A級バランスHPアンプ製作(製作編14)

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製作編14

基板への部品実装が全て終わったのでシャーシの設計を行います。

選定したケース

今まで製作してきたプリアンプ系のアンプ類に比べて基板が1枚多く、トータルの消費電力も大きいことから従来選択していたケースより1サイズ大きな物を購入しました。タカチ電機のUS-320LHです。サイズはH84xW320xD230で、従来使ってきたUS-260LHに比べ、幅が6cm、奥行きが4cm大きくなっています。パネルサイズはW316xH80です。

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正面パネルの設計

正面パネルには、電源ランプと電源スイッチ、ボリューム、バランスヘッドフォン用出力ジャック、標準ヘッドホン用出力ジャックを取り付けます。電源ランプと電源スイッチは従来と同じ物を選択しました。

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製作機器に統一感を出すために、パネルの左端からの配置を他の機器と合わせました。取り付け穴径は電源ランプがφ7で電源スイッチがφ6です。次にボリュームですが、いつも使っているアルプス電気製の4連タイプのRK27を選択し、名古屋のボントンというストアから通販で購入しました。特性は2KΩAタイプです。今回で5個目の購入となりました。

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このボリュームは、モータ付きでリモコン対応も可能ですが、ヘッドフォンアンプは基本、手元で使うことを想定しているので、現時点ではモーターの使用予定はありません。取り付け穴径はφ9とセンターから10mm位置に回り止め用にφ3のボス穴を空けます。取り付け位置は正面パネルのセンターで考えています。残りはヘッドフォン出力用の2つのジャックです。バランス出力用ジャックは、マル信無線製MJ-068Hで2.5mm4極タイプです。標準出力用ジャックは、マル信無線製MJ-073Hで3.5mm3極タイプです。取り付け穴径はどちらもφ8です。

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灰色の物がMJ-068Hで黒がMJ-073Hですが、このシリーズのジャックは4極仕様の場合色が灰色となるようです。ボディーはモールド製で取り付けパネルとは絶縁されます。バランスヘッドフォン用の4極ジャックの接続に関する知識がないので組立までに調べる必要があります。ジャックの配置はバランスヘッドホンの使用が前提なので(標準は比較用)、向かって右側にバランス出力を設け、常用時の見た目のバランスを良くしたいと考えてます。いつもの様にフリーの二次元CAD(AR CAD)を使って図面を作成します。製作時に等倍で印刷してパネルに貼り付けて加工を進めます。

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リアパネルの設計

リアパネルには、アンバランス入力用のRCAジャック2個とバランス入力用のXLRパネルコネクタ2個、入力切り替え用のロータリスイッチ、ヒューズホルダ、ACインレットを取り付けます。RCAジャックは以前の製作の際に購入して使わずに保管していたものを使用します。これも取り付けパネルと絶縁がとれるタイプです。

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次はXLRパネルコネクタです。いつもアマゾンで購入しますが、複数セットの為毎回購入しているわけではありません。今回も残り2個だったので購入せずに済みました。パネルの穴加工が複雑なので、加工図面を作成する事を考えるといつも同じ物を使いたいとおもいますが、アマゾンの安定供給には心配があります。

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続いてロータリスイッチです。初めて秋月電子から購入しました。仕様は4回路3接点ですが、ストッパの位置変更により4回路2接点に変更が可能となっています。プリアンプ設計時の回路図では2接点仕様で考えていましたが、バランス入力時のプリアンプスキップのポジションを追加して3接点で使いたいとおもいます。

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写真のとおり、軸が長いので切断して長さ調節が必要ですが、うまく加工できるか心配です。軸はモールド製なのでカット自体はできそうです。つまみが付属されていましたが、これを使うかは思案中です。次はヒューズホルダです。マル信無線のMF-525Mで、チャンネルデバイダで使った物と同じです。回り止めのためパネルの穴加工が大変ですが、完成時のフィーリング確保のため頑張りたいとおもいます。

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最後にACインレットです。これもマル信無線製のMJ-27Sです。ヒューズホルダと同様にいつも使っているものです。ヒューズホルダ同様にパネル加工に手間がかかります。

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配置は向かって左からRCAジャックを縦にならべ、隣にXLRパネルコネクタ2個を、その隣にロータリースイッチを配置します。向かって右からACインレットとヒューズホルダを配置します。完成した図面は以下のとおりです。

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パネルが大きいため、今回は図面がA4サイズには収まりません。A3に印刷して加工に使用します。次回は今回作成した加工図面を使ってパネルの加工を行います。

 

つづく(製作編15)