製作編18
引き続きアンプユニットのシャーシ加工を行います。具体的にはチップジャックと電解コンデンサ取り付け確認を行います。
チップジャック取り付け穴加工
改めて加工図を掲載します。
現状の加工図では、シャーシの両サイドに各2個づつチップジャックの取り付け穴を設けています。小判型の穴です。用途は終段のバイアス電流調整時にここにテスターのリードを挿します。B電源電圧測定用のチップジャックも必要ですが、現状の加工図には描いていません。後で電源基板の取り付け位置を確定した後に決める予定です。下穴はφ4であけていますので、φ5までリーマーで広げて、その後ヤスリで小判形状に仕上げます。
上の写真のとおり、加工前は装着できません。下の写真は加工後の穴形状です。さっそくチップジャックを装着してみました。
無事、まわらずに装着できました。残り3カ所も同様に加工します。
反対側も問題なく装着確認ができました。4カ所中の1カ所は穴径をリーマーで広げすぎてしまい、回り止めの機能が得られませんでした。大きな問題ではないので、このまま進めます。
バイアス基板取り付け加工
バイアス基板は2本の六角スペーサーで取り付けます。半田面側にバイアス電流調整用の半固定抵抗があるので、クリアランスを確保する為に六角スペーサーは10mmを使用します。まずは2枚の基板を取り付けてみました。
追加工せずに取り付ける事ができました。シャーシ上面を見てみます。
残念ながら穴位置がボリュームに対してずれています。調整上問題はありませんが、見た目がよくありません。ヤスリで穴径を大きくして見た目を改善します。
手間はかかりましたが、見た目は改善しました。反対側のボリューム穴位置も同様の対応を行いました。
電解コンデンサー取り付け加工
私の真空管アンプ製作で、電解コンデンサをシャーシ上に配置するのは初めてです。今回シャーシ上面に配置した理由は2つあります。シャーシ内の部品を減らす事と、シャーシ上のスカスカ感をなくす為です。取り付けは、コンデンサークリップを使用します。モノタロウで購入しましたが、小径のものは樹脂製のものしかありませんでした。
質感を合わせる為にすべて樹脂製のものを選択しました。取り付けはねじ2カ所で固定します。穴位置は現物合わせで決めました。
写真はセロハンテープで固定していますが、端子がシャーシに接触しない位置に微調整しています。穴をあけて取り付けるとこんな感じになります。
小径のコンデンサーも同様に取り付け穴を現物合わせで位置出しをしました。
写真のとおり、小径用のコンデンサークリップには、取り付け時の安定性をあげる為に2カ所はねがついています。隣接して取り付ける場合干渉するので、カットしました。3つ並べて取り付けるとこんな感じです。
端子側はこんな感じです。
この部分に電源基板を取り付ける予定なので、端子への配線取り付けの向きを変更する必要がありそうです。高圧がかかる配線なので二重絶縁としたいところですが、悩みどころです。電解コンデンサーの端子は、ショートリスクを減らす為に熱収縮チューブ処理をする予定です。次回は電源基板と関連部品の取り付け確認を行います。
つづく(製作編19)