オシロFFT活用検討(製作編3)

製作編3

引き続きフィルタ基板の動作確認を行います。

動作確認続き

初段の動作確認が終わったので、次は反転回路と加算回路を構成する2個目のオペアンプ回路の動作確認を行います。確認前に改めて回路図を掲載します。

まずはオペアンプを実装しました。

動作確認は前回と同様に、100Hz/0.4Vppの正弦波を入力します。出力の確認は3個目のオペアンプで構成されるフィルタ入力端子(基板ポスト)で行いました。初めにHot側の確認を行います。ジャンパピンは2番目に挿入します。結果は以下のとおりです。

出力は初段のバッファアンプ出力となりますので、波形はごらんのとおり問題ありませんでした。次はジャンパピンのみ3番目に挿入しなおして波形観測をしいました。

Hot系は20dB増幅後に反転アンプを通して加算回路に入力されるため、入出力波形は同相となります。波形は問題ありませんでした。同様の確認をCold系も行います。最初にジャンパピンを1番目に挿入して波形確認行います。

これは初段出力と同じ波形となっています。次にジャンパピンを3番目に挿入し直します。結果は以下のとおりです。

初段出力が加算回路に入力されるため、出力波形の位相は反転します。想定どおりの結果となっています。最後に残った3段目のオペアンプを実装します。

入力信号は今までの確認と同様に100Hzとするので、出力波形への3段目の影響はありません。初めにHot系の確認を行います。ジャンパピンは2番目と3番目の2とおり行いました。写真はジャンパピン3番目のものです。

特に問題はありません。続いてCold系の確認を同様に行います。Colde系はジャンパピン1番目と3番目の確認を行いました。写真はジャンパピン1番目のものです。

これも問題ありません。最後に加算回路の確認の為に、Hot系とCold系の両方に100Hz/0.4Vppの同じ信号を入力し、ジャンパピンを3番目に挿入して出力の確認を行います。結果は以下のとおりです。

設計どおりHot系とCold系の信号が打ち消し合っている事が確認できました。これで基本動作確認は完了です。

フィルタ特性の確認

動作確認の最後は、アクティブフィルタの周波数特性の確認です。オペアンプ回路3段目の確認なので、信号はCold系入力のみ行いました。信号レベルは今までの確認に併せて0.4Vppの正弦波としています。確認した周波数は500Hz, 800Hz, 1KHz, 2KHzです。それぞれの波形は以下のとおりです。

波形は設計どおり、周波数が上がるについてレベルが下がっています。結果をグラフ化してみました。

設計値とほぼ同じ特性となっている事が確認できました。追加で念のため入力信号の周波数をさらに上げて10KHzの場合も確認しました。結果は以下のとおりです。

出力波形に10KHzの正弦波は確認できませんでした。波形の保存はしていませんが、入力信号を1MHzまで上げて確認を行いましたが、10KHzの確認結果と相違はありませんでした。これでフィルタ回路の確認は完了です。次回は初めにこのフィルタ回路を使ってFFTモードの確認を行い、問題がなければ試作アンプのハム特性の確認を行います。

 

つづく(製作編4)