12chアッテネータ2検討(製作編31)

製作編31

前回の記事で設計した電源回路を実装し、動作確認を行います。

実装準備

改めて回路図を掲載します。

事前に余裕をもって購入しておいたユニバーサル基板が見つかりません。追加購入も一瞬考えましたが、入手に時間がかかり記事に穴があいてしまいます。仕方がないので、比較的実装部品点数の少ない廃基板から部品を取り外して電源実装に使用する事にしました。ハンダ吸い取り網を使ったため、ハンダ面がフラックスで汚れてしまいました。

これで実装がスタートできます。やれやれ。

実装開始

初めに大物部品の配置を決めます。端子台と整流用電解コンデンサを基板に置いてみました。

写真左がアナログ用電源で、右側がデジタル用電源です。配置を決めたので次に端子台を取り付けます。

写真右の3極の端子台がアナログ用の+/-12V電源出力です。左側は3極2個と2極2個を連結して10極の端子台としています。右から3ペアが+12V出力で、隣のペアが6V出力、左のペアが+3.3V出力用となります。ここまで作業が進んだタイミングで購入しておいたユニバーサル基板が見つかりました。このまま進めるしかありません。次にアナログおよびデジタル用電源ともにGND配線を行いました。

続いて入力用端子台と整流用ダイオード、平滑用電解コンデンサを接続して平滑回路まで実装・配線しました。

部品面はこんな感じです。

次にアナログ回路用の三端子レギュレータを取り付けました。プラス用とマイナス用の三端子レギュレータの端子配列が異なるので注意が必要です。出力部の電解コンデンサも余裕で取り付ける事ができました。

ハンダ面はこんな感じです。

続いてデジタル用電源の三端子レギュレータ3個を取り付けました。3.3V用の三端子レギュレータの端子配列は他のICと異なる為、さらに注意が必要です。配線効率を上げる為に、反対向きに実装しています。

同様に出力回路を実装しました。出力用電解コンデンサは実装に苦労すると思い、サイズの小さい一般品を選定しましたが、余裕で実装する事ができました。

ハンダ面はこんな感じとなりました。

これで電源基板の実装は完了です。

動作確認

最初にアナログ用電源の動作確認を行います。入力はトランスの二次出力のかわりに、ユニバーサル電源から、トランス二次出力のピーク電圧を入力します。電圧値は+/-16.8Vとしました。出力の発振の確認の為に出力をオシロスコープでモニタもします。入力配線を行ったところ、3極の端子台の1極の電線が固定用のねじを締めても電線がかみ込みません。どうやら部品不良のようです。基板準備の際に端子台3個を苦労して外した上に、さらにもう1回外す事になるなんて今回はついていません。やれやれ。基板の準備の中で取り外しのこつを掴んだため、比較的容易に外す事ができました。改めて配線を行い、動作確認をします。

結果は発振もなく、電圧も問題ありませんでした。次にデジタル系の12V出力を確認します。トランス2次巻き線の代わりにユニバーサル電源から17.6V(6.3x2x2.4)を入力して確認を行いました。この系統も問題ありません。最後に6V/3.3V出力を確認するために、AC6.3V入力端子に8.8Vを入力して確認を行いました。3.3/6V出力ともに問題ありませんでした。次回は、6V系の三端子レギュレータの入力電圧に余裕が無いため、デジタル系電源へトランスから電源を供給し、実負荷による動作確認を行いたいとおもいます。

 

つづく(製作編32)