DACユニットの検討(製作編7)

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製作編7

続いて平衡不平衡回路実装をします。

平衡不平衡回路

この基板はキットを使用せずに標準基板を使って自作します。平衡不平衡回路と言っても、+R/-Rから+2Rに、-R/+Rから-2Rに変換するので出力は平衡出力となります。下記は事前に設計した回路図です。

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プラス入力側の半固定抵抗はオフセット調整用で、出力部の半固定抵抗は出力レベル調整用です。回路実装前に念のため、使用するオペアンプMUSES01の仕様書を改めて眺めてみました。現回路図では負荷を1KΩとしていますが、仕様書上の標準負荷抵抗が2KΩとなっていた事から見直す事にしました。また現回路にはミュート処理が入っていませんが、後で改造対応できるように考慮しておきたいとおもいます。見直した回路図は以下のとおりです。

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出力は50%以上絞る予定(36%程度)なので半固定抵抗に直列に1KΩを接続して負荷抵抗を2KΩとしました。

平衡不平衡回路実装

まずは主要部品の配置検討を行います。入出力端子台、オペアンプ用ソケット、平滑用電解コンデンサと改造時のミュート用リレーの配置を決めます。

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ざっとこんなものでしょうか?写真上側から信号が入り、下側の端子台から出力します。両サイドの3極の端子台は電源用です。出力用端子台の間の部品はミュート用のリレーです。正直いまのところはあまり取り付ける気はありません。最初に端子台とオペアンプソケットを仮止めしました。そこへパスコンを取り付けます。

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この時点で、入力用の端子台は片チャンネル3極では足りない事に気づきました。仮止めした端子台を一旦取り外して、それぞれ5極の端子台に変更しました。

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次に出力回路を実装します。半固定抵抗は時計回りでレベルが上がるように実装しました。

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続いてオフセット調整用に半固定抵抗を取り付けました。他の抵抗の実装のじゃまにならないようにオペアンプソケットから5列間を空けて取り付けました。

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この時点のハンダ面はこんな感じです。

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別回路のオフセット調整用の半固定を取り付けました。取り付け位置は反対チャンネルのオフセット調整用の半固定が、同様の位置関係で取り付けられるように決めました。

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片チャンネル分、一とおりの部品の実装が完了しました。反対チャンネルの実装に移りますが、電源端子台の並びに迷いました。写真下側を-15Vとすると端子台正面から見た並びは左右チャンネルで逆になってしまいますが、回路実装時の電源配線は楽になります。結局後々の誤配線を防止するために電源配線は大変ですが、端子台正面から見た並びを合わせる事としました。

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電源ラインの配線以外は、最初の実装に合わせればいいので部品実装は効率的に進みます。

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半固定抵抗を実装する基板は思いの他気を使い疲れますが、なんとか1日で実装を完了させる事ができました。

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完成状態のハンダ面はこんな感じです。

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被覆ジャンパが2本で済みました。まあまあの実装結果だとおもいます。早々に実装完了基板をブレッドボードに装着してみました。

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ますますいい感じになってきました。次回は実装完了した平衡不平衡変換基板の通電確認と最後に残ったパルストランスの基板実装を行います。

 

つづく(製作編8)