無帰還広帯域真空管アンプ(製作編22)

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製作編22

耐圧保護回路の通電確認から再開します。

通電確認

前回は、初めて使用する低損失の三端子レギュレータの通電確認で余計な時間をかけてしまいました。とほほ・・・。気分を一新して通電確認を再開します。まずは外してしまった三端子レギュレータを基板に元どおり実装しなおしました。幸いそんなに基板を荒らさずに済みました。改めてユニバーサル電源の過電流保護電流値を60mAに設定しなおします。

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耐圧保護回路に電源を接続してオン。あらら、三端子レギュレータが正しく動作していません。ハンダ面を確認したところすぐに原因がわかりました。三端子レギュレータのGND配線が正しく接続されていませんでした。改めて電源オン。

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出力電圧は7.99Vで消費電流は1mAとようやく正常動作させる事ができました。前回は全く無駄な確認をしていた事に改めてショックを受けました。この状態で、オペアンプ用のソケットと74HC21用ソケットの各端子の電圧を確認します。オペアンプ用ソケットの端子電圧は問題ありませんでしたが、74HC21の電源配線が間違っていました。出力配線と電源配線が逆となっていました。下記写真の上が間違った状態で、下が修正後のものです。

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基板下側の赤の被覆の電線が電源配線です。このままICを装着して電源オンしていたらロジックICを壊してしまうところでした。

IC装着

初めに1つだけオペアンプを装着して動作確認を行います。

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動作確認は、基準電圧調整用の半固定抵抗を回してオペアンプのコンパレータ動作の確認です。通電確認用に前回の記事で改造した回路図を掲載します。

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動作確認用に追加した抵抗(47kΩ x4本)にDC8Vを入力します。従って各オペアンプのマイナス入力は約2.9Vです。本来の動作は、このDC8V側が変動してコンパレート動作をしますが、今回の確認では基準電圧設定用の半固定を調整してオペアンプのプラス入力が2.9Vでコンパレート動作をする事を確認しました。

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黄色のラインが基準電圧で、青のラインがオペアンプ出力です。正しくコンパレート動作をしている事が確認できました。もう1つのオペアンプも装着して同様の確認を行いました。続いて74HC21を装着します。

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見た目はなかなかいい感じです。動作確認は上でオペアンプの確認を行った方法と同じです。あれれ?基準電圧調整用の半固定をまわすと、74HC21の出力は反転するものの、リレーの動作音が聞こえません。ユニバーサル電源の電流値も変化なしです。リレー操作コイルの制御側(トランジスタのコレクタ側)の電圧をモニタしましたが、常に約5Vで変化がありませんでした。一旦電源をオフして配線確認を行いました。制御用トランジスタのコレクタ配線にイモハンダが見つかりました。前回の無駄な確認の中で、各ブロックを切り離して状況確認し、それを戻した時の不手際でした。まさにミスの連鎖です・・・。再ハンダして正常に動作する確認がとれました。リレーオン状態の本回路の消費電流は約30mAでした。ようやく泥沼から脱出です。少し記事が短いですが、今回の対応で疲れ切ってしまったため、続きは次回とします。

 

つづく(製作編23)