製作編3
取っ手用金具を入手したので、寸法測定して加工図を見直します。続いてユニット間接続用ケーブルの製作をします。
加工図見直し
注文をやり直した取っ手用の金具が届きました。
中身はこんな感じです。
本体とナット以外は使用しません。とりあえず保管する予定ですが、今まで保管してもその部品を使った試しはありません。早々に寸法を測定してみました。
加工図面上、穴間隔を30mmとしていますが、実測で27mmでした。加工図を修正します。最初にリアパネルの加工図を修正しました。
取っ手取り付け用穴の間隔のみを変更しました。同様にフロントパネル加工図も修正しました。
チップジャックの図面が見つかったので、シャーシ加工図に回り止め寸法を反映します。
φ6の穴の両端が5mm幅でカットされた寸法です。仕事でCADを使用しているわけではないので、このような寸法反映は最初は戸惑いましたが、CADの機能を使えばなんの事はありません。
これで加工図の修正は完了です。
ケーブルのコネクタ加工
3種類のケーブルが届きました。
3種類ともに2mで発注しましたが、余裕をとってカットされていました。最初は航空コネクタケーブルを作成します。ケーブル長は迷いましたが、1.5mとしました。
航空コネクタ用アッセンブリ手順書はありませんので、現物に合わせてケーブルを加工します。
内部電線を剥き、ハンダメッキしました。
加工時に間違わないように、内部電線被覆に番号をつけました。
事前に予習したとおり、最初に熱収縮チューブを被せます。
これをコネクタに通して各ピンをハンダ付けしました。
予習した甲斐があり、わりとすんなりできました。
問題は反対側のハンダ処理です。両側ともにメスコネクタなので、ケーブルの電線の順番と端子順が逆の為、電線を入れ子にしてハンダ付けする必要があります。3本ハンダ付けはなんとか完了しましたが、入れ子にした部分の径が膨らんでしまいコネクタに通す事ができませんでした。やれやれ・・・。仕方がないので、一旦ハンダを外して入れ子にせずに配線をしました。出来上がったケーブルは、クロスケーブルのイメージです。後でこのケーブルに対応するように回路図を修正する予定です。
やり直した側の出来映えが良くありません。今後このようなケーブルを作成する際には、コネクタを見直したいと思います。次は5芯のXLRコネクタケーブルを作成します。
初めにオス側を行います。部品は4ピースです。
ネットを検索したらアッセンブリ手順書が見つかりました。図はその抜粋です。
手順に従って最初にbushingをケーブルに被せます。
写真では見えませんが、ケーブルを通す穴は小さく無理矢理押し込みます。柔軟性のある樹脂でできているため、穴が広がり樹脂とケーブルが密着してゴミの進入を抑える構造になっているようです。続いて手順に従ってケーブルの端末処理をします。
作業時にスタンドクランプを使ってケーブルを固定しましたが、ケーブルのシースが弱く、クランプで挟むと傷がつくので保護用に絶縁テープを貼っています。次にinsertと呼ぶ端子をハンダ付けします。
ここまで特に作業上の問題はありません。次にchuckをケーブルに被せてinsertに密着させます。
最後にhousingを装着してbushingをねじ込めば完成です。
このケーブルの外形はカタログ上7.1+/-0.35ですが、bushingのねじ込みに力がいりました。4芯0.75sqケーブルのシース外形は7.6+/-0.35なのでもっと大変そうです。メス側の加工も同様にすんなりとできました。端子順がオスとメスは逆回りになっているのでハンダ付けも問題ありません。
これで5芯ケーブルは完成です。
同様に4芯ケーブルの加工も行いました。
最後にそれぞれのコネクタにパネルコネクタを差し込んで、導通チェックを行います。
導通に問題なかったのでこれで完成です。航空コネクタケーブルの出来が悪かったのでいまいち達成感に乏しい気がすます。次回は足りない部品発注を行います。
つづく(製作編4)