真空管アンプ負帰還(製作編1)

製作編1

部品の実装検討を行った上で、部品を選定して発注を行います。

実装検討

基板の実装エリアは、構想編で説明したとおり、以前帰還回路の部品を実装していた平ラグ基板が実装されている部分です。

この平ラグ基板と幅が同サイズの基板という事で、在庫していた72x47.5mmの基板をカットして使う前提で部品の配置検討をしてみました。実装予定の大物部品と同サイズの在庫部品を基板にならべて様子をみました。3極の端子台5個、ICソケット2個、電解コンデンサ2個、3端子レギュレータ2個です。

なんとか部品は並べられましたが、既存スタッドに取り付け用のねじ穴があけられません。配線も大変そうなので、ワンサイズ大きな基板が使えないか検討してみます。

部品実装は楽になりそうですが、シャーシへの基板実装が大変そうです。先ほどと同様に大物部品を並べてみました。

部品はなんとか配置できました。両サイドの端子台が基板奥に配置されていますが、段間のコンデンサを取り付けているLラグ基板とのクリアランスを確保してケーブルの配線スペースを確保する為です。この配置では、基板固定用のねじ穴もあけられそうです。一旦部品を取り外し、基板をカットして取り付け用のねじ穴を開けてみました。加工完了した基板を平ラグ基板が固定されていた部分に実装してみました。

周辺とのクリアランスはほとんどありませんが、なんとか取り付ける事ができました。2カ所のネジ止めだけでは、端子台への配線時に基板が歪んでしまうため、オリジナルの固定穴2カ所と追加で1カ所穴をあけて基板を支えるスタッドを取り付けます。

部品の配置も決まったので、サイズの検討が必要な電解コンデンサを選定します。実装エリアの高さ確認をします。図は横から見たイメージです。

当初、部品高さをできるだけ稼ぐために、L=5mmの6角スペーサーを考えていましたが、基板実装エリアにM3ナットがあり、干渉を防ぐためにL=7mm品に変更しました。この図から、実装部品の高さのMaxは38.4mmとなります。

部品選定

部品配置検討時に使用した全波整流平滑用電解コンデンサのφは12mmでした。上記で確認した高さ寸法を考慮してできる限り大容量の電解コンデンサを選定します。選定したものは、ルビコンのZLH 1500uF/25V 105℃品です。サイズはφ12.5、L=20mmです。

本当はオーディオ用電解コンデンサを選定したかったですが、オーディオ用は総じてサイズが大きく、十分な容量を確保できなかったのであきらめました。次に電源出力部の電解コンデサを選定します。使用する三端子レギュレータは、小容量の電解コンデンサを出力に接続しないと発振する為です。この部分にはニチコンのオーディオ用電解コンデサーニチコンFG 47uF/25V 85℃品を選定しました。

その他部品ですが、ブリッジダイオードショットキーバリアダイオード品を使ってドロップ電圧を抑えます。

パスコンは、通常0.47uFフィルムコンデンサを使っていますが、今回は実装スペースを考慮して0.1uF品を選定しました。

選定した部品を回路図に反映します。

真空管アンプ側の電源回路図も修正しました。

次回は、バッファー基板の実装を行います。

 

つづく(製作編2)