製作編21
実装が完了した2枚目のバッファ基板の通電および動作確認を行います。
Mute回路動作確認
初めにミュート回路の動作確認を行います。改めてミュート回路図を掲載します。
1枚目の基板と同様に、ユニバーサル電源とバッファ基板を接続し、プッシュスイッチでミュートコントロール信号をオン/オフしてリレー操作コイルの電圧もモニタします。最初にLow-chのリレー動作を確認しました。
波形上が、ミュートコントロール信号で'H'=ミュートです。下が操作コイルドライバおコレクタ電位です。'L'で操作コイルに電流が流れてミュートが解除されます。ミュート復帰時に操作コイルのサージで電圧が15Vまで上がっていますが、設計どおりの動作です。次にMid-chの動作確認を行います。同様にミュートオフ→オンの動作をオシロスコープで確認しました。
あれれ?トランジスタのコレクタ電位がLのままです。原因の特定は後回しにしてHigi-chの動作確認を行いました。まったく同じ症状で正しく動作していません。やれやれ。ミュート時にコレクタ電位が12Vになっていない状態をテスタで追っていきました。すぐに原因がわかりました。トランジスタのコレクタに接続されたジャンパ線がリレー操作コイルの端子にハンダ付けされていませんでした。
いもハンダではなく、ハンダ忘れです。同様にHigh-chも確認したところ、全く同じミスをしていました。
同じ配線作業を3回繰り返しましたが、2回目以降操作コイル側のハンダを忘れてしまったようです。再ハンダして動作確認を再会です。結果は以下のとおりです。
上がMid-chで下がHigh-chミュートリレー動作時の波形です。どちらも正しく動作するようになりました。次にミュート解除時にオペアンプ出力と出力用端子台間の抵抗値が100Ωになる事を確認します。Low-ch Hotから順次確認を行いました。Mid-chまで問題なく確認が進み、High-chのHotの確認で、ミュートオン/オフ両方とも抵抗値無限大の不具合を確認しました。High-ch coldは問題ありませんでした。この原因はすぐにみつかりました。オペアンプ出力部のジャンパ線ハンダ不良です。
写真はわかりやすくする為にジャンパ線をずらしています。ジャンパ線を元に戻しハンダをやり直したところ、不具合は解消しました。これでミュート回路の動作確認は完了です。
バッファー回路動作確認
この確認も前回同様に進めます。オペアンプ実装前にテスタで配線の確認を行いました。+/G/-電源配線および入力配線の確認を行い、問題のない事を確認しました。次に+/-12Vを接続して電源オンし、オペアンプ用ソケットに正しく電源が供給されている事を確認しました。特に問題はなかったので、まずはLow-ch用のオペアンプを装着します。
発振器で1Vpp/1KHzの正弦波を入力し、出力波形をオシロスコープでモニタしました。
写真はLow-ch/Hotの入出力波形です。問題ありません。周波数を1MHzに上げてみました。
問題ありません。次に周波数を1KHzに戻してミュート動作の確認をしました。
ミュート動作も正しくできています。一旦電源をオフして、Mid-ch用のオペアンプを装着して同様の確認を行いました。
波形は省略しますが、問題はありませんでした。最後にHigh-ch用のオペアンプを装着したらバッファ基板の実装完了です。
High-chの動作も問題ありませんでした。これで2枚のバッファアンプ基板が完成しました。次回は表示の検討をします。
つづく(設計編3)