製作編5
回路2までの動作確認が終わったので引き続き回路3~4の実装を進めます。
回路3実装
回路3は回路1と同じなので、同じように配線します。基板を見ると最初に配線したGNDラインの位置が悪く、回路3用に回路1と同じ実装スペースが確保できていません。今回は最初に配線したGNDラインとその後に配線した出力端子台用のGND配線ともに削除して新たに出力端子台用にGND配線を引き直しました。上の写真が修正前で下の写真が修正後のものです。
これで回路3、4共に実装済みの回路と同等のスペースを確保することができました。出力端子台の脇に出力電圧調整用のボリュームを配置していますが近くにGNDおよび出力の配線がされているために思いの外シンプルな配線ができました。基板の中程に実装する事も考えましたが、現状の実装の方が良かったと思います。回路1の実装をお手本にして回路3の実装はすんなり完了しました。
回路3通電確認
通電確認の前に、改めて現状の基板の回路を説明しておきます。チャンネルデバイダ用の電源の置き換えのため、説明を省略していましたが、いままでの通電確認の説明を疑問に思っていた方もいたかとおもいます。図が最終的な電源回路です。
通電確認の際には、トランスの代わりにユニバーサル電源からダイオードブリッジに+/-の直流電圧を印加しています。脱線しましたが、回路3の通電確認に戻ります。回路1、回路2と同様に回路3の通電確認を行います。ユニバーサル電源の過電流保護は前回同様に+/-100mAのままとします。
電源オンしますが、特に異常はありません。出力波形も問題ないので出力電圧を12Vに調整します。その時のユニバーサル電源の+16.9V出力の電流値は21mAと回路1のみの時のほぼ2倍となっています。
続いて各部の電圧を確認しました。確認結果は以下の通りです。
回路1の結果とほぼ同じですが、供給電流が増えたことでユニバーサル電源の供給電圧が微妙に下がり、それに引きずられて各部の電圧も微妙に下がっています。
回路4実装
4回路目ともなると実装もかなり慣れてきます。思いこみによる実装で今までも足をすくわれてきたので気を引き締めます。ツェナーダイオードに並列にノイズ吸収用の1uFを実装しますが、実装スペースが少ないことから基板上で両者が接触しています。趣味ならでは許される実装です。
回路4は、GND配線に挟まれていないため、出力の位相補償用の抵抗のGND配線が他回路とは異なりますが、他はほぼ同様に実装が完了しました。
回路4通電確認
最後の回路の通電確認となります。今までの回路同様に確認を進めます。問題ないと思いながらも出力の波形は念のため確認します。
電源オンしてポケットオシロの画面を確認しますが発振はしていません。出力電圧を-12Vに調整してユニバーサル電源を見ると、-20mAを表示しています。回路2動作確認時の2倍となっていて問題はありません。
他回路と同様に各部の電圧の確認を行います。
回路3の確認結果と同様に回路2の電圧に比べて微妙に下がっていますが問題はありませんでした。これで4回路分の安定化電源回路実装が完了しました。次回はトランスと組み合わせて製作した電源回路の評価を行います。
つづく(評価編1)