12chアッテネータ2検討(構想編)

構想編

マルチアンプシステムで使用している12chアッテネータ仕様の改善検討を行います。

マルチアンプシステム

私が常用しているマルチアンプシステムは以下のブロック図のとおりです。

アナログ信号の電送系はすべてバランス電送しているため、システムのボリュームには12chアッテネータが必要です。現行の12chアッテネーターは2c接点仕様のリレーを36個使用して9ステップのアッテネーションを実現しています。

現行12chアッテネータ

ステップ数が少ないため、普段聴くCDの音量調節に特化して下記の減衰量を決めました。

しかし最近のCDの録音レベルが高く、上記のステップ仕様では常用の音量域のアッテネーションステップが荒く、使い勝手が良くありませんでした。これを改善する為に、DACにリモコン機能を追加する際に、アッテネーション機能を追加しました。音質への影響を考慮して最大-3.0dBまで0.5dBステップで音量を微調整できるようにしました。

音量調整のステップは改善しましたが、使い勝手は良くありません。そこで改めて12chアッテネータの製作検討をしたいとおもいます。

単純にリレーを増やす

一番安易な方法は、現行の設計を拡張して使用するリレーの数を増やす事です。現行機は、Low/Mid/Highチャンネル用に3枚の基板にリレーを実装して同じ動作をさせています。

この基板にはリレーの他にリレーの操作コイルを駆動する為の回路も実装しており、私の標準サイズの基板をめいっぱい使っています。この基板の制御は、Arduino UNOを使用し、出力バッファー用基板、電源基板および電源トランス2個でシャーシ内がぎっしりの状態です。

このリレーをさらに増やす事は考えたくないので、本アイデアについては深追いしない事にします。

その他方法検討

まず思いつくのは、現行の12chアッテネータ製作時に検討した電子ボリューム案です。使い勝手は良いとおもいますが、音質に不安があり、当時ネット検索した結果、あまり良い評価はなかったので不採用にした経緯があります。今回も電子ボリュームは不採用とします。それではと初心に戻り、改めて12連ボリュームを探してみます。とはいえ、4連ボリュームが最大でこの方法も現実的ではありません。いろいろ考えた結果、駆動モーター付きの4連ボリュームを必要数並べてマイコン制御により12chアッテネータが実現できないか検討してみたいとおもいます。

ボリュームの位置を検出するために、ボリュームを1つ使用すると、3連ボリュームとなりいろんな点で不都合が発生します。それにボリュームはAカーブを使用するため、ボリュームの位置検出には適していません。仕方がないので4連ボリュームの軸にBカーブのボリュームを接続して位置検出ができないか検討してみたいとおもいます。

課題

上記の方法にもいろんな課題があります。おもいつく点を列記します。

・ボリュームの軸どうしの連結

・ボリュームの制御精度

・4連ボリュームの連動精度

どれもやってみないとわかりません。まずはブレッドボードを製作して1つづつ確認していくしかありません。しかし、市販品は見た事がないので落とし穴があるのか、そもそも需要がないので作られていないのかわかりませんが、無い物をつくる事はワクワクします。結果がどうなるかわかりませんが、おつきあいいただけるとありがたいです。

 

つづく(設計編1)