終段スイッチング電源検討(設計編4)

設計編4

前回選定したケースを前提に加工図を作成します。

閑話

今年も年に1度の会社工場の電気設備点検がゴールデンウィーク中に行われました。電気主任技師の立ち会いが必須の為、当日は出社しました。とは言え、停電前手順実施と送電後の手順実施および全工場の送電確認以外は、会社が契約している電気工事業者が対応します。作業は約6時間でしたが、その間は電気もネットワークも使えず時間の使い方を事前に考えておきました。丁度ケースの加工図の作成と重なった為、ノートパソコンをフル充電し、加工図作成に必要な資料を集めておきました。ノートパソコンを省電力モードにし、当日は雨だったため、画面の輝度を少し下げ、フライトモードに設定して電力消費を抑えました。その結果午後3時時点でバッテリー残容量20%でなんとか作業を続ける事ができました。本日の記事が当日の成果となります。

加工図の作成

選定したケースはタカチ電機工業のHY149-43-33SSで、フロント、サイド、リアパネルは肉厚のアルミ押出材を使用している為、複雑な加工はタカチ電気の加工サービスを使用します。現時点で取り付ける部品の一部揃っていないため、未入手部品については過去に使用した部品を前提としてまずは加工図を作成します。現状未入手部品は、XLRパネルコネクタ、ハンドル、スピーカーターミナルです。図面の作成はいつものとおりAR CADを使用します。

リアパネル加工図

リアパネルは加工依頼をする予定の為、気合いを入れて描きます。取り付ける部品は、ハンドルx2、XLRパネルコネクタx2、スピーカーターミナルx4、ヒューズホルダ、ACインレットです。加工図作成の手間を省くため、全取り付け部品の上下センター位置を一定位置としました。過去に製作したモノラルアンプの部品位置に比べてやや高いラインに合わせました。作成した加工図は以下のとおりです。

外形の内側に破線の枠がありますが、この枠がケース図面上の有効寸法となります。過去の製作でハンドルをサイドに寄せすぎて、ハンドル自体は問題なく装着できたものの、固定用のナットがサイドパネル固定用フランジと干渉したため、急遽同径のパネル固定用のボリュームを沢山購入し、その固定用の薄肉のナットを使用して不具合回避した事がありました。その失敗をフィードバッグし、今回は十分な余裕をとっています。図面上のハンドルは、以前使用した部品の寸法を前提としていますが、下記のものをアマゾンで発注済みなので、届き次第寸法反映したいとおもいます。

XLRパネルコネクタも過去採用部品寸法を前提としています。今回もアマゾンで格安品を購入する為、寸法は現品を確認して必要があれば修正する予定です。スピーカーターミナルもこれから発注予定ですが、いつものタイプが購入できれば周り止めのノッチを後加工します。ヒューズホルダとACインレットはすでに入手済みです。ヒューズホルダも楕円加工は後で自前で行う予定です。わざわざ後加工を前提としているのは、どの程度効果があるかわかりませんが、少しでも加工サービスの価格を抑える為です。

フロントパネル加工図

フロントパネルは丸穴のみなので自前で加工する予定です。取り付ける部品はハンドル2個と電源ランプを兼ねた電源スイッチです。ハンドル位置は、パネル上下のセンター合わせとしました。電源スイッチは、リアパネルのXLRパネルコネクタと同位置としています。作成した加工図は以下のとおりです。

この図面も外形の内側に有効寸法枠を破線で引いています。すごくシンプルなので、何かアクセントが欲しいところです。次回はサイドパネルとボトムシャーシの加工図を作成します。

 

つづく(設計編5)