D級アンプの製作(製作編1)

製作編1

D級アンプの改造用バランス入力段の回路を実装して配線確認を行います。

バランス入力改造概要

購入したPlumflexD級アンプ基板は、ステレオアンバランス入力仕様で、それを入力段のオペアンプでバランス変換してD級アンプIC TPA3255に入力しています。

この入力段をバランス入力化する為に別基板に実装し、その出力をTPA3255に入力する改造を行います。回路図は前回の記事で紹介したとおりです。

実装準備

最初に部品配置を検討します。基板は私が標準で使用する基板よりも1サイズ小さい基板(72x47mm)を選択しました。

実装する大物部品は、端子台、8ピンディップソケット、カップリングコンデンサー、三端子レギュレーターです。まずは大物部品の配置を決めます。回路部品よりも端子台の占有面積が広く、端子台配置が全部品配置に影響を与えます。端子台の配置の選択肢はあまりありませんが、下記のとおり配置を決めました。

実装

最初にGND配線を行います。

L/RチャンネルGND間の配線は後で考えます。次はオペアンプ用のパスコンを実装します。

パスコンは回路図未記入ですが、いきおいで2電源前提でオペアンプソケット周りに実装してしまいました。後で気がつきますが、マイナス電源端子に接続したコンデンサは後でショートさせました。もったいない…。次は出力部のカップリングコンデンサーの実装です。ニチコンのオーディオ用FG品です。

続いて入力部のカップリングコンデンサーを実装します。使用部品は出力部と同じニチコンのFG品です。

次はアンプ回路最後の部品となる入力バイアス用抵抗10kΩを実装します。

ここまで無理なく実装する事ができました。続いて、入力段バイアス電圧(6V)生成回路を実装します。まずは、三端子レギュレーターと入力部のパスコンを実装しました。

回路図上、入力部は100uFの電解コンデンサー実装としていましたが、Plumflex上のレギュレーターの仕様が不明の為、電解コンデンサーの実装は止めてパスコンのみとしました。次は出力部の電解コンデンサーとパスコンを実装します。

回路図上は100uFの電解コンデンサーとしていましたが、在庫にニチコンFG品47uFがあったので、これを実装しています。最後にバイアス電圧を、実装済みの入力部バイアス抵抗へ配線しました。

ここまで被覆ジャンパー線を使用せずに実装できました。

実装確認

初めにマルチテスターを使って配線確認を行います。

主に端子台とオペアンプソケット間の抵抗確認を行いますが、今回入出力部にカップリングコンデンサーが入っているので確認に注意が必要です。この結果、オペアンプ用の電源とGND配線を行っていない事が判明しました。追加実装した結果以下となりました。

GND配線は部品面にジャンパ線を追加して配線できましたが、電源配線はギブアップし、被覆電線を使用してしまいました。次は電源を接続してオペアンプソケットの各端子電圧を確認します。

特に電圧の異常値は確認されませんでした。一旦電源をオフして、オペアンプを装着します。オペアンプは、アンプ基板に実装されているものを使用する事も考えましたが、素性のしれているJRC製のNMJ5532Dを購入して実装しました。

これで部品実装は完了です。次回は通電確認と単体の動作確認を行います

 

つづく(製作編2)