ローノイズ真空管アンプ(製作編23)

製作編23

電源基板のB電源回路の通電確認を行います。

B電源通電確認

いきなり電源トランスの2次出力をB電源回路に入力するのはリスキーなので、まずは航空コネクタAC出力の電圧確認します。

ショート防止の為にダンボールに3つの線を貼り付けて確認を行いました。無負荷状態なので、トランスの定格出力電圧よりは高いですが、問題なく出力されている事が確認できました。電源を一旦オフして、電線を適切な長さにカットして電源基板の端子台に接続しました。

端子台接続時の作業性を考慮して、電線は輪を描く状態で接続しています。久しぶりに電源トランスユニットを引っ張り出して接続しました。航空コネクタの接続作業性は良くありませんが、接続後にネジ締めするので、接続の信頼性だけは良いとおもいます。通電確認は、初段用プレート電源出力に100KΩの抵抗を接続しました。通常使用時と比べるとほぼ無負荷状態ですが、通電確認用の処置です。これで通電確認の準備完了です。改めて電源回路図を掲載します。

電源トランスユニットに電源を供給すると、電源トランスユニットの赤の電源ランプが点灯します。次は電源基板の発煙の有無を監視しつつ、アンプユニットの電源スイッチをオンしました。あっ!うっすらと煙が立ち上りました。すぐさま、アンプユニットの電源をオフしました。あらかじめ低電圧を入力して通電確認を行ってきたのに・・・。やれやれ!

B電源回路再チェック

一旦電源基板を取り外して確認を行います。

煙が立ち上った部分は、全波整流用のダイオードとフィルムコンデンサの付近です。そのあたりのハンダ面、部品面を詳細に確認しましたが、怪しい部分は見つかりませんでした。仕方がなので、改めてB電源回路をマルチテスターを使って基板単体でチェックします。

問題点は見つかりませんでした。基板をシャーシに実装した事でどこかがシャーシGNDに落ちた疑いもあるので、電源基板をシャーシに取り付けて再度確認してみます。結果は、シャーシ取り付け状態でも問題点は見つけられませんでした。仕方がなので、基板実装状態で改めて、低電圧印加による通電確認を行います。ユニバーサル電源を引っ張り出して電源基板と接続し、出力を+/-18Vにセットして電源オンしてみました。

結果は、以前に基板単体で行った時と同じで問題点は発見できませんでした。再確認すべき点は全て確認したので、改めて電源トランス2次出力を電源基板に入力してみる事にしました。緊張しつつ、改めて電源オンしました。結果は前回と同様に同じ位置付近からうっすら煙が立ち上りました。すぐさま電源オフしました。とは言え、もう確認すべき点はありません。最後の手段です。発煙部分を焼損させて故障個所を特定したいとおもいます。意を決して、再度アンプユニットの電源をオンしましたが、今回は発煙しませんでした。各部電圧もほぼ無負荷状態なので定格状態より高いですが、問題なさそうです。

通電1回目と2回目にうっすらと立ち上った煙は何だったのでしょうか?部品の製造工程で使用された揮発性の物質だったのでしょうか?ネットで事例検索をしてみましたが、関係ありそうな事象は見つかりませんでした。その後様子を見ていましたが、煙の立ち上りは一切確認できていません。B電源回路の通電確認は一旦終了とします。次回は残る2系統の電源回路の通電確認を行います。

 

つづく(製作編24)