サブウーハーの製作(まとめ編5)

まとめ編5

エンクロージャー塗装とサブウーハーシステム製作全体のまとめを行います。

エンクロージャー塗装

塗料は和信ペイントの水性ウレタンニスを使用しました。このニスには、塗装時に小分けして使うようにカップが付いています。これにそのまま塗料を移してハケで塗っていきます。初回は、木が塗料を吸い込む為に沢山塗料が必要でした。特に木口は多めに塗料を使用しました。塗装すると若干色がつきます。

上が塗装前で下が1回塗りの状態です。塗装が乾いたら#240のサンドペーパーで全体を磨きました。

せっかく塗った塗料を全面的に削り取るイメージですが、この処理で2回目塗装時の塗料の吸い込み量が減り、なおかつ表面の荒れが少なくなります。削りカスを落としたら2回目の塗装を行います。使用する塗料の量は1回目と比べてだいぶ少なくなりました。

表面にだいぶ艶が出ました。塗装が乾いたら#400のサンドペーパーで磨きます。今回は表面を手で触り、ざらついている部分を磨きました。特に木口のざらつきが多くありました。

写真では違いがわかりませんが、触るとわかるレベルです。同様に3回目の塗装を行いました。乾いたら塗装は完了です。今回は手作り感を残す為に木口の処理は行いませんでしたが、木口もすべすべです。

乾いたら、吸音材を詰め直してウーハーユニットおよびユニットガードを取り付けなおしたらサブウーハーは完成です。

試聴

早速、FE103Enと組み合わせて聴いてみました。FE103EnはA級バランス入出力EL34ppアンプで駆動します。サブウーハーは、通常マルチアンプシステムのウーハーを駆動しているA級BTL DCパワーアンプで駆動しました。カットオフ周波数を約60Hzと低く設定しているため、演奏するCDによって効果がかわります。音程を補強するというよりも、雰囲気を補強するイメージです。音の定位はFE103Enで再現され、低音による演奏の雰囲気がサブウーハーで作られるイメージです。上記の印象についてネットで調べたところ、ベースの一番低い周波数は約41Hzとの事ですが、レベル的には倍音の方が大きく音色は高調波で作られているとの事でした。試聴結果と整合しているように思います。最初はフルレンジとサブウーハー共に正相接続としていましたが、サブウーハーのボリュームを下げていった際に、一旦レベルが下がった後にまたレベルが上がる現象を確認した為、サブウーハーの接続を逆相に変更しました。変更後は上記の現象は起こらなかった事から、位相起因の現象と判断しました。

まとめのまとめ

10cmフルレンジスピーカーの定位の良さを生かしつつ、体感できるような重低音を付加する事ができ、マルチアンプシステムとは違った魅力のシステムに仕上がったとおもいます。マルチアンプシステムと比較すると、さすがに3つのスピーカーで帯域を分けた事で歪みが少なく音色ではかないませんが、音場の演出に関しては私のメインシステムよりも長けているとおもいます。このシステムで今後試してみたい事は以下のとおりです。

1)フルレンジ再生系にHPFの追加

2)今回オプションとしたL-chサブウーハーの追加

特に1項は超低域の振動板の振幅を減らす事ができ、中高域の歪みの低減の効果が期待できます。今年初めての製作で慣れない木工製作でしたが、約4ヶ月半おつきあいいただきありがとうございました。

 

おわり(まとめ編5)