製作編34
ローノイズ真空管アンプの周波数特製の測定用に、本題から逸れてしまいますが、アンバランス-バランス変換機用の基板の実装を行います。
基板実装
前回大物部品のレイアウトを決めました。
このレイアウトを前提に実装を開始します。初めにGNDラインを敷線しました。
次は入力バッファ回路の実装を行います。実装する部品は、入力抵抗47kΩとパスコンのみです。
ハンダ面はこんな感じです。
続いて正相バッファと反転バッファ回路を実装します。実装する部品は、反転バッファ回路用の10kΩ抵抗、出力保護おまじない用の100Ω抵抗およびパスコンです。
ここまで被覆ジャンパーは使用していません。
さらにオペアンプの電源配線を行います。被覆ジャンパー線を使いたい気持ちをグットこらえて配線を完了しました。
完成状態の部品面はこんな感じです。
通電確認
初めにオペアンプ実装なしで通電してみます。
この状態で端子台およびICソケットの各端子電圧を確認しました。あらら、オペアンプ用電源配線が1カ所漏れていました。追加配線を行い、続いて入力バッファの通電確認を行います。一旦電源をオフしてオペアンプを実装します。
2つのチャンネルともに出力オフセット電圧は1mV以下で問題ありませんでした。次は正相・反転バッファーの通電確認を行います。この段は入力抵抗を取り付けていないので、通電確認時に入力をGNDに落とさないと、ノイズで確認ができません。見た目は良くないですが、各チャンネルの入力をGNDに接続しました。
電源オンして、4系統の出力のオフセット電圧を確認しましたが、+/-1mv程度に収まっていました。続いて信号を入力して動作確認を行います。入力バッファと後段の正相・反転バッファーそれぞれ別々に信号を入力して確認を行いました。
写真は入力バッファの入出力波形をオシロスコープで確認しているところです。
写真は2系統の入力バッファの入出力波形です。黄色が入力で青が出力波形です。問題ありません。続いて後段の正相・逆相バッファの確認を行いました。
上記は片チャンネル分の正相と逆相バッファの入出力波形です。問題ありません。もう一方のチャンネルも同様の確認を行いました。全段問題がなかったので基板を筐体内に取り付けます。
基板1枚分、空きエリアになっています。本機を実使用する際に、ミュート回路をここに追加実装したいとおもいます。配線長を調整して全ての配線を接続しました。
動作確認
簡単な改造ですが、念のため装置レベルで動作確認を行います。RCAピンジャックに発振器の信号を入力して、正相と逆相の信号レベルおよび位相を確認します。念のためボリュームを回してレベルの変化も確認しました。波形は基板単体確認時と変わらないので掲載は省略します。動作は問題なかったのでこれで完成です。次回はこのアンバランス-バランス変換ボリュームを使ってNFBをかけたローノイズ真空管アンプの周波数特性の測定を行います。
つづく(製作編35)