チャンネルデバイダーのVR制御(構想編3)

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構想編3

アッテネーターのリレー制御にArduino UNOを使う宣言をしてしまったのでArduinoの概要を紹介し、開発環境を準備します。

Arduinoについて

初めにArduinoについてネット上から得た情報を簡単にまとめます。Arduinoプロジェクトは、2005年にイタリアで、大学教授等が教育用に安価なシステムを作ることを目的にスタートしました。マイコンはAtmel AVRシリーズが採用されてました。安価なシステム構築の狙い通り統合開発環境IDE)が無償で提供されていて(ダウンロード対応)Arduino基板とPCがあればすぐにソフト開発が開始できます。C++風のArduino言語を使い、Arduino用のソースコード(スケッチと呼びます)を記述します。現時点では、Arduino LLCおよびArduino SRLが設計製造を担当しています。数多くの周辺回路(シールドと呼ばれるマイコン基板に段積みして使用するものやモジュール基板等)がサードパーティーから発売されていて、その機能を簡単に利用することができる事も大きな特長です。

Arduino UNO

Arduino UNOはArduinoシリーズの1つで2010年に発売され、現在ではArduinoのスタンダードとなっていて、多くのシールド(周辺回路基板)がUNOに対応しています。本体はアマゾン、秋月電子他いろんなサイトで扱われていますが、シールド含め周辺機器を豊富に扱っているのがスイッチサイエンスです。スイッチサイエンスの2018年6月現在のArduino UNOの価格は3,240円でした。

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写真は、Arduino UNO R3の外観です。マイコンDIPタイプのATmega328Pがソケットに実装されています。デジタルI/Oおよびアナログ入力ポートがピンソケット端子として基板の両サイドに配置されています。シールドは、周辺回路が搭載された基板に接続用のピン端子が実装され、マイコン基板の上に直接接続して使用します。写真はイーサーネット機能を実装するためのシールドです。

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基板下のピンをArduino UNO基板上のピンソケットに差し込んで接続します。このシールド基板にもピンソケットが実装されているので、さらに他の機能をもったシールドを段積みして接続する事ができます。話を戻し、Arduino UNOの特徴をまとめます。

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見てのとおり、クロック周波数が16MHzなので高速な処理や、メモリの制約から複雑な処理はできませんが、簡単な回路制御には十分なスペックで、今回のアッテネータ用のリレー制御も余裕で対応できます。

統合開発環境IDE

Integrated Development Environmentの頭文字をとって通称IDEと呼ばれています。Arduino用のIDEは、Arduino公式ページから無償でダウンロードする事ができ、エディタ、コンパイラとデバッガ(シリアルモニタ)で構成されています。具体的なインストール方法は、数多くの解説サイトがあるので紹介を省略いたしますが、Arduino UNOをUSBでパソコンと接続した状態でセットアップを起動するだけでインストールは完了します。写真はデバッグ中の画面で、バックがエディタとコンパイラ機能含む基本コンソールで、手前にポップアップしているのがシリアルモニタ画面です。ソースにSerial.print文を入れることで、数値や文字列をシリアルモニタ画面にリアルタイムに表示する事ができ、デバッグの効率を上げる事ができます。

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デバッグ環境

写真は、スイッチサイエンスが取り扱うArduino UNO用のベースに本体とブレッドボードと呼ばれるピンワイヤーに対応した基板を取り付けたものです。

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本体は、USBケーブルでPCと接続します。ここを介して、電源の供給、ソフトの書き込み、デバッグ時のシリアルモニタ用の文字列の入出力を行います。ブレッドボードは、簡単な回路であれば半田を使わずに実装ができます。このように大変手軽にソフト開発ができます。次回は、この環境を使って基本ソフトの作成デバッグを行っていきます。

 

つづく(構想編4)