DACユニットの製作(製作編2)

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製作編2

なんとかLCDパネルの取り付け加工が終わったので、フロントパネルの残りの加工を行います。

モーメンタリーSW取り付け穴加工

前回の記事の写真のとおり、電源SWの穴可能はすでに終わっています。残りはモーメンタリーSW3個の取り付け用の穴加工です。たけのこでφ8の穴を開けたので、それをリーマーでφ9.8まで広げます。地道な作業ですが、1つめの穴加工が完了しました。

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残りの2カ所も同様に加工を行いました。3個のSWを取り付けてみました。

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今回は3つのSWを黒に統一したので、12chアッテネータのパネルの印象と異なりシックな感じがします。

アクリル板加工

今回のケース製作で一番の難関のフロントパネル用のアクリル板加工を行います。アクリル板の加工図を再掲載します。

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外形の幅はフロントパネルと同サイズで、高さは有効寸法です。アルミフロントパネルとの高さの差は5mmで、フロントのアルミパネルが上下のフレームに2.5mmづつハマまる構造に起因しています。アクリル板の加工前に加工図を外形に沿って切り抜き、加工済みのアルミフロントパネルに合わせてみました。

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意図どおりの寸法となっている事が確認できました。さらにその加工図をアルミパネルに貼り付けて、ケースのフレームに取り付けてみました。

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やや加工図が撓んでいますが、おおむね問題ありませんでした。アクリル板の加工図に問題がなかったので、アクリル板の加工を行います。初めにアクリル板の保護紙に外形寸法のカット線を引きます。

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カット線に金属の定規を当て、プラ板用カッターの先端で保護紙をカットします。続いてプラ板用カッタの刃のアゴの部分でアクリル板をカットしていきます。カッタを引くと、鉋クズのような樹脂のクズがでます。切り込みが板厚の1/3くらいまでこの作業を繰り返します。切り込みが板厚の1/3になった時点で手で割ります。アクリル板の直線カットは案外楽です。同様にもう1辺もカットします。カットしろが約1cmなので切り込みを深めに入れて、ラジオペンチで割りました。念のため、ケースのフレームに干渉しない事を確認します。

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フレームに取り付けたアルミフロントパネルにカットしたアクリル板を被せてみました。アルミパネルへの取り付け位置さえズレなければフレームと干渉しない事が確認できました。続いて穴開け加工を行う為に加工図をアクリル板に貼り付けます。穴開け箇所は、アクリル板固定用のφ4.2の穴4個と、モーメンタリーSW用のφ11.8の穴3個と電源SW用のφ15.8の穴1個です。最初はφ4.2の穴を開けます。アクリル板用のφ4のビットを使ったのできれいに穴が開きました。

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やすりで穴径をφ4.2まで拡大し、M4ネジが入る事を確認しました。次はφ11.8の穴を3個開けます。ビットをアクリル板用のφ10に交換して穴開けしました。アクリル板用のビットとはいえ、さすがにφ10の穴開けは厳しく、穴が開く直前で刃が材料に引っかかりきれいに穴開けができませんでした。無理をせずに後でやすりとリーマーで穴を整えます。最後は電源SW用にφ15.8の穴開けです。今回初めてホールソーを使ってみました。

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マキタブランドのφ15のものです。ドリルを低速で回して根気よく穴開けを行ったところ、案外簡単にφ15の穴があけられました。

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電源SWの取り付け確認は後回しにして、この状態でフレームへ取り付け確認を行います。M4ネジ4点でアクリル板をアルミパネルに取り付けます。さらにそのアルミパネルをケースのフレームに取り付けようとしたところ、フレームのフロントパネル固定用のフランジの上下がアクリル板取り付け用のネジと干渉して取り付けられない事がわかりました。

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またしてもやってしまいました。メーカー図面の有効寸法を信用して確認を怠った事を悔やみましたが後の祭りです。この日もあまりのショックでここで作業を止めました。次回はアクリル板取り付けのリカバリを行います。

 

つづく(製作編3)