バランスHPアンプ製作(製作編5)

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製作編5

前回の記事で途中まで製作したプリアンプ基板を組み上げて通電確認を行います。

オペアンプ

今回の製作には、過去の製作でMUSES01への換装により余っていたMUSES8920を使用します。使用するに当たり改めてMUSESをネット検索したところ、MUSESシリーズに新たなオペアンプが追加されている事を知りました。

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J-FET入力1回路のみのMUSES03です。2017年の3月に情報公開されたようです。どのようなオペアンプか気になるのでMUSESシリーズの他のJ-FET入力オペアンプと比較をしてみます。

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MUSES01を受け継ぎ、音質に配慮した設計となっているとの事ですが、MUSES01では目をつぶられた特性も見劣りしないものとなっています。表中の価格は、秋月電子での販売価格ですが、1回路あたりの単価は、シリーズ中一番高くなっています。試しに音を聴いてみたいのですが、1回路タイプなので、従来のMUSESシリーズの差し替えができません。秋月から変換基板が発売されればすぐに試す事ができるのですが・・・。下記はプレスリリースに掲載されたMUSES03の特長です。

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この中で一番気になるのは、フルバランス型差動増幅回路採用です。全高調波歪率特性が格段に良い値となっているのは、この構成に起因しているのかもしれません。入力段と出力段を別チップ構成もその効果を確かめてみたいと思いました。私のシステムは全てバランス構成となっていて回路が倍必要な為、1回路タイプのオペアンプの採用は回路実装上不利になりますが、公開されている特性を生かしてチャンネルデバイダ用のアクティブフィルタに採用してみたいと思いました。

プリアンプ基板の製作

それでは前回記事の続きで、プリアンプ基板の信号の入出力ラインの配線を行います。後で確認がしやすいように、アンバランス信号をオレンジで、バランスホットを白、バランスコールドを灰で配線しました。

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始めにテスタで導通確認を行います。+/-電源が所定のソケットの端子に接続されていることを確認します。つづいて入力の端子台とソケットの所定の端子が接続されていることを、出力の端子台とソケットの所定の端子が接続されていることを確認します。問題がなければ、次は+/-12Vを入力してピンソケットの各端子が所定の電圧になっていることを確認します。一部の端子はフローティング状態になっていますがそのフローティング状態を確認しました。

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通電確認

ここで初めてオペアンプを装着します。足を曲げてしまわないように慎重に押し込みます。

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片チャンネルづつ電源を入れて各端子が所定の電圧になっていることを確認します。電源端子は+/-12Vが、入力端子は0V、出力端子は出力オフセット電圧が観測されます。この確認も両チャンネルともに行います。最後に信号を入力して入出力の確認を行います。発信器で正弦波を入力し、ポケットオシロで波形を観測して確認をしました。

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L-ch用アンバランスバランス変換回路は周波数特性の確認を行ってみました。入力は1Vppとして正相出力と反転出力間の伝達特性を測定しました。

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ゲインが1なので予想どおり測定の範囲内はフラットな特性です。他のチャンネルも同じ特性と推測される為、周波数特性の測定は省略し、入出力の波形観測のみを行いました。下記の波形は1KHz入力時のアンバランスバランス変換出力のホットとコールド出力の観測結果です。

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正しくアンバランス変換されていることが確認できます。ついでに矩形波を入力して応答波形の確認を行いました。ホットとコールドで若干応答波形は異なりますが、概ね素直な出力波形となっています。

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プリアンプ基板の確認はここまでです。次回はHPアンプ基板の実装をスタートさせます。

 

つづく(制作編6)