終段スイッチング電源検討(製作編35)

製作編35

製作した仮電源シャーシを使って残りのアンプ基板と4枚同時通電確認を行います。

残り基板通電準備

ケースは、スイッチング電源を使った通電確認未実施基板が設置されたサイドパネルが取り付けられています。この状態で電源シャーシをケース内に置き、それぞれの基板の電源配線を行い通電確認を行います。

電源配線は、配電基板を正規取り付け位置に近い場所に置き、正規の電線を使用して長めに配線をする事にします。後でこの電線を正規配線時に使い回す事が前提です。最初にNo.2基板の電源配線を行いました。終段の配線はAWG14を使用します。使用している端子台に適合する最大の電線径です。

端子台接続前に、ハンダでフォーミングしますが、ハンダにむらがあると端子台に挿し込めません。慎重にハンダフォーミングする必要があります。次はドライバー段と電圧増幅段の電源配線を行います。使用する電線は、オヤイデ電機で購入したAWG20の電線です。被覆が柔らかく敷線しやすいです。

残り基板通電確認

No2基板の電源配線が完了したので、通電確認します。波形の確認は前回の記事のNo.3/4基板と同様に電圧増幅段の+電源と出力のノイズの確認を行います。仮電源シャーシを使った通電は初めてなので、緊張しましたが無事電源オンできました。結果は以下のとおりです。

通電確認済みの基板とほぼ同じ波形となっていました。続いてNo.1基板の電源配線を行います。正規の電線引き回しができるように長めに電線をカットしているので、基板2枚の電源配線でごちゃごちゃになっています。

2枚の基板同時にオンして、電圧増幅段の+電源とNo.1基板の出力ノイズの確認を行いました。結果は以下のとおりです。

No.2基板の結果とほぼ同じ結果です。No.2基板の各部電圧を確認しましたが、特に問題はありませんでした。電源オンの状態でしばらく放置してヒートシンクとスイッチング電源本体の温度を測定してみました。測定は以前に購入した非接触温度計です。まずはヒートシンクの温度です。測定場所は、2枚の終段トランジスタ取り付け用基板の間です。

42.4℃とまだ余裕がある結果でした。一方スイッチング電源本体の温度は以下のとおりです。

まだ余裕はありますが、半分の負荷状態である事を考えると完成時点では厳しいかもしれません。

3枚目4枚目基板同時通電確認

前回の記事で通電確認したNo.3とNo.4基板から全て電源配線を取り外してケースへ取り付けました。

写真は、No.4基板の終段配線のみ行っています。No.4基板の電源配線が完了したので電源オンしてみました。

青は、基板No.4の出力信号です。3枚の基板同時オンでも特段問題はありませんでした。次は最後の基板No.3お電源配線を行います。ここまでくると、機内は電源配線でごちゃごちゃです。

電線の色を分けているので、今までのところ配線間違いはありません。パワーアンプの電源配線間違いは致命的なので十分注意が必要です。基板フル動作状態で電源オンしてみました。

青のラインはアンプ基板No.3の出力波形ですが、全基板動作時も問題ありませんでした。スイッチング電源の温度上昇が気になり、しばらくアイドリング状態で放置し、スイッチング電源のフレームに触れてみました。あちちち・・・。長時間触っていられないくらいに温度が上がっています。非接触温度計で温度測定をしてみましたが、値が低く結果に信頼がおけない為、接触式の温度計を使ってみました。

体感温度よりも低いですが、触れるとその部分の放熱が阻害されるため、さらに温度が上がる事が体感温度との差でしょうか?電源の放熱検討が必要な状況です。次回はこの状態でいろいろと確認をしてみたいとおもいます。

 

つづく(製作編36)