サブウーハーの製作(まとめ編3)

まとめ編3

サブウーハー用チャンネルデバイダ製作のまとめを行います。

電源基板製作

電源は三端子レギュレータを使った安定化電源です。出力電圧は、+/-15Vとしました。

ケースへの実装効率をあげる為に基板サイズを72 x 47mmとしました。消費電流が小さく、ドロップ電圧も抑えた為、放熱器は不要です。出力はLPF基板2枚と入力バッファ基板1枚の系3系統の端子台を実装しました。基板は小さいですが、実装作業は特に問題ありませんでした。

入力バッファ基板製作

入力バッファ回路は、フルレンジ系のボリュームを正しく機能させる為に実装しました。改めて回路図を掲載します。

当初、基板サイズを95 x 72mmと考えていましたが、大物部品を置いてみたところスカスカだった為に、電源基板と同サイズに変更しました。オペアンプは値が張りますが、音の好みからMUSES01を選択しています。実装は部品面のジャンパを多用して、被覆ジャンパ線を使わずに実装できました。

LPF基板実装

LPF基板は将来の拡張用にR-ch用とL-ch用の2枚実装しました。基板のサイズは95 x 72mmです。入力バッファはウーハーchのレベル調整用に12dBのゲインを持たせています。LPF用のCR部品は、後で特性の変更がやりやすい様に基板ポストに実装しています。オペアンプは、アクティブフィルタ用途なので、GB積特性を重視してMUSES8920を選択しました。この基板も部品面のジャンパを駆使して被覆ジャンパ1本で実装することができました。

LPFの特性は以下のとおりです。尚グラフのゲインは正規化しています。

これで全ての基板の実装が完了しました。

ケース選択

ケースはタカチ電機のOSシリーズを使用します。

このシリーズは、マルチアンプシステム用のチャンネルデバイダにも使用しているため、デザインの統一性と慣れている事が選定理由です。フロントパネルの形状を合わせる為にOS88-32-xxSSとします。88が高さで88mm、32が幅で32cmを意味します。xxは奥行き寸法でマルチアンプシステム用チャンネルデバイダで採用した33cmよりも小さい23cmもOS88-32-23SSに決めました。

ボトムシャーシ設計と加工

ボトムシャーシの有効寸法は290 x 169mmです。実装する部品は、電源トランス、電源基板、LPF基板2枚と入力バッファ基板です。フロントパネルとリアパネル実装部品との干渉を考慮して加工図を作成しました。

加工図に従って穴を開け、基板取り付け用の穴には六角スペーサーを取り付けます。

そこへ実装済みの基板と電源トランスを取り付けます。

これでボトムシャーシの組立は完了です。

フロントパネル設計と加工

フロントパネルには電源SWとボリューム2個を取り付けます。他の機器とデザインを合わせる為に、使用部品と配置を合わせました。フロントパネルの加工図は以下のとおりです。

加工図に従って穴開け後、部品を取り付けました。

リアパネル設計と加工

リアパネルも他の機器と部品配置を合わせます。マルチアンプ用チャンネルデバイダリアパネルから出力を2系統削除した設計としました。

毎度ながらXLRパネルコネクタ用の穴6個の加工は大変でしたが、なんとか加工を完了させて部品を取り付けました。

これで全てのパネル組立が完了しました。次回はサブウーハー用チャンネルデバイダの組立をまとめます。

 

つづく(まとめ編4)