終段スイッチング電源検討(製作編18)

製作編18

引き続きアンプ基板の実装を進めます。

2段目実装

改めて回路図を掲載します。

2段目はPNPトランジスタの単純な差動アンプです。回路を複雑にしているのは、ドライバ段と終段のバイアス回路がある為です。バイアス温度補償用のトランジスタは、基板には実装せずに配線用の端子台を代わりに実装します。初めに使用するトランジスタペアを確認します。

単純なペアであれば、同一ロットから簡単に確保ができます。今回は黄色の編みかけのものを使用します。深く考えずにhfeの大きい物から合計8個を確保しました。準備ができたので実装を開始します。最初はエミッタに接続するポテンションメーターを実装します。実装位置は、+12Vライン脇です。

次に先に選別したトランジスタを実装します。実装の向きは、初段のブートストラップ回路用トランジスタと同様に内側がエミッタとなるようにしています。

続いて、出力と反対側の負荷回路を実装します。実装部品はダイオード4個と負荷抵抗です。ダイオードは、差動回路反対側のバイアス調整回路印加電圧に合わせて差動回路のトランジスタの動作点を揃える為に4個としています。

ここで1段目の出力と2段目の入力を接続します。被覆ジャンパーを使用せずに済みました。

4枚の基板の実装を平行して進めているので、実装の進捗スピードが上がりません。

次はドライバー段と終段のバイアス回路を実装します。トランジスタヒートシンクに取り付ける為、代わりに配線用の3極の端子台を実装します。

続いてバイアス回路側にも負荷抵抗をとりつけました。

これで2段目の実装は完了です。

ドライバー段実装

ドライバー段はコンプリメンタリペア確保の都合上、High-ch用トランジスタアンプで使用したトランジスタ2SC3422-Y/2SA1359-Yを使用します。選別残り品で対応できますが、今回は青の編みかけのものを使用しました。

トランジスタ実装前に、2段目の温度補償用トランジスタ端子台に端子マーキングをします。実装後は実装部品がじゃまでマーキングし難くなる為です。順番は、端子台正面右からE/B/Cとなり、トランジスタの端子配列と異なります。配線時に注意が必要です。最初にドライバー自体を実装します。過去の実装に比べて、2段目と1ライン分離しました。温度補償用トランジスタ配線をし易くする事が狙いです。

配線がしやすくなるように、ドライバの実装は入力側がベース、出力側にエミッタとなるように向きを決めました。次にエミッタ抵抗を接続します。抵抗は新規購入した27Ω/1W品です。実装位置は、トランジスタのエミッタ端子脇です。

エミッタ抵抗の反対側は、出力用端子台に接続しますが、少しでも不要な抵抗を減らす為、各抵抗の端子を端子台ターミナルへ配線しています。続いて、ドライバー段用の電源端子台とパスコンを実装しました。端子台の実装位置は、サイドパネルに基板を取り付けた際に配線がし易い事と、見栄えの観点から出力用端子台位置に合わせています。

パスコンは、端子台脇に取り付けています。次に取り付けた端子台からドライバへ電源配線を行います。ここでも被覆電線を使用せずに済みました。

これでドライバ段の実装は完了です。基板配線完了まで少し作業を残していますが、4枚平行実装を行っているため息切れしてしまいましたので、続きは次回報告します。

 

つづく(製作編19)