12chアッテネータ2検討(製作編3)

製作編3

新たに調達したボリュームを使ってボリュームAssyを製作します。続いてモータ駆動回路の設計を行います。

超低トルクボリューム

秋月電子に発注した超低トルクボリュームが届きました。

2個で300円。2セット購入しました。ボリュームの出力はコネクタとなっており、コネクタ付きの接続用ケーブルが付属しています。ボリュームの軸を手で回すと、摺動子が壊れていると思える程に軸がするすると回転します。先に購入したボリュームは、回転に粘りがあり、ツマミを付けたときに不用意に回らない様にしています。今回購入したボリュームはツマミを付けての使用は軽すぎて逆に不向きだとおもいます。

ボリューム取り付け板追加工

従来のボリュームの取り付け穴はφ7でしたが、今回購入の物はφ9です。

写真のとおり、そのままでは取り付けられません。リーマーで穴を拡大します。穴の拡大が完了したら、回り止めの穴も加工します。

回り止めは、現行ボリュームが1.2x2.8mmの板状に対し、購入したボリュームはφ3の半円形状です。ボリュームセンターからの位置も現行が7.8mmに対して8.7mmと少し離れています。棒状のヤスリを使って地道に削ります。なんとか取り付けられる様に加工できました。

早速ボリュームを取り付けてボリュームAssyとして組立てみました。

ユニバーサル電源から4VDCを供給して回してみました。

今回は余裕で回りました。超低トルクボリュームと謳われているだけの事はあります。まだ残り2個を取り付けていないので油断は禁物です。同様に2個目の加工も行いました。

地道な作業すぎて飽きてきました。残り1カ所も気合いで加工を完了させました。早速ボリュームを取り付けてみます。

先ほどと同様にボリュームAssyを組立ました。ユニバーサル電源をつないで、1つづつボリュームを動かしてみました。

先ほど問題なく動作したボリュームの動きが良くありません。他2つのボリュームの動作は問題ありませんでした。試しにボリューム取り付け板を固定している木ネジ2本を緩めてみましたが変化ありません。さらにボリュームを固定しているナットを緩めてみたところ、問題なく動くようになりました。ボリューム3つを連結した事で、軸の位置が微妙にずれて回りにくくなっていたようです。固定方法は別途検討する事にして、この状態で検討を進める事にします。

モーター駆動回路検討

回路はトランジスタをスイッチとして使い、正逆の回転制御をできるようにします。このトランジスタは単電源のオペアンプで駆動します。これらを回路に落とし込んでみました。

特長としては、制御を間違っても貫通電流によるスイッチトランジスタの破壊がありません。但し、ロジック回路が必要となり、PWM駆動による速度制御の実験が簡単にはできません。そこで制御を間違えない前提で回路図を見直してみました。

回路図がシンプルとなり、必要な部品も減らす事ができました。使用するトランジスタは、日立2SD468のセカンドソース品でUNISONIC TECHNOLOGIES製です。下表はこのトランジスタの絶対定格です。

コレクタ電流Icの絶対定格が1Aでコレクタ損失0.9Wと今回の用途には十分です。さらに下表は電気特性です。

Vce(SAT)はMax0.5Vです。hfeは85minです。オリジナルの日立製トランジスタの設計が古いのでこんなものではないでしょうか?まずはこの回路で確認を進めてみたいとおもいます。次回は動作確認用にモータドライブ回路を製作します。

 

つづく(製作編4)