を取り付けました。

各ターミナルに配線用電線をハンダ着けすれば背面板は完成です。

ポート有りと無しの2種類の背面板を組立ました。背面板のエンクロージャー胴体部分への取り付けは、木ネジ10本を使用します。

サブウーハー組立

吸音材は、使い慣れている事からグラスウールを使用しました。600x910では足りずに2枚使用しました。

まずはざっくりと詰めてみました。

最後にウーハーユニットをM5のマシンネジ8本で取り付けます。

これで音出し確認の準備は完了です。

チャンネルデバイダーの設計

図は組み合わせるフルレンジスピーカーFE103Enの周波数特性です。

この図からサブウーハーのカットオフ周波数を100Hzに決めました。当初、L/Rの和信号からサブウーハーチャンネルの信号を生成する予定でしたが、2本のサブウーハーが使用できるように、L/R独立してサブウーハー用信号を生成する事にしました。LPFはアクティブ方式の2次ベッセルフィルターを2段直列接続して24dB/Octの特性とします。回路図は以下のとおりです。

LPFチャンネルは、ユニットの能率差とアンプのゲイン差を吸収するために、LPFの前段の入力バッファに12dBのゲインを持たせています。電源はシンプルな三端子レギュレータを使った安定化電源です。-12dB/Octのフィルタ2段直列接続時の特性は以下のとおりです。

2つのユニットの周波数特性をグラフから拾い、LPF特性をかけてマルチアンプ駆動したときの周波数特性をシミュレートしてみました。

LPFを直列接続した事でカットオフ周波数が100Hzから約60Hzに下がってしまいましたが、このまま製作を進めました。次回はチャンネルデバイダの設計と製作のまとめをします。

 

つづく(まとめ編3)