DCパワーアンプ電源改良(製作編5)

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製作編5

前回実装した電源基板に-13.5Vの回路を実装します。同様の手順で2枚目の基板の実装も行います。

マイナス電源実装

プラス電源実装時に、端子台、ヒートシンク、誤差アンプ用のソケットの取り付けを行なっていました。前回の記事で説明を省略しましたが、誤差アンプ用のオペアンプは+/-電源を1つのオペアンプで構成できますが、実装の都合で2個使用しています。2回路中の残りの1回路はボルテージフォロワ接続して誤差信号を入力してダミー動作をさせています。+電源回路とオペアンプを反対向きに実装します。その関係で周辺部品の実装も+電源回路と少し異なります。この実装方法は、以前の製作に合わせています。

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ハンダ面には、+電源と同様に470pFの位相補償用のセラミックコンデンサを取り付けました。

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部品実装が完了したので、オペアンプを装着します。

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これでマイナス電源の実装は完了です。

マイナス電源通電確認

出力電圧調整用の半固定抵抗を+電源と同様に1.6KΩと3.4KΩの位置にプリセットします。入力は、ユニバーサル電源から-18.45Vを供給します。電源オンして出力電圧を確認すると、約-12Vが出力されていました。出力電圧調整用半固定抵抗を調整して出力電圧を-13.5Vに合わせました。+/-電源どちらも、時間の経過によって出力電圧の絶対値が少しづつ大きくなってゆきます。回路部品の温度上昇に伴う特性の変化起因と考えられます。無負荷時の電源自体の消費電流は、+電源より1mA少ない25mAでした。

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出力電圧が安定した状態で各部の電圧を確認しました。結果は以下のとおりです。

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設計どおりの動作をしている事が確認できました。せっかくなので、+電源も動作させてLEDの点灯の確認も行います。LEDの点灯回路は、+/-電源のバランスを崩さず、GNDに電流を流さない為に、+電源と-電源に接続しています。LEDを接続用端子台に直接接続して電源オンしました。

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無事点灯しましたが、このときの電源の消費電流を念のため確認しました。

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+電源無負荷時の消費電流が26mAなので、LEDには12mAが流れています。これで1枚目の電源基板の製作完了です。引き続き、この基板の特性測定を行う事も考えましたが作業効率を考えて、2枚目の電源基板の実装を先に行う事にしました。

2枚目電源基板実装

2枚目の基板実装は、1枚目の実装を見ながらまねをするだけなので気が楽です。最初にヒートシンクを取り付けました。

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続いて、出力用の端子台2個と、オペアンプ用のソケット2個を向きに注意して取り付けます。

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さらに+電源回路部品と、入力部平滑回路を実装します。

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最後にLED用端子台を取り付けたら、+電源回路の実装は完了です。

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半田面は以下のとおりです。

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2枚目基板+電源通電確認

出力電圧調整用半固定抵抗をプリセットして、オペアンプを装着したら通電確認準備完了です。

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1枚目基板と同様に通電確認を行いました。基準電圧用ツェナーダイオードの半田不良があり、初期状態では動作しませんでしたが、半田修正により正常動作を確認しました。各部の電圧は以下のとおりです。

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2枚目-電源実装

詳細は省略しますが、同様に実装を完了させました。写真はオペアンプを装着した状態です。

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1枚目基盤と同様に通電確認を行い、正常動作を確認しました。各部の電圧は以下のとおりです。

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これで2枚の電圧増幅段用電源の実装か完了しました。次回はこの基板の特性の測定を行います。

 

つづく(製作編6)