High-ch用アンプ製作(製作編11)

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製作編11

C電源の改造の続きを行う前に、念のため同電源回路を採用した真空管ヘッドホンアンプの確認を行いました。その結果・・・。

真空管HPアンプ電源確認

真空管HPアンプの電源回路は電源トランスは異なりますが、今回の回路と基本同一です。今回の対策改造案がスッキリしない事と、結果に違和感があった事から改造の続きを行う前に、真空管HPアンプのC電源出力を確認してみる事にしました。

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シャーシは製作中のアンプよりも一回り小さいMK-350を採用しているため、シャーシ内の雰囲気が異なります。

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早速、オシロスコープをC電源回路に接続して波形をモニタしました。

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最初にC電源出力をモニタしましたが、ハム等のリップルは観測されませんでした。次に三端子レギュレータ印加電圧を確認しました。

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最低電圧が3.11Vで製作中のアンプとあまり変わりません。この結果から先日の確認結果に対して疑念が膨らみました。

C電源波形再確認&再改造

C電源回路は、ダイオード1本を残して倍電圧回路改造をしているので、ジャンパ線を使って暫定的に元の回路に戻しました。基板をシャーシに取り付けて電源オンして改めて波形確認を行いました。

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上がC電源出力で、下が全波整流波形です。掃引速度を上げて観測してみました。

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出力波形は全波整流波形と似ていますが、周波数が約57KHzと全く異なり発振波形だった事を確認しました。やっぱり・・・。対策確認として出力端子台に100uFの電解を接続したところ発振は止まりました。

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やれやれ、またもやミス発覚です。気を取り直して、倍電圧回路改造を行った基板を再改造します。倍電圧回路用に追加した1000uFの電解の代わりに、発振対策用の100uFの電解を取り付けました。

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幸い、改造の規模は小さかったので電源基板もそれほど荒らさずに済みました。忘れないうちに、電源基板回路図を修正します。

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だいぶ回り道をしてしまいましたが、電源基板実装および通電確認が完了しました。

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初段の配線

初段の配線前に、電源およびGND配電ラグ板への配線を行いました。対象はGNDとB電源、C電源です。GNDのみ太い電線を採用しました。

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初段配線を行いますが、参考にアンプの回路図は再掲載します。

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最初に大物部品を取り付けます。対象は初段出力用のカップリングコンデンサです。JANTZENのCross Cap 0.47uFです。初段のプレートと終段の入力抵抗2.7KΩを介して終段のグリッドに接続しました。

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取り付け強度上心配ですが、運搬を考慮しないのでよしとしました。次は100KΩの負荷抵抗を介してB電源配線と、1mAの定電流ダイオードを並列接続して2つのカソードへ接続し、反対側をC電源へ接続しました。

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最後に、グリッドに2.7kΩの入力抵抗を接続し、それぞれ47kΩを介してGNDに接続しました。

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これで初段配線完了です。

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R-chの初段も同様に配線しました。真空管の位置がミラー対象となっているため、全く同じ配線はできませんが注意しつつ配線を完了しました。

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今回もミス連発でしたが、めげずに次回は初段の通電確認を行います。

 

つづく(製作編12)