チャンネルデバイダ製作2(製作編8)

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製作編8

基板2の実装が完了したので、通電確認から再開します。

基板2通電確認

基板1の記事では触れませんでしたが、CRの実装後にも通電確認を行いました。方法は、CR実装前と同様に電源端子台から+/-12Vを供給して、各オペアンプのソケットの端子電圧の確認をします。ユニバーサル電源の過電流保護は100mAに設定しています。

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Midブロックのバッファアンプ用オペアンプソケットの端子から確認していきます。アクティブフィルタのCRを実装した事で、HPFアクティブフィルタ用のオペアンプソケットの端子電圧が変わります。参考に回路図を再掲載します。

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順調に確認が進みましたが、HighブロックHPF用オペアンプソケットの端子電圧が、CR実装前と変わりません。具体的には3pinと5pinが不定のままです。本来は3.9KΩでGNDに接続されるため、0Vとなるはずです。配線を確認したところ原因がすぐにわかりました。CR取り付け用ポストの一番端(写真下)の外側の端子が未接続で、GND配線を忘れていました。

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ご丁寧にHot/Coldともに配線を忘れていました。追加で配線します。

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他には問題なく確認は完了しました。下記が確認結果です。基板1に比べて基板2はミスが多く、まさに慣れによる注意不足が原因と考えられます。気を引き締めなければ。

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基板2動作確認

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ブロック単位でオペアンプを実装していき、その都度動作確認を行います。動作確認は正弦波を入力して、波形応答をポケットオシロで確認します。Midブロックのバッファから確認を行っていきます。MUSES01を付属のソケットに挿して基板ソケットに実装しました。

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この状態で電源オンして、出力オフセット電圧を確認します。0.1/-1.7mVで問題ありません。次にLPF用にMUSES8920を実装します。同様に出力オフセット電圧を確認しました。0.4/-1,8mVで問題ありません。この状態で正弦波応答確認を行います。入力電圧は2.0Vppです。現状でLPFとなり、高周波域で減衰するので、10倍(20dB)のプリアンプを使用して測定限界を広げます。

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Coldチャンネルから確認を行います。写真は7KHz時の正弦波応答波形です。

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減衰量は約6.4dBで位相差は38.3us(96°)です。設計どおりの応答です。10Hzから1MHzまで確認し、結果をグラフ化しました。

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測定限界は約-55dBで素直な特性となっています。同様にHotチャンネルも同様に波形応答を確認してグラフ化しました。

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HotチャンネルもColdチャンネルとほぼ同等の特性になっています。高周波の減衰域で、やや特性があばれていますが、測定誤差の可能性が高いです。続いてMidブロックのHPF用のオペアンプを実装します。

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Midブロックのトータルの出力オフセットは、0.1/-0.2mVと問題ありませんでした。Coldチャンネルから波形応答を確認していきます。波形は700Hz時応答波形です。

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減衰量は約5.4dBで、位相差は0.476ms(119°)となっていました。Cold/Hotともに波形応答を観測して結果をグラフ化しました。

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Hot/Coldともに素直な特性が確認できました。次回はLPFの動作確認から作業再開します。

 

つづく(制作編9)