12chアッテネータ2検討(製作編4)

製作編4

モーター駆動回路を製作して動作確認をします。

駆動回路製作1

ボリューム駆動用モーターは3つあるため、駆動回路も3系統実装します。大物部品の配置は3系統分を前提として検討します。対象部品はオペアンプ用ソケット3個、モーター出力用2極端子台3個、電源用2極端子台1個、入力用端子台3極1個と2極2個です。初めに基板の四スミに六角スペーサーを取り付けました。

続いて大物部品の実装位置を決めます。3個のモーター用の駆動回路は、基板の短辺に並べて配置します。そうすると自ずと入力用端子台、オペアンプソケット、出力用端子台の位置が決まります。邪魔にならない位置に電源用端子台を配置しました。

改めて駆動回路の回路図を掲載します。

ここからは、1回路のみ実装を進めます。動作確認を行った上で問題ない状態で残り2回路の実装を行います。初めにモーター駆動用のトランジスタを実装します。2SD468のピン配置はECBの順です。正逆駆動用に2ペアが必要で電源配線や出力配線を考慮して配置を決めました。

縦並びの2個がモーターの同じ端子を駆動します。すなわち、実動作時はタスキかけ状態でトランジスタがオンします。続いて電源配線を行います。トランジスタのピン配置を意識して電源とGND配線を敷線しました。

次にスイッチトランジスタのプラス側2個のコレクタを電源に、GND側2個のエミッタをGNDに接続します。

続いてモーター出力用配線を行います。電源側のスイッチトランジスタはエミッタをGND側のスイッチトランジスタはコレクタを接続し、出力用の端子台へ配線しました。

次にベース抵抗を実装します。GND側のトランジスベース抵抗が3KΩで、電源側トランジスタのベース抵抗は100Ωです。

同様に逆転駆動用のベース抵抗も実装しました。

部品面のジャンパーも使ったため、配線はわりときれいにできました。

サージ保護用のツェナーダイオードは実装していませんが、動作確認中に波形観測して実装の要否も含めて後で検討します。これでモーター1つ分の駆動回路の実装は完了した事になります。

動作確認

ユニバーサル電源から6VDCを供給し、動作確認をします。ボリュームのモーターも接続しました。まずは電源オンします。電流値は0で問題ありません。駆動回路の片側の入力のみ5Vを接続しました。ボリュームのモーターは回りますが、電流値が異常です。

モーター単体で動作させたときは、35~45mA程度でしたが、84mAと電流値が高くなっています。もう一方の入力に5Vを入力してみましたがモーターは逆転しますが、電流値は先ほどと同様に80mAを越えます。各部電圧を計ってみましたが、状況が把握できません。

しばらく考えてみましたが、理解ができなかった為、さらに別に検討用の基板を作ってみる事にしました。

検討用基板

まずは、スイッチ用トランジスタ2個とベース抵抗2個のみを実装します。

この場合、モーターを片側のみの駆動となりますが、モーター配線を入れ替えると逆転も可能です。モーターを接続して動作をさせてみました。結果を以下のとおりです。

上がモーター駆動時で下が停止時です。駆動時の電流は45mAとやや大きめですが、問題ありません。停止時も設計どおり0mAです。仕方がないので、もう一回路追加実装してみました。

同様に動作確認を行いましたが、正逆回転ともに電流値に異常はありませんでした。やれやれ。設計に問題がないと言うことは、実装になんらかのトラブルがあるとしか考えられません。次回実装基板を見直してみます。

 

つづく(製作編5)