ローノイズ真空管アンプ(設計編2)

設計編2

電源トランスユニットとアンプユニット間のコネクタを含めた接続検討を行います。

過去の対応確認

マルチアンプシステムのウーファー駆動用アンプが電源トランスユニット+アンプユニット構成なので、設計の参考とする為に再確認してみます。このアンプは元々電源トランスを内蔵していましたが、電源トランスの唸り対策の為に途中で電源トランスユニット+アンプユニット構成に改造しました。参考の為に改造前後の電源回路を掲載します。

上がオリジナルの電源回路で、下が改造後の電源回路です。電源トランスの二次回路をケーブルを使って延長しています。電源トランスユニットにACインすると電圧増幅段の電源が入り、終段の電源はアンプユニット側のスイッチでオンするようにしています。電源トランス二次側の配線用にXLRコネクタを採用しました。

電源供給用に3極と5極のXLRコネクタを左右独立で取り付けています。考慮した点は、電源供給側の電源トランスユニットにはXLRパネルコネクタのメスを取り付けて、感電リスクを下げています。今回も同様の対応を検討してみます。

電源回路検討

初めに前回作成した電源回路図を再掲載します。

見やすいように、12AX7ヒーター用電源回路も1枚の回路図に納めました。この回路図をウーファー駆動用アンプの対応と同様に電源トランスの二次側でユニット分離しています。結果は以下のとおりです。

ユニット間の接続に必要なコネクタは3極、4極、5極がそれぞれ1つづつです。

コネクタの選定

電源配線用のコネクタには、信頼性面から一流メーカー製のものを使いたい為、DCパワーアンプ改造時と同様にサウンドハウスの製品ページで検索してみました。結果は以下のとおりです。NEUTRIK製の製品ですべて揃えることができます。

上記シリーズの4極タイプ外観は以下のとおりです。

総額で約1万円もしますが、電源関連部品なのでコストよりも信頼性をとりたいとおもいます。次に仕様を確認します。電流値が一番大きな部分は、EL34用のヒーター配線です。4極タイプを使用しますが、1ピン当たりの電流値は3Aとなります。4極タイプの仕様の抜粋は以下のとおりです。

上がケーブル用コネクタで、下がパネルコネクタの仕様一覧です。問題となる定格電流値はどれも10Aなので問題ありません。次に、アンプ回路メイン電源用に5極タイプを使用しますが、同様に仕様を確認します。

定格電圧は50Vなので、残念ながら使用できません。別のコネクタを探す必要があります。いろいろなサイトを探してみましたが、XLRコネクタの代用になるものを見つける事ができませんでした。唯一、アマゾンで下記コネクタ候補が見つけられました。

定格値は5A/250Vなので問題ありませんが、問題はパネル側がオスのみでケーブル側がメスのみしかありません。このコネクタを使用する場合は、感電対策の仕組みが別途必要ですが、背に腹はかえられませんので検討を進めてみます。尚、上記の写真は注文翌日にキャプチャしたものですが、私の購入時は3ペアで1,000円でした。次回は本コネクタの使用を前提に、感電対策について検討してみます。

 

つづく(設計編3)