12chアッテネータ2検討(まとめ1)

まとめ1

今回から数回にわたり、完成した12chアッテネータ製作のまとめを行います。今回はモーターボリュームAssyについてまとめます。モーターボリュームAssyは本製作の心臓部となりますので、製作記事とダブりますが詳細を改めて説明します。

検討開始

バランスマルチアンプシステムを構成する場合の課題1つはアッテネーションをどうするかです。システム構築当初から考え続けていました。その解決策の1つが現行アッテネーターATT-1でした。リレーを使って12chアッテネーターを構成しています。減衰量の分解能をあげる為には、沢山のリレーを実装する必要があります。リレーを増やすと配線も複雑となり、パターンの規模が大きくなりハムに対して不利になります。ATT-1は、実用上最低限の減衰量に絞る事でリレーの数を減らしました。(基板1枚でバランス1Way分)

昔購入したCDを聴いているだけであれば、大きな問題がありませんでしたが、最近購入したCDは録音レベルが10dB以上高く、思い通りの音量調整ができない事態が発生していました。これは所謂音圧戦争の弊害です。この問題を解決する為にATT-2の製作を決意しました。

ATT-2構想検討

ATT-2を設計するにあたり、いろんな方法を考えてみました。

1)リレーの数を増やす

2)多連ボリュームを探す

3)4連ボリュームをメカニカルに結合する

4)4連ボリュームを同期制御する

1)項はATT-1のリレー配線をさらに複雑にすると思うと選択できませんでした。2)項はすでに十分探していましたが、そんな都合のいいものはありません。3)項はメカ工作は自信がないので、消去法で4)項で進める事となりました。

モーターボリュームAssy

モーターボリュームの軸に位置検出用のボリュームを取り付け、ボリュームの回転角制御をするシンプルなアイデアです。4連ボリュームを3個並べて、それぞれの軸にボリュームを取り付けます。軸の連結には内径φ6のアルミスペーサーを準備し、両端に固定用にタップでネジ穴をつくりました。

この固定用スペーサーを3つ作り、4連ボリュームとボリュームの軸を連結しました。

それぞれのボリュームを固定する為のアルミ板を作り台座に固定しました。アルミ板は、位置精度を上げる為、2枚をセロテープで止めてボリューム取り付け穴3カ所と取り付け板固定用L字金具固定用の穴4点をあけました。

取り付け板2枚は手元にあった合板に取り急ぎ木ネジで固定しました。

見た感じはいいですが、このAssyは失敗でした。位置検出用のボリュームを回す為の必要なトルクが大きく、モーターボリュームのクラッチが滑ってしまい動作しませんでした。途方に暮れつつ対策部品を探したところ、超低トルクのボリュームが見つかりました。早速購入して取り付けてみました。

早速モーターを動作させてみましたが、動作はするものの途中で動かなくなる等、スムーズに動作しません。試しに、検出用ボリュームの固定用のナットと取り付け板の木ネジを緩めたところスムーズに動作するようになりました。信頼性に懸念はあるもののこの方法で対処するしかありませんでした。次回はモーターボリュームAssy駆動基板とその制御についてまとめます。

 

つづく(まとめ2)