終段スイッチング電源検討(製作編3)

製作編3

保護リレー駆動回路と電源ランプ駆動回路の実装を行います。

実装検討

実装する2種類の回路図を改めて掲載します。

当初はDCオフセット検出回路と同じ基板に実装する予定だったので、回路規模は大きくありません。但し、保護リレー2個と端子台の実装スペースが必要です。いつものとおり、大物部品を基板に並べてみました。さすがに、私の使う標準基板1枚ではすかすかとなってしまう為、片側に寄せて並べてみました。

写真のとおり、無理をすれば半分の大きさの基板に実装ができそうです。基板の追加発注も考えましたが、作業に穴があいてしまう為、基板をカットして使用する事にしました。

回路実装

最初に六角スペーサー固定用の穴をあけました。

次に、基板カット部分にカッターでキズをつけて不要部分を折り取りました。上で開けた穴に六角スペーサーを取り付けたら回路実装準備完了です。

部品実装の最初はリレー駆動用のトランジスタです。端子の並びはECBで、コレクタ位置をリレーの操作コイル端子位置にあわせました。

次はサージ保護用のツェナーダイオード2個を直列にトランジスタのコレクタ-エミッター間に実装しました。

もう一方のリレー駆動用回路も同様に実装しました。

続いてリレー操作コイルの反対の端子に12Vを配線します。部品面のジャンパー線はリレーのすぐ脇に敷線した為、写真ではわかりにくいです。

次は、トランジスタのベース回路を実装します。

部品面左の2極の端子台が電源用で、あわせて電源配線とGND配線を行いました。これで保護用リレー回路実装は完了です。続いて電源ランプ駆動用回路を実装します。実装部品は4点のみです。コントロール信号入力用の2極の端子台脇に実装しました。

残りは、スピーカー信号を遮断するリレー配線のみです。どの程度効果があるかはわかりませんが、見た目の印象も考えてφ0.65のポリウレタン銅線を使用しました。

作業性改善の為にコテを40W品を使い、ハンダ付けする部分の被覆を事前に削りました。こんな感じです。

これで実装完了です。

動作確認

通電前に念のため、テスタで配線の確認を行いました。問題なかったのでユニバーサル電源で12Vを供給します。リレーの操作コイル駆動を考慮して、過電流保護の電流値を120mAに設定しました。確認は、制御信号を発振器で生成し、各部の波形をオシロスコープで観測します。信号は5Vppの方形波にオフセット100%設定し、0.3Hzの0-5Vの信号を入力しました。(本記事アイキャッチ写真参照)最初にL-ch用リレー制御系の信号の確認を行います。入力信号と操作コイル駆動用トランジスタのコレクタをモニタしました。

黄色が入力信号で青がコレクタ電圧です。入力信号の立ち上がりでトリガ設定しているので、ミュート解除のタイミングです。約0.3sec毎にカチカチと音がしています。次にトリガを立ち下がりに変更しました。

操作コイルがオフされる瞬間にサージが発生し、電圧が高くなっていますが、保護用のツェナーダイオードにより14.9Vに抑えられています。同様にR-chの確認も行いました。

特に問題ありませんでした。次回は引き続き実装基板の動作確認を行います。

 

つづく(製作編4)