終段スイッチング電源検討(構想編4)

構想編4

電子負荷を使って、新たに購入したスイッチング電源のノイズ確認を行います。

S-60W-12ノイズ測定

前回の記事でスイッチング電源を新たに購入しましたが、そのスイッチング電源のノイズ特性の測定を行います。負荷も前回の記事で紹介した電子負荷を使用します。

まずは負荷電流0の出力波形をACモードで観測しました。

ノイズのピークレベル94mVppで、発振周波数は57kHzとなっています。電流を約1Aに上げてみました。

ノイズのピークレベルは212mVに増加しました。電流値をさらに上げて3Aとしました。

ノイズのピークレベルはさらに上がり543mVとなりました。波形もいままでとは変化しています。オシロの掃引速度を下げてみました。

100Hz周期のノイズ波形が観測されました。この電源で3Aまで負荷電流を増やすと、ACの一次側の影響が出るようです。ノイズのピークレベルも760mVまで上がっています。残念ながら、現状のLow-ch用アンプをステレオ化した際の電源としては使いたくはない特性です。それではモノラル用アンプ電源として使用の可能性を確認する為に負荷電流を1.6Aとして観測してみました。

それでもノイズのピークレベルは440mVもあります。電源の一次側の影響は軽減されたものの、まだ100Hzのノイズ成分は視認できます。現行のLow-ch用アンプのリップル波形の比較してみました。

この比較結果を見ると、モノラルアンプにも搭載はしたくはありません。

CURE SMPS-24-K02

仕方がなので、試験用に購入したSMPS-24-K02のノイズを改めて測定してみます。電流容量は2Aなので、モノラルアンプ前提となります。負荷電流は1.6Aとします。

ノイズのピークレベルは308mVです。掃引速度を上げてみました。

ノイズのピークレベルは、高速掃引による詳細確認となり360mVに増えています。これに実使用時を意識してパスコン(100uF+0.47uF)を追加してみました。

ノイズレベルは320mVまで下がりました。この位のレベルであればまだ検討の余地はあります。さてどうしたものか・・・。

電源追加購入

仕方がないので、試験用に購入した電源の5A版とさらに容量をアップして10A版を追加購入してノイズ確認を行う事としました。購入したものは、それぞれ以下のとおりです。

上の画面コピーは、購入後に購入履歴からリンクして取得したものですが、10A品については「現在欠品中で今後の入荷予定なし」となっています。確認結果がOKであってもこの電源を使用する事はできそうにありません。やれやれ・・・。これで購入したスイッチング電源はトータル5個となりますが、こんな事なら少々高くとも日本メーカーのものを購入すべきでした。秋月電子のラインナップを確認したところ、TDKラムダ製の4.3A品が2,950円で購入可能な事がわかりました。ガックリ。気をとりなおして、CURE5A品とTDKラムダ4.3A品の仕様を比較してみました。

この仕様上ではCURE5A品のリップルノイズは100mVで、TDKラムダ150mVとなっているので注文済みのCURE5A品の方が優秀です。次回は届いた2つの電源のノイズの確認を行います。

 

つづく(構想編5)