設計編6
リアパネルとフロントパネルの加工図を作成します。
リアパネル加工図
OS88-32-43SSは、今年前半に製作したサブウーハー用のチャンネルデバイダのケースと奥行き寸法違いのケースです。従って、フロントおよびリアパネル寸法は共通です。サブウーハー用のリアパネルにはXLRパネルコネクタ6個とヒューズホルダおよびACインレットが取り付けられています。
今回の製作は、XLRパネルコネクタの数が12個に増えますが他は共通です。このためこの加工図をベースの修正を加えていきます。作業に入る前にケースのパネル図面を念のため確認します。
外形寸法が81 x 314mmでその内側に有効寸法76 x 294mmの枠が描かれています。外形との寸法差の部分がパネル取り付け時にアルミサッシの溝にはまる構造となっている為です。サブウーハー用チャンネルデバイダのリアパネル加工はシャーシパンチを使って自前で行いました。ツールの都合上φ25の穴径としました。その時にシャーシパンチの穴開けは体力的に、パネル1枚当たり6個が限界と感じたので、今回はタカチ電機工業の加工サービスを使いたいと考えています。φ25の穴は、XLRパネルコネクタの取り付け位置が少しずれると、コネクタ本体のきわに隙間があいてしまいます。加工サービスを使う為、今回はφ24にして隙間の発生を抑えたいとおもいます。XLRパネルコネクタの実装の数を増やす為、ヒューズホルダの位置を少し右側にずらしました。作成した加工図は以下のとおりです。
外形枠の内側の点線の枠が有効寸法を示しています。この加工を手動のシャーシパンチで行うと、仮に体力がもっても、加工時に力を入れる為、パネルが歪んでしまいそうです。タカチの加工サービスに関しては別途説明します。
フロントパネル加工図作成準備
このユニットのフロントは、DACユニットに合わせてスモークのアクリルパネルを、フロントパネルに被せて構成する予定です。初めにケースのフロントパネルの加工図を作成します。パネル自体の寸法はリアパネルと同じです。フロントパネルに取り付ける部品を整理します。
・電源スイッチ1個
・赤外線受信ユニット1個
・表示パネル1個
・モーメンタリープッシュスイッチ3個
それぞれの部品の寸法を確認します。
■電源スイッチ
上記図面から、取り付け穴寸法はφ16となります。
■赤外先受信ユニット
受光素子が基板に垂直に取り付けられています。L字金具での取り付けを考えましたが、金具の選定や、基板の絶縁等課題が多いため、木片を使って取り付ける事にしました。使用した木片はサブウーハーを製作した時の木ぎれです。
この木ぎれの暑さは21mmです。これをおおよそ赤外線受信ユニットの基板長に合わせてカットしました。
この上に赤外線受信ユニットを乗せて、2カ所を木ねじで固定しました。
この状態で、フロントパネルに2本の木ねじを使って取り付けます。加工図としては、赤外線受信用の穴φ10の下に、木ねじ固定用の穴φ3.2を2カ所あけます。
■OLED表示パネル
下記図面は部品仕様書の抜粋です。
固定用の取り付け穴はφ2.5となっていますが、秋月電子から調達可能なφ2.6の六角スペーサーを使用します。表示用の角穴は少し余裕をとって14 x 60mmとします。
■モーメンタリープッシュスイッチ
部品仕様書の図面を抜粋します。
取り付け穴径は、上記図面からはよくわかりませんがφ11とします。
フロントパネル加工図
上記で確認した部品の取り付け用加工図を作成しました。
左に電源スイッチ取り付け、その横に赤外線受信ユニットを、パネルセンターにOLED表示パネルを取り付けます。パネル右側にプッシュスイッチを3個配置しています。いい感じになってきました。次回はアクリルパネル設計と、リアパネル加工サービスの申し込みをします。
つづく(設計編7)