ローノイズ真空管アンプ(設計編5)

設計編5

電源トランスユニットのサブシャーシ取り付け方法を確認して加工図の作成を行います。

シャーシ加工図

前回の記事で、電源トランスユニットのケースとしてOS149-16-33とサブシャーシAC20-33の組み合わせとする方針を決めました。

タカチ電機工業にサブシャーシの取り付けに関して問い合わせメールを出していましたが、返信をいただきました。回答内容は以下のとおりです。

1)ACシリーズはOSシリーズに対応していて同寸法の型式同士の取り付けが可能

2)ボトムカバー取り付け用フランジに取り付ける

3)スペーサーを使って高さを変更した取り付けについての可否は答えられない

回答に関しては、想定したとおりでした。2)項については、質問メール発信後に別寸法のケース(サブウーファー用チャンネルデバイダー)を確認したところ、フロントおよびリアパネルとサイドパネル連結用の金具の固定用ネジを取り外して、アルミシャーシ付属の長いネジ(サラM3x10)に交換し、そこへアルミパネルを差し込んでナット(付属のM3ナット)止めする構造と理解できました。

取り付け高さを高くする為には、固定用ネジに六角スペーサーを取り付ける事でアルミシャーシ位置をあげる必要がありますが、50mmのスペーサーの在庫を確認してみました。

写真は秋月電子の販売ペーシ掲載のものです。販売ページのデザインが変更されていました。残念ながら50mm長のものはなかったので、30mm+20mmを組み合わせて使用したいとおもいます。試しにサブウーファー用チャンネルデバイダーのケースに高さ変更用の六角スペーサーを取り付けてみました。

ボトムカバーを外す事が手間なので、トップカバー側に取り付けています。取り付け自体は問題ありませんが、フロントパネルとリアパネル取り付け部品との干渉を考慮して部品取り付け位置を決める必要があります。ザックリと計ってみましたが、六角スペーサーで、片側約8mmくらいパネルの有効寸法が狭くなりそうです。

サブシャーシ配置検討

搭載部品は電源トランス、初段真空管用ヒータートランス、12V安定化電源基板の3種類です。一番重い電源トランスは、重量バランスを考えてシャーシ中央に配置し、後ろ側にヒーター用トランスを、前側に安定化電源用基板を配置します。まずはラフに加工図を作成してみました。

左が手前側で、右が後ろ側です。電源トランスと基板が接近していますが、取り付け面が違うので問題はないと考えます。前回の記事で、ヒーター用トランスはサブシャーシ下へ実装すると書きましたが、サブシャーシ上に取り付ける事にしました。理由は、電源トランスユニット内部の見た目と、リアパネル取り付け部品との干渉を考慮した結果です。従ってサブシャーシ下に実装するものは、12V安定化電源基板のみとなります。注意が必要な点は、パネル取り付け部品とサブシャーシの干渉ですが、サブシャーシ位置を50mm上げる予定なのでなんとかなると思います。大きな問題はなさそうなので、詳細な加工図を作成しました。

ヒータートランス配線は、両側のφ7の穴を通して行います。アルミシャーシの厚みはt=2.0なので、電源トランス用の角穴あけは手は痺れるとおもいますがハンドニブラでなんとか加工できそうです。念のため、ハンドニブラの替え刃を準備しておきたいとおもいます。次回は電源トランスユニットのフロントパネルとリアパネルの加工図の作成をします。

 

つづく(設計編6)