無帰還広帯域真空管アンプ(製作編23)

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製作編23

実装完了した耐圧保護回路基板をシャーシに取り付けます。

基板取り付け準備

基板は前回の単体動作確認を行った状態になっています。初めに実装後に動作状態をモニタするために、リレーの駆動信号モニタ用のポストを取り付けました。2極品を使い、片側をGNDとしています。

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次は単体動作確認用に取り付けた47kΩ4本を取り外しました。

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これで基板取り付けの準備は完了です。

シャーシ状態

久々にシャーシ登場です。今までの記事で説明できていない配線処理を基板取り付け加工前に説明します。最初は初段の配線です。まずはグリッド抵抗を真空管ソケットの端子に取り付けます。少しでも帯域を広げる為に、従来2.7kΩとしていた値を1kΩに変更しています。

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差動入力の為、片チャンネル当たり2本です。次はSRPP等価抵抗値を決めるrk=2kΩを取り付けます。SRPP用真空管ソケットの2ピンと3ピン間に取り付けました。

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さらにrkを取り付けたカソード用の端子と入力側真空管のプレート用の端子間を接続しました。

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写真中の黄色の被覆の電線です。中途半端ですがここまで配線処理を行っていました。

シャーシ加工

耐圧保護回路基板取り付け加工を行います。取り付け場所を確保する為に、配電用の平ラグ板を取り外します。

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基板をシャーシに置いてだいたいの取り付け場所を決めます。

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決めた位置に未実装の基板を置いて、基板取り付け用の穴の位置出しを現物合わせで行いました。

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以前の記事で説明したとおり、写真左側2箇所のみスタッドを立てます。右側は基板にスタッドを取り付けて固定は省略します。印をつけた場所にポンチで位置だしをしました。

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位置出ししたポイントにφ3.2の穴を開けました。一旦スタッドを取り付けましたが、その脇の電源電圧確認用のチップジャックの取り付けができなくなるために、取り付けたスタッドを外して先にチップジャックを取り付けました。

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シャーシ上面はこんな感じです。

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2本立てたスタッドに基板を取り付けます。

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余裕はありませんが、基板をなんとか取り付けられました。一旦基板と取り外し、配電用の平ラグの取り付けを行います。現物合わせで取り付け用の穴の位置だしを行いφ3.2の穴を開けました。スタッドを取り付けて平ラグを固定しました。写真は改めて耐圧保護回路基板も取り付けた状態です。

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写真には、終段バイアス調整回路基板も写っていますが、干渉確認用に仮取り付けした状態です。基板の取り付けが進むと、ねじ締めがやりずらくなるので、ここで終段のバイアス電流確認用のチップジャックを取り付けます。片チャンネル2個です。黄緑と白を選択しました。取り付けはこんな感じとなりました。

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最後に配電用の平ラグから取り外した配線を元どおり取り付けます。平ラグの取り付け位置が変わった為に、配線長を調整しました。

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これでシャーシは耐圧保護回路基板を取り付けた状態で元に戻りました。次回は耐圧保護回路配線と通電確認を行います。

 

つづく(製作編24)