真空管アンプ負帰還(製作編2)

製作編2

バッファー基板の実装を行い、動作確認後にシャーシに取り付けます。

部品実装

最初に端子台、ICソケット、ブリッジダイオードを取り付けます。配置は前回の記事で検討したとおりです。

次に平滑用の電解コンデンサーを実装しました。

ここまでの実装で、考慮した点はGND配線です。具体的にはいかにシンプルに配線するかです。さらに三端子レギュレータを実装して電源回路を完成させます。

かなり部品が混みあってきました。ここまではジャンパーを使用していません。次はバッファー回路の抵抗を実装します。実装スペースがないので、部品を立てて最小スペースで実装しました。

これで一通りの部品実装は完了しましたが、端子台配線とオペアンプの電源配線が残っています。まずはジャンパ線を使わずに配線できるところから進めていきます。

上記は端子台GND配線です。いくら考えても被覆ジャンパを使わざる得ない状況となり、今回はハンダ面とシャーシ間のクリアランスが少ない事から部品面にジャンパを飛ばす事にしました。ストレートジャンパだけでは対応できずに、半分ヤケクソになり部品面でにくにゃくにゃ曲がったジャンパを敷線してしまいました。

赤はプラス電源ラインで、白がHot信号ライン、緑がCold信号ラインです。ハンダ面はこんな感じです。

青はマイナス電源ラインです。

動作確認

はじめに、オペアンプを実装せずに、端子台およびICソケット間の抵抗値確認をしました。正しく配線されていたため、各部所定の抵抗値の確認ができました。次にオペアンプを実装して通電確認を行います。

通電確認は、ユニバーサル電源で+/-7.8Vを供給して行います。電源オン後に各出力オフセット電圧を確認しましたが、問題ありませんでした。一応消費電流も確認しておきます。

続いて発振器から正弦波を入力して応答波形を確認します。図はHot入力0.4Vpp/1KHz入力時の入出力波形です。

出力波形振幅は0.67Vppでゲインは約1.7倍(4.5dB)です。続いて周波数を1MHzに上げてみました。

特には問題ありませんでした。同様に残りのチャンネルも入出力波形の確認を行い、問題ないことを確認しました。これで基板の単体確認は終わりです。残りはシャーシ実装後に三端子レギュレータの入力電圧波形の確認を行います。

基板実装

部品配置検討時に説明したように、基板を支えるために、3個の六角スペーサーをとりつけました。

次に基板取り付け用の六角スペーサーをL=7mm品に交換します。

上がオリジナルでL=10mm品です。下がL=7mm品に交換後です。3mmの違いは写真ではわかりにくいですね。基板の実装はパズルみたいで、すんなり取り付けられません。はめ込む順序を工夫してなんとか取り付ける事ができました。

実装状態を確認したところ、基板両サイドのLラグ取り付け用のネジが干渉の恐れがることに気が付き交換しました。

上の写真がオリジナルです。真空管ソケット取り付け用のネジは平ラグとの干渉を想定して元々短いネジが使われていました。下がネジ交換後です。これで安全に基板の実装ができました。

次回は配線を行いトータルの動作確認を行います。

 

つづく(製作編3)