無帰還広帯域真空管アンプ(製作編20)

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製作編20

部品が届いたのでヒーターとカソード間の耐圧保護回路の実装を行います。

大物部品の配置

基板にスタッドを立てて作業をやりやすくして、端子台やICソケット等の部品配置の起点となる大物部品を仮配置します。

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ICソケットは1つのピンのみハンダ付けして、後で変更ができるようにしてあります。2極の端子台は程良いきつさで、はめ込むだけで問題ありません。3極の端子台はきつすぎて挿さりませんでした。φ1.2のドリルの刃で両端の2極の穴径を広げると抜けない程度で装着する事ができました。続いてリレーを配置します。ヒーター電源の入出力用の端子台脇に設置しました。同様にリレーも1つのピンのみハンダ付けしてあります。

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回路実装開始

大物部品の仮配置が終わったので、電源回路を実装します。場所はヒーター電源の入出力端子台わきです。改めて回路図を再掲載します。

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整流用のショットキーダイオードを端子台と接続し、反対側を平滑用の電解コンデンサと接続しました。その隣に三端子レギュレータ回路を実装します。今回は低損失タイプを選定しましたが、秋月電子のものは入力用の0.1uFのセラミックコンデンサと出力用の電解コンデンサ33uFがキット化されていました。入力部のセラミックコンデンサは添付品を使い、出力側の電解コンデンサは別途購入した回路図で指定した物を使用しました。こんな感じの実装です。

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現状の配線はこんな感じです。

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基板センターの横に走っているラインはGNDです。実装スペースに余裕がないため、被覆電線の使用は避けられそうにありませんが、できるだけ使用せずに頑張りたいとおもいます。次は、コンパレータ回路の入力抵抗を実装します。1MΩ、27kΩともに1/4W品ですが、流せる電流値の違い起因なのか1MΩ品の方がサイズが小さくなっています。

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端子台脇に並ぶ4個が1MΩ品です。続いてコンパレータ入力部にフィルタ用の電解コンデンサを実装します。ICソケットの配置間隔が狭い為、2個のオペアンプに対して共通の配置とする事ができませんでした。

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実装が進んでしまうと後戻りができない為、ここで全体の配置を再検討します。74HC21ですが、4入力ANDが2回路入っています。今回は1回路のみの使用の為、未使用の回路の入力をGNDに落としておきます。そのGND配線を考慮して、14pinのソケットの配置を変更しました。電源ラインのGNDピンが7pinなので、回路1を未使用となるような配置です。配置変更後の全景はこんな感じです。

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実際のGND配線は以下のとおりです。

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2端子未配線なのは、NCと出力ピンです。次の部品実装は、リレー操作コイルの駆動回路です。リレーの操作コイルピンの近くに配置しました。実装部品はトランジスタとサージ保護用のツェナーダイオード、ベース電流制限用の抵抗です。実装はこんな感じです。

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最後の実装部品は基準電圧生成用の半固定抵抗です。電源回路脇に実装しました。残りは配線のみです。ここから先は被覆電線を使わざる得ません。具体的にはオペアンプ電源配線、基準電圧配線、オペアンプ出力配線です。こんな感じになってしまいました。

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赤の電線がオペアンプとロジックICの電源配線、橙が基準電圧配線、黄色がオペアンプ出力配線です。トータルで9本の被覆電線を使ってしまいました。仕方ないでしょうか?本記事のアイキャッチ写真が実装完了時の部品面です。今週末はこの記事の内容の対応しかできませんでした。原因は、本基板実装後の動作確認をどうするかが気になり手が進みませんでした。とほほ・・・。次回は実装完了した基板の通電確認と基板単体の動作確認を行います。

 

つづく(制作編20)