チャンネルデバイダーのVR制御(製作編23)

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製作編23

ボトムシャーシの加工が終わったので大物部品の取り付けを行います。

電源基板の取り付け

前回加工した、ボトムシャーシにリアパネルを取り付けてから電源基板を取り付けます。基板固定用のスタッドへ電源基板を取り付けようとしたところ、基板の電解コンデンサとリアパネルのヒューズホルダが干渉して取り付ける事ができませんでした。

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現物確認も、ここまでくると節穴と言わざる得ません。気をとりなおして、スタッドの位置を変更して干渉を回避することにします。幸い、右隣のバッファ基板との間に余裕を取っていたため、スタッドを約5mm右にずらす事で干渉を回避しました。無駄な穴が4個開いてしまいましたが、気にしない事にします。

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スタッド位置を移動することで、ヒューズホルダと電解コンデンサ間にクリアランスが確保できました。

バッファ基板&ATT基板取り付け

電源基板の右隣にバッファ基板を取り付け、さらに右隣にATT基板を取り付けます。XLRパネルコネクタとの干渉は、現物合わせをしたので微妙に回避できています。

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但し、これらの基板を取り外す際には、リアパネルを外す必要があります。メンテナンス性を確保するために、リアパネルへの配線は余裕を持たせておきたいとおもいます。

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ここまで取り付けたところで、ATT基板の一部の配線をしていない事を思い出しました。一旦ATT基板を外して、追加の配線を行います。

ATT基板完成

ATT基板は、実装後の確認を早く行いたかったため、単体動作確認に不要な配線を残して単体動作確認を行いました。その後、残りの配線をせずに放置し、今に至っています。未配線部分は、制御信号をデージーチェーン接続するための出力コネクタへの配線です。

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写真中央の5極の端子台への配線です。5pin中の一番右はGND配線で、ここだけは配線されていました。残りの4端子への配線を行います。

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見栄えは良くありませんが、緑の電線で入力端子台とパラレル接続しました。せっかく基板を外したので、この基板に供給されている5Vと12V電源ラインに0.1uFのパスコンも追加しました。

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これでATT基板は完成です。改めてATT基板を再取り付けします。

トランス一次側配線

正面パネルを取り付けてから、電源の1次側の配線を行います。トロイダルトランスの1次巻き線には120Vタップがありますが、今回は使用しないため処理をします。適当な長さでカットして、以前にも使用した端末キャップ(2.5mm)を切断ポイントにかぶせて、インシュロックで固定しました。

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写真は、1本のみインシュロックで固定を行ったところです。続いてトランスの一次側の配線を行います。2個のトロイダルトランスの一次側の0Vの電線を2本からげてACインレットの一端に接続します。ACインレットのもう一方の端子は、隣のヒューズホルダと接続します。

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トロイダルトランスの一次側100V電線は、正面パネルの2回路のトグルSWへ接続し、トグルSWのもう一方の2つの端子は、一本の電線でヒューズホルダへ配線しました。

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トランス二次側配線

手前側のトロイダルトランスを、デジタル系電源用にしました。2つの二次巻き線をそれぞれ電源基板のデジタル系電源入力端子台配線しました。リア側のトロイダルトランス二次電線は、一方の巻き線の12V電線と他方の巻き線の0V電線をからげて、電源基板のアナログ電源回路入力用端子台のGND端子に接続しました。残る2本の電線をそれぞれAC入力端子に接続してトランス配線は完了です。

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次回は、配線が終わった電源回路の動作確認と残りの基板の実装を行います。

 

つづく(製作編24)

2018真空管オーディオフェア(番外編24)

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番外編24

前回に引き続き真空管オーディオフェアを紹介します。

イベントルーム講演3

タイトルは、「24ビット/96kHz録音, リニア生データの実力を聴く」です。講演者は加藤しげき先生で、企画は「ラジオ技術」のアイエー出版社です。

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最初に使用機材を紹介します。昨年同様にプリアンプ、パワーアンプともにマックトンの真空管アンプが使用されていました。

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パワーアンプは、MS-2000で、昨年使用されたMS-1500と見た目はあまり変わりませんが、出力がさらにパワーアップし、真空管アンプでありながら200W+200Wの高出力を叩き出します。出力部は、ロシア製のKT120をパラレルプッシュプル構成として高出力を実現しています。プリアンプは、XX-7000で、昨年使用されたXX-5000から更新されていました。HPを参照するとプリアンプでありながら出力段を3極管のパラレルSEPP方式としているとの事でした。スピーカーは、JBL4429を使用する予定でしたが、調子が悪く急遽マックトンで試聴用に使用しているJBLのS143が使用されてました。

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発売は2001年なので使い込まれていると推察されます。35cmウーファーにホーンツィーターの2way構成にスーパーツィーターが追加されています。それでは講演の紹介に進みます。下記が曲目リストですが、殆ど加藤先生が録音に携われたものだそうです。今回の講演では、「アンビエンス」と「レベルの話」がフィーチャーされました。1曲目は「I'm Getting Sentimental Over You」です。1曲目という事で自信の録音の選曲かとおもいますが、奥行き感、定位ともに申し分がなく、スピーカーが負けている印象でした。96kHz/24bitで録音されたものをマスタリングしてCDにしたものとの事でした。

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■アンビエンス

ブラスとサックスの重なりパートをエンジニアに任せると、ブラスが大きくなる傾向にあるとの事など現場の裏話がありました。楽器の音をそのまま録るとつまらない音になり、ルームアンビエンスを録ってまぜるか、マシンで付加するかエンジニアの技量にまかされる部分のようです。次の曲「Lester Leaps In」は、テナーのカルテットでしたが、デッドに録ったとの事で、ミュージシャンとやりあった上で発売されたとの事でした。各楽器の音が明瞭で、テナーがオンに聴こえます。先の説明にあったとおり、華やかさはあまり感じられず、普通に録った印象の音です。録音は96kHz/16bit 2chでレベル調整した程度との事でした。

■レベルの話

CDの聴感上のレベルは、信号の密度で決まるとの事です。アナログ時代は0VUを基本に、デジタルでは-20VUを基本とされていて、エンジニアは大きな音で入れたがり、デジタル録音の場合、この20dBにいかに収めるかに苦心していると紹介されました。その為のツールはいろいろあるとの事で、「South Of The Border」はアンビエンスとリミッタの機材を使った楽曲との紹介で演奏されました。事前の説明を聞いたからか、つくられた感のある音に聴こえました。録音はマルチトラック96kHz/24bitをトラックダウンしたものとの事です。

■汽車の音

昨年の講演では、碓井峠のスイッチバックの音が披露されましたが、今回は場所は説明がありませんでしたが、昭和40年代終わりに中央線スイッチバックで録音されたSLの音でした。レールの継ぎ目を越えるときの金属音、蒸気機関車のツチームの音、哀愁を感じさせる汽笛の音、普段聴く事ができないものを聴く事ができました。録音は7インチスピード6mmテープがマスターとの事でした。

■まとめ

演奏された楽曲は、加藤先生が録音に携われたものなので、それぞれ録音時の説明がリアルで興味深く講演を聴くことができました。

その他目についたもの

■ハットオーディオラボ

昨年はカセットデッキの実演をされていましたが、今年はオープンリールテープデッキがデモで使用されていました。(アイキャッチ写真参照)デモの後半から会場に入った為、すでに説明パートは終わっていました。後で入場時に配布されたパンフレットを見たところ、このオープンデッキは、発売が予定されているもので、予価550,000円がつけられていました。下記がパンフレットに掲載された製品情報です。

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この記事を見ると、30年保証をうたっていて信頼性への自信が感じられます。メカ部のプッシュSWは、現在私が製作中のATTユニットで採用したものと同じもののようで、手作り感があふれています。我々の世代は、みなオープンリールデッキにあこがれを抱いているのではないでしょうか?ランニングコストを考えると現実的ではないのかもしれませんが。

おまけ

ここ最近のオーディオイベントでは、会場で高校時代の同級生と合流しています。今回も、山梨から上京して会場で合流しました。昼に一時間程、会場の近くのタリーズで軽食を穫りながら情報交換をしましたが、結局彼は12時頃に会場到着し、3時前には会場を後にしたため、ほぼ私と話をして帰った印象です。私も同じですが、オーディオの趣味の話ができる機会がほとんどなく、この情報交換もイベントの楽しみとなっています。

 

おわり(番外編24)

2018真空管オーディオフェア(番外編23)

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番外編23

今年も10/7-10/8に開催された真空管オーディオフェアに行ってきましたので紹介します。

第24回真空管オーディオフェア

今年は、三連休の日曜、月曜開催でした。場所は例年どおりお茶の水の損保会館です。

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私の自宅の最寄駅は小田急線駅なので、代々木上原で千代田線乗り換えして新御茶ノ水を利用すると楽に現地入りできました。今回も昨年同様、おなじみの企業が出展を行っています。

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私が参加したのは、初日でイベントを中心に見てきました。参考としてイベントルームのタイムテーブルを掲載します。

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イベントルーム講演1

タイトルは、「戦闘機メッサーシュミットUボートに使われた幻の送信管」で柳沢先生による講演でした。

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タイトルの幻の送信管とは、Telefunken RL12P35です。

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戦時中にドイツで移動無線機用に開発されたもので、管壁には国防軍のマーク、ハーケンクロイツがマーキングされています。頭にはG3変調用のピンが2つ付いていますが、使用しないのでウレタン製のキャップを被してありました。プレート損失が30Wでgmは2800?との事でした。幻とのタイトルですが、イーベイで5,000円程度で売られているとの紹介がありましたが、ソケットが特殊なので使用するハードルは高そうに思えました。また、カソードピンがなく、真空管のベースがカソードとなっているため、その引き出しにも工夫が必要との事です。この真空管をプッシュプル構成で製作されたものが今回のアンプです。下は会場で配布された機材紹介のチラシです。

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終段は5極管のまま使用し、オーバーオールのNFBはかけていません。前段とはトランス結合させています。出力は23Wで、5極管の特性からくるのかダンピングファクターは低めの1との事でした。一方、比較用のアンプは300Bのシングルアンプで、出力を除き、数値上の特性はこのアンプの方が勝っています。使用されたスピーカーは、マクソニックの3way構成でスコーカーはホーンが使用されていました。

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このスピーカーの最大の特徴は、励磁型ユニットが使用されている事で、スピーカーのバックに24V供給用の回路が設置されていました。

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励磁型スピーカーは、反応が早くスピード感のある音が特長と紹介されました。下のチラシが、今回の講演の曲目リストです。

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日付が1ヶ月ずれていますがご愛敬です。最初にテレフンケンの送信管アンプを聴き、途中で比較用のWE300Bのアンプに切り替え、その後テレフンケンの送信管アンプに戻す進行です。大半の曲がmono LP/SPで、GEのバリレラカートリッジが使用されています。途中、2曲ご自身がCM製作に関われた時のタイアップソング2曲が組まれています。最後に、恒例となっている瀬戸カオリさんによるライブ2曲の構成でした。

■RL12P35プッシュプル印象

奥行き感があり、全体的にマイルドで聴きやすい感じでした。低域も適度に厚く、スピーカーに鳴らされている感じもなく、好印象でした。1曲目Diana Krall/Turn Up The Wuiet「Like someone In Love」出だしのベースのソロもたつきなく、いきいきと再生されDF=1の特性の音には感じられませんでした。女性ボーカルも素直で、ギターも甘い感じで良かったです。

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4曲目のGisele Mackenzie「Beyond The Sea」女性ボーカルの音離れが良く、前に出る印象でした。励磁型スピーカーによるところかもしれません。

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■300Bシングル印象

RL12P35プッシュプルに比べて緻密な感じですが、奥行き感が後退し、つややかさも少ない印象でした。5曲目のBarbara Lea/A Woman In Loveから「Thinking Of You」は両アンプの聴き比べが行われましたが、300bシングルは女性ボーカルの奥行き感がRL12P35プッシュプルに比べて少なく感じました。

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7曲目のTerry Gibbs/Vibes On VelvetからSmoke Gets In Your Eyseはマリンバのアタック音がリアルでいい感じで鳴っていました。

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■おまけ

過去に先生ご自身が、化粧品のCM製作に関わられた際のタイアップソングのドーナッツ盤を2枚持参されて演奏されました。1曲目はヴィーナスの「キッスは目にして」で、81年のカネボウ化粧品CM曲で、演奏前から録音を今一つとおっしゃられていたとおり、このようなシステムで聴く感じではない印象でした。

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もう1曲は桑名正博の「セクシャルバイオレットNo.1」で、79年のカネボウ化粧品のCM曲です。前曲と同様に、録音は奥行き感や定位感は意識されていない印象でした。

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帰宅後にネットで検索すると、当時の資生堂vsカネボウのCM対決に関する記事が沢山ヒットしました。

■瀬戸カオリさんライブ

最後は、恒例となった瀬戸カオリさんのライブです。今回は、「My Blue Heaven」と「When Your Smiling」の2曲を唄われました。事前にホーンスピーカーを外側に向けてハウリング対策をとっていましたが、ややハウリングぎみで、ハウリングを防ぐために位置を後退して(スピーカーの間に入る感じ)唄われていました。同じシステムを介しているので、アンプの試聴時と変わらない印象でした。カオリさんのお人柄か、楽しく歌を聴くことができました。

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次回も引き続き真空管オーディオフェアを紹介します。

 

つづく(番外編24)

チャンネルデバイダーのVR制御(製作編22)

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製作編22

全6チャンネル中の2チャンネル分の基板動作確認が終わったので、2チャンネル分でATTユニットを一旦組み立てます。

実装基板

ATTユニットは、最終的にATT基板3枚、バッファ基板1枚、マイコン基板1枚、電源基板1枚とトロイダルトランス2個を実装します。全部で大物8個です。今回は、ATT基板が1枚しか実装できていないので、その2枚を除く大物6個を実装します。選択したシャーシは、実装する基板に対して余裕がないため、隣どうしの基板の設置高さを変える事によって、基板をぎりぎりまで寄せて配置しても端子台への配線ができるような工夫を行う予定です。

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それでは、シャーシ加工に入ります。

スタッド取り付け

基板取り付け用のスタッドの位置だしを行います。実装済みの基板と、未実装基板を使って、現物合わせで穴開け位置を決めていきます。リアパネルのXLRコネクタと、実装済みの基板の干渉を確認して、基板位置を決め、その位置に未実装基板を置いて、基板の固定用の穴のセンター位置にマーキングします。

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その隣は、バッファー基板を配置します。ATT基板と同様にXLRコネクタとの干渉を確認して、配置位置を決めて、その位置に未実装基板に置き換えて固定用穴のセンター位置にマーキングします。

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同様にして、電源基板、マイコン基板、トロイダルトランスをシャーシに配置して、取り付け穴部分に全てマーキングしました。マーキングした位置にポンチで穴開け用に位置出しをしました。

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ボトムシャーシ単体にして、穴開けします。最初にφ2mmのドリルで穴を開け、仕上げにφ3.2mmで穴を広げました。

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穴開けした状態はバリが残り、スタッドが正しく取り付けられません。手間はかかりますが、バリ取りをします。バリ取り用の工具がないので、丸形状のヤスリで削りました。

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スタッドを取り付けて、基板を実装しますが、現物合わせの位置だしをしたにもかかわらず、基板固定用のネジが2本しか入りませんでした。

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1カ所は結構位置がずれてしまっています。

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以前は、基板の取り付け用の穴を削って無理矢理取り付けていましたが、基板が変わると同じ処置が必要となるため、最近はシャーシのスタッド取り付け用の穴を削って、スタッドを正しい位置に立てるようにしています。

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まだ少し位置はズレていますが、一旦スタッド4本を緩めて締め直した結果、なんとか4本のネジで基板が固定できるようになりました。2枚目の基板固定も同様な対応が必要でした。正面から右端の2枚の基板の固定ができるようになりました。

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リア側右から2枚目は、バッファ基板を設置しますが、スタッド位置の調整無しで取り付ける事ができました。

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その隣の電源基板取り付けも、スタッド位置の調整が必要でした。基板4枚中、修正が不要な基板はたった1枚でした。現物合わせの精度アップを別途考えたいとおもいます。残ったマイコン基板は、基板付属の樹脂製の台を使って固定する事にしました。M3ネジで固定しても基板と干渉しない固定用の穴が4点ありましたが、そのうち2点を使って台を固定します。

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樹脂台への基板の固定は、台のネジ穴にタップをきって固定しようとしましたが、樹脂へのタップがうまくいかず結局樹脂ネジとナットで固定する事にしました。

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固定強度的には十分ではありませんが、輸送を前提としていないため、このまま進めます。

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最後に、左端にトロイダルトランスを2個縦並びに固定します。トロイダルトランスの固定板の穴は、M4ネジを前提としているので、M3ネジで固定する場合は、位置が多少ずれていても調整できるので問題ありません。そのかわりM3のネジに平座金をいれて固定強度を高めています。

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これで大物部品の取り付け用の加工が終わりました。次回は基板を取り付けて配線を行います。

 

つづく(製作編23)

チャンネルデバイダーのVR制御(製作編21)

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製作編21

前回製作した電源基板の動作確認を行います。

動作確認

確認は、アナログ電源、リレー用12V電源、デジタル12Vと5Vの3回に分けて行います。電力は、トランスを使わずにユニバーサル電源からDC電圧を供給します。供給電圧は、トランス二次巻き線出力の正弦波の振幅に相当する16.9Vとしました。

アナログ用電源確認

参考として回路図を再掲載します。

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実回路は、トランスの2つの2次巻き線の一端を接続し、センタータップ付きの二次巻き線として使用して、整流回路に供給します。今回の動作確認は、上記で説明したとおり、ユニバーサル電源から+/-16.9VのDC電圧を供給して行います。各出力の負荷電流は、バッファ基板動作確認時に測定した26mAとなります。大きくないので、今回の動作確認は無負荷時の出力電圧のみとします。確認用の接続が完了し、緊張しながら電源オンしました。

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2系統ともにほぼ+/-12V出力となっていて問題ありませんでした。

リレー用12V電源確認

上記と同様に確認を行います。入力は+16.9VのDC電圧を供給します。まずは無負荷状態の確認を行います。出力はほぼ+12Vで問題はありませんでした。このチャンネルは、一番負荷が重く、そのために三端子レギュレータに放熱器を付けているため、負荷試験を行います。ATT基板1枚あたりの操作コイル電流の実使用時の最大値は約72mAでした。最終的に3枚のATT基板を駆動するので、トータルの電流は、216mAとなります。12V出力でこの電流が流れる場合の等価抵抗は、約56Ωとなります。抵抗の在庫を確認したところ、50Ω/5Wのセメント抵抗があったので、これをダミー負荷として使用します。この抵抗を直接出力用の端子台に接続しました。

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この状態で改めて電源オンしました。入力用のユニバーサル電源の電流値は、246mAを示しており、試験条件としては良い感じになっています。

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この状態でしばらく放置してから放熱器に触れてみました。触れないほどではありませんが、かなり熱くなっています。温度を確認するために、以前購入した非接触温度計を久しぶりに引っ張りだしてみました。

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一旦電源オフして、温度が下がるのを待ってからヒートシンクの温度を測定しました。この非接触温度計は、レーザーポインタ機能がついていて、測定対象箇所にレーザーを当てることでその部分の温度測定ができます。写真は、三端子レギュレータの頭の部分に赤色に光っている点がレーザー照射ポイントです。

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初めに常温時の温度測定です。

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結果は27.7℃でした。室温はもう少し低かったですが、温度が下がりきるまで待ちきれませんでした。電源オンしてしばらく放置します。初めにダミー負荷抵抗の温度を念のため測定してみます。

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結果は45,9℃でした。実際触ってみると触りつづける事が厳しい状況で、触ると放熱が阻害されて、表面温度はもっと上がっているように感じました。続いて本題のヒートシンク温度を測定します。

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結果は、35.7℃でした。測定時の室温が約25℃で、ケース内に納めて夏場の使用を考えても余裕の温度になっていました。

デジタル系電源

最後にデジタル系用の12Vと5V電源の動作確認を行います。どちらも三端子レギュレータの定格どおりの出力電圧となっていました。12V電源用の三端子レギュレータには、5V電源の電流も流れますが、リレー用12V電源の半分以下の電流値なので、放熱器の温度確認は省略します。最後に全チャンネル分の出力電圧を整理します。

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次回は、いままで製作した基板をシャーシに実装して実動作確認を行います。

 

つづく(製作編22)

チャンネルデバイダーのVR制御(製作編20)

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製作編20

総合動作確認に向けて、最後に残った電源基板を製作します。

ATTユニット電源基板

製作に入る前に設計をおさらいします。特徴を列記します。

・ダブルトロイダルトランス

・アナログとデジタル独立電源(別トランス)

・左右独立アナログ電源(共通トランス)

・リレー操作コイル用専用12V電源(デジタルと共通トランス)

・全7チャンネル三端子レギュレータ式電源

回路図を参考として再掲載します。

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今回は、「安定化電源性能改善」記事で発覚した三端子レギュレータの電解コンデンサ負荷の弊害を避けるために、レギュレータ以降の電源系に一切電解コンデンサを入れていません。

実装構想

私が常用する標準基板(95 x 72)に三端子レギュレータ方式とはいえ、7チャンネル分の電源回路を乗せるとなると、慎重な部品配置検討が必要です。また、リレー用12VとArduino用の12V電源の三端子レギュレータには、念のため小型の放熱器を取り付ける予定です。三端子レギュレータは、実装の効率を上げる為に電源電流の向きに沿って配置し、出力端子台の方向に出力端子がくるように実装します。まずはじめに、アナログ用の4チャンネル分を基板の半分以下のエリアに実装をします。

アナログ系電源実装

実装部品は、入出力用に3極の端子台3個と、三端子レギュレータ4個、平滑用ダイオードブリッジと、平滑用電解コンデンサ2個、フィルムコンデンサ6個です。フィルムコンデンサー以外を基板上に並べてみました。

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この配置ならば、残りエリアにデジタル用電源もなんとか配置できそうです。初めに整流回路とGNDラインを配線します。

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続いて、三端子レギュレータ周りの配線を行います。

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次に、出力回路へフィルムコンデンサを接続します。各チャンネル分を出力用の端子台脇に配置しました。

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さらに電解コンデンサと並列にフィルムコンデンサを接続したら完成です。

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結局、被覆ジャンパー線は使わずに配線が完了しました。

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デジタル系電源実装

アナログ系電源の隣に、リレー用12V電源、その隣にデジタル系12V、5V電源と並べます。これら2系統ある12V用の三端子レギュレータには小型の放熱器を取り付けます。放熱器2個の配置を中心に全部品の配置検討をします。放熱器は秋月電子で購入した、サイズが15x25x11mmのもので、熱抵抗37.9℃/Wのものです。気休め程度ですが、ないよりましなので採用しました。目検討でだいたいの位置をきめて、その場所に実装できるように固定用のピンが基板に刺さるように、基板の穴を広げます。1.3mmのドリルで広げたところいい塩梅でささりました。

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出力端子台との位置関係が気に入らず、結局1つの放熱器あたり3カ所の穴を広げてしまいました。決定した位置に、三端子レギュレータを取り付けて配置してみます。

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放熱器の位置が決まったので、リレー用12電源の平滑回路から実装を進めます。

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配線は先の回路にほぼ合わせて行いました。残りのフィルムコンデンサ2個を実装して、この系統の電源実装は完了です。

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残りは、デジタル系12Vと5V電源です。デジタル12V系は先のリレー用12V電源の実装をほぼそのままコピーしました。

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最後のデジタル5V電源は、入力を上記で実装した12Vから供給します。それ以外はほぼ12V電源の実装をコピーしました。

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電源7系統分の実装ができるか心配でしたが、無理無く実装できたとおもいます。写真は半田面の配線ですが、被覆ジャンパーを使用せずに完成させる事ができました。

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デジタル系とリレー電源のGNDは、ターゲット基板側で共通となりますが、電源基板上では、現在のところ独立しています。状況を見て接続したいと考えています。次回は電源の動作確認を行います。

 

つづく(製作編21)

チャンネルデバイダーのVR制御(製作編19)

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製作編19

ATTユニットの減衰量ヒアリングで発覚したノイズの対策の検討します。

原因の推定

原因を考える前に症状を簡単におさらいします。ミュート状態でホワイトノイズが発生。減衰量を下げていくと別のノイズが載って音楽再生できる状態ではありませんでした。今回は実減衰量のヒアリング確認ということで、ATTユニットをバラック組み立てしていますが、ここに原因が潜んでいる可能性があります。(希望的観測)まずは考えられる原因を整理してみます。

1)マイコン基板のノイズが大きい

2)ユニバーサル電源1台で電源供給した事で、A-GNDとロジック用GNDが共通

3)上記と同様に+12V電源がアナログとロジックで共通

4)そもそもユニバーサル電源のノイズ面の品質が悪い

5)ATTユニット基板の実装がノイズに弱い

6)それ以外の見落としによる原因

1)項は、前回の記事でマイコン基板への電源供給をやめた状態(ミュート状態)のノイズを確認して状況に変化がなかった事から原因の可能性は低いと考えられます。さらに原因を絞り込むために、バッファ基板以外の基板と取り外して音を聴いてみる事にしました。これでノイズが改善すれば、2)3)5)項が原因として絞り込めます。

本当の原因

バッファ基板以外の基板を取り外す作業に着手しようとした際に、ふとチャンネルデバイダのリアパネルとATTユニットのリアパネルを見比べた所、あれほど注意して配線したにもかかわらず、XLRパネルコネクタの2芯シールドの配線が間違っている事に気がつきました。原因は想定外の6)項の可能性が高くなりました。配線の間違いとは、シールド線とHotラインの接続が逆となっていました。一旦リアパネルを取り外して、4本とも正しい接続にやりなおしました。

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間違った接続の回路について念のため確認しておきます。下記が間違った状態のブロック図ですが、へんてこな事になっています。L/RのHotチャンネル間がショートしていて、L/Rの信号差分のショート電流が流れた事になります。駆動側のオペアンプに負荷がかかったかもしれませんが、短時間だった為悪影響はないと判断し、音を聴いてみる事にしました。

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リアパネルを再度取り付け、バラックの配線をやり直します。そして試聴の再開です。

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ATTユニット試聴

ボリュームとして接続したチャンネルデバイダのボリュームを絞った状態でシステムの電源をオンします。ATTユニットは、-36dBの点滅していてミュート状態となっています。恐る恐るチャンネルデバイダのボリュームを上げてゆきます。前回の確認で聴こえていたホワイトノイズはありません。少しボリュームを上げた状態で、ATTユニットを操作してミュートを解除して、減衰量を下げていきます。前回の確認で、追加で乗っていたノイズの発生もなく、音楽再生できています。ATTユニットの全ステップを確認しましたが、特に問題はありませんでした。

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減衰量のヒアリング

表示を-11dBに合わせて、チャンネルデバイダのボリュームを上げてゆきます。ほぼMax状態で、いつも聴いている音量となりました。狙いどおりの設定です。この状態でATTユニットを操作します。-9dBとすると、通常時よりも大きな音量になります。さらに-6dBとするとフルボリュームのイメージとなりました。逆に-17dB、-21dB、-25dB、-29dB、-36dBと音量を下げていくと、普段使いには十分なステップとなっていました。この状態でミュートをかけると、スピーカーに耳を近づけるとわずかにホワイトノイズが聴こえます。専用電源とする事で改善する事を期待しています。なんとか、製作をつづけられる状態である事が確認できました。次回は、電源基板を製作して、2チャンネル分ですがミュート時のノイズの状況確認を含めた総合確認をしたいとおもいます。

おまけ

今年も3連休に台湾へ旅行にいってきました。台湾は、10ヶ月間ですが単身赴任した経験があり、私にとって第二の母国のような所です。先月の長野旅行時と同様に、旅行進行を組んでいました。前回は、戻ったあとの製作に支障を出してしまいましたが、今回は無事乗り切れそうです。アイキャッチ写真は、台北の電脳街のメインのビルです。

■電脳街ビル内フロア

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中正紀念堂

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■朝市

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つづく(製作編20)