終段スイッチング電源検討(製作編31)

製作編31

引き続き終段の実装と配線を行います。完了後通電確認を行います。

不足部品入手

前回、放熱シート不足で終段トランジスタの実装を完了させる事ができませんでしたが、翌週末までに秋月電子から同じ物を入手する事ができました。

放熱シートだけでは送料がもったいないので、φ1.5の熱収縮チューブとネジ長が6mmの六角スペーサーを合わせて購入しました。久しぶりに商品価格よりも送料が高い買い物となりました。注文後、特性測定用の4Ωダミー負荷用の部品も発注すべきだったと気づきましたが後の祭りです。

終段トランジスタ実装続き

前回は以下の状態で終わっています。

まずは残りのトランジスタを全て取り付けました。このような単純作業の繰り返しは、無心で行うといい気分転換になります。

続いて一気に配線をします。

端子数が多いので大変です。次はショート防止の為の熱収縮チューブを被せます。

さらに基板を被せて配線を行いました。

前回の記事で製作紹介した三つ編み電線を使用してアンプ基板と終段基板を接続は通電確認時に行います。これで終段基板の配線は完了です。

通電確認1

各チャンネルのアンプ配線が終わったので、単体の通電確認を行います。使用する電源は、過電流による破壊を防ぐためにユニバーサル電源を使用します。但し、配線先が多いので製作済みの配電基板も使用します。通電確認用の配線に使用する電線は、もったいないので廃電線から適当なものを見繕って使用しました。最初は、終段配線を一旦外してドライバ段まで通電してみます。最初の基板はNo.3です。

ユニバーサル電源の過電流保護は200mAに設定しました。恐る恐る電源オンしたところそれなりの状態になりました。但し、前回調整後に、終段のアイドリング電流のみ下げた状態にしておいたはずですが、調整が思いの外ズレていました。

一通り調整してドライバ段までの通電確認は完了です。

通電確認2

次は、終段まで含めて通電確認を行います。一旦外した終段の入力配線を復活させます。

続いて、終段の電源配線を行います。ここまでくると、配電用の基板が効果を発揮します。

終段のアイドリング電流を考慮してユニバーサル電源の過電流保護を900mAにあげて電源オンしました。終段アイドリング調整用ボリュームを回してもアイドリング電流が上がりません。ユニバーサル電源の電流表示も以下のとおりです。

No.3基板は、実装後の通電確認時にもこの症状が発生し、その時は温度補償用トランジスタAssyを接続している端子台の配線をやり直したところ改善した経緯がありました。再発したと思い、当該の端子台に触れたところ、アイドリング電流が跳ね上がりました。即座に電源オフし、当該端子台のハンダ処理を確認してみます。見た目では全く問題ありません。念のため、3端子分のハンダ処理をやり直しました。あまり期待せずに電源オンしたところ、アイドリング電流が増えていました。やれやれ詳細不明のハンダ不良が原因でした。改めて調整を再度やり直しました。調整後、ヒートシンクが冷えた状態で電源オンすると、ユニバーサル電源の電流値が400mA台から徐々に増えてゆき、一旦800mAを越えますが、その後温度補償用トランジスタの効果により780mA程度に落ち着きました。詳細の挙動は2ch分電源を入れた状態で改めて確認したいとおもいます。各部電圧は以下のとおりでした。

次回は他のチャンネルの通電確認を行います。

 

つづく(製作編32)