12chアッテネータ2検討(製作編42)

製作編42

配線を完了させて、以前の動作確認で発覚したバグ対策を行い12チャンネルアッテネーターを完成させます。

配線続き

ボリュームのL-ch側の配線が終わったら、R-chの配線を行います。配線の順序はL-chと同様にLow-chから行っていきます。説明が抜けてしまいましたが、ボリュームの端子の端子接続は以下のとおりです。一番左がGNDで配線前に4連の2つのボリュームの端子を接続しておきます。その隣が出力で、右側が入力端子です。

写真一番手前のボリュームがColdラインで、その奥がHotラインです。入出力の2芯シールド線が干渉しないように手前側に出力配線をその奥に入力配線となるように敷線しました。(下記写真参照)

全入出力配線が完了しました。配線がかなりごちゃごちゃしてしまいましたが、こんな感じです。

最後はシャーシGND配線です。事前に取り付けておいたシャーシGND用ラグ端子にアナログおよびデジタル電源のGNDへ接続します。

接続先は、アナログ電源とデジタル電源のGND端子台です。必要な長さに切った2本の電線をラグ端子にハンダ付けしました。

それをそれぞれのGND端子台に接続しました。アナログGND用端子台は3本接続となるので、接触不良とならない様に慎重に取り付けました。

インシュロックで束線したら、全配線が完了です。

バグ修正

動作確認の中に発覚した、ミュート解除時の減衰量表示不具合の対策を行います。

現象の再現はいたって簡単で、ミュート中に減衰量が点滅表示となりますが、その表示が消灯中にミュートを解除すると減衰量表示が消えたままになります。最新のソースはdemo30なので、対策用にdemo31としてコピーをつくりソースを修正します。ソースを確認したところ、原因がわかりました。ミュート解除処理後に減衰量表示用の関数のコールを追加しました。プログラムの書き込みは、arduino UNOにUSBコネクタを挿すだけでできます。

プログラムの修正部分と、このソースの実行画面は以下のとおりです。

早々に、ミュート中の減衰量表示が消灯しているタイミングでミュートを解除してみました。

写真のとおり、減衰量表示が消灯したままになるバグは直りました。このソースは完成バージョンとして、Ver1.00に変更しました。デモ表示画面も念のため掲載します。

上記の写真は、ソースを撮影用に修正してデモ画面で処理が停止するようにして撮影したものです。記事の写真は、手ぶれを防ぐ為にほぼ全て、セルフタイマー機能を使っている為です。きりがいいので、今回はここまでとします。次回は動作確認と音聴きを行います。

 

つづく(製作編43)

12chアッテネータ2検討(製作編41)

製作編41

電源の一次配線を完了させて通電および動作確認を行い、その後信号線配線に着手します。

電源一次配線

初めは2個のトランスの一次巻線の片側と電源スイッチを接続し、カットした一次電線を使って電源スイッチの他方の端子配線を行います。電源スイッチはスイッチ用に3つの端子と、電源ランプ用に2個の端子があり、端子間のクリアランスが小さくなっています。この為、2個のトランスの一次巻線の電線2本を1本の電線に接続し、熱収縮チューブで保護してそれを電源スイッチの端子に接続しました。

次は電源スイッチの電源ランプ配線を行います。平行電線を使用し、電源基板のデジタル系12V出力端子台へ接続しました。写真のとおり表示パネル用電源線とarduino UNO用電源線と一緒に束線しています。

続いて、ACインレットとヒューズホルダへ電源一次配線を行います。電源スイッチに配線された電線はACインレットの端子へ、ACインレットの他方の端子はヒューズホルダの端子へ配線しました。残り、2個のトランスの一次巻線の電線を束ねてヒューズホルダの他方の端子に接続しました。

後で写真を見直すと、アナログ系電源用トランス一次巻線の電線(黒)をデジタル系電源用トランス一次巻線電線(黒)となるべく同じに敷線し、アナログ系電源トランスの一次巻線電線のループ面積を小さくする考慮をすべきだったとおもいました。動作確認の前に、表示パネルとarduino UNO間のI2C配線の敷線を見直しました。

これで電源一次配線と、各基板への電源配線が完了しました。

動作確認

電源オンして、まずはアナログ系の+/-12V電源出力を確認しました。問題ありません。未配線ですが、バッファ基板の出力オフセット電圧も問題ないレベルです。電源ランプの点灯状態はこんな感じです。

見栄えは、ほとんどDAC-1と同じですが、いい感じです。デジタル系電源で一度動作確認済みですが、念のためリモコンで全動作の確認を行いました。特に問題はありませんでした。唯一デジタル系で未配線のモーメンタリースイッチ配線もこのタイミングで行います。改めてマイコン系の回路図を掲載します。

3個のスイッチの片側はGND配線となるので、3つの端子を単線で先に接続しました。

各スイッチの他方の端子へ、スイッチの色と同じ被覆電線を接続してarduinoシールド基板上の端子台へ接続しました。GND配線は黒の被覆電線を使用しているため、白の被覆線を使用しています。

改めて動作確認を行います。パネルキーの操作性はリモコンには劣るものの、必要な操作はひととおりできる事を確認しました。

信号線配線

最後に残った信号線の配線を行います。背面のXLRパネルコネクタに接続済みの2芯シールド線を端末処理して、バッファ基板の出力端子台へ接続します。端末処理は3極の端子台への接続を考慮してシースを長めに剥き、GND電線をハンダ処理して適当な長さにカットし、2本の電線を端子台の噛み混み量に合わせて被覆を剥きます。

写真はGND電線カット前の状態です。端子台部に負担がかからないよう敷線して端子台へ接続しました。

次に4連ボリュームの端子への配線を行います。作業性を考慮して、配線後の電線が下になる部分から順に配線を行いました。

写真は左のボリュームがLow-chでL-ch入出力の配線済みです。その隣がMid-chでL-chの入出力配線まで完了した状態です。正直かなり根気のいる作業です。一気に終わらせる事ができずに休み休み行いました。次回は信号配線を完了させ、通電確認および性能測定を行います。

 

つづく(製作編42)

12chアッテネータ2検討(製作編40)

製作編40

デジタル系の配線を行い、モーターボリュームの動作確認を行います。完了後、リアパネルの配線に着手します。

デジタル系配線

初めにモータードライバ基板の電源配線を行います。電源は6Vで、電源基板に専用の端子台を実装済みなので、そこへ配線します。電線は平衡電線を使用しました。

次はバッファ基板上のミュート制御回路への配線を行います。まずは電源配線です。電源電圧は12Vで電源基板上の端子台から2つの基板へ電源供給します。続いてミュート制御配線を行います。マイコンシールド基板に実装された端子台から2つの基板のコントロール入力用端子台へ配線します。

これでフロントパネルのモーメンタリーSWを除きデジタル系の配線完了です。

デジタル系動作確認

デジタル系電源トランスの一次側は先日表示確認を行ったままとなっています。この状態で改めてデジタル系の動作確認を行います。電源オンすると、デモ画面が表示され、モーターボリュームが初期化(Volミニマム)されました。デモ画面が左へスクロールアウトし、通常画面が表示されました。

その後、リモコンキー操作をいろいろと行いましたが、大きな問題はありませんでした。1点バグが見つかりました。ミュート中に減衰量表示が点滅しますが、点滅中の消灯状態でミュート解除すると減衰量の表示が消えたままとなります。

なんらかの操作を行うと表示は復活します。後で対策したいとおもいます。

リアパネル組立

加工済みの穴に部品を取り付けます。XLRパネルコネクタ12個とヒューズホルダ及びACインレットです。

XLRパネルコネクタはリアパネル正面左側に入力用を右側に出力用を取り付けます。初めに入力用にメスのパネルコネクタを取り付けました。

取り付け用にM3の皿ネジを使用しましたが、パネルコネクタの形状にいまひとつフィットしません。残りヒューズホルダとACインレットも取り付けました。

パネル背面はこんな感じです。

それをケースに合わせてみました。

なんかいい感じになってきました。

リアパネル配線

今までの通電動作確認は、デジタル系トランスの一次巻線にダイレクトに電源を供給して行ってきました。それを正規配線に切り替える為、リアパネル配線を行います。といっても、先に全XLRパネルコネクタに2芯シールド線を取り付けます。理由はパネルコネクタの端子形状起因で、リアパネル取り付け後の配線は難しい為です。2芯シールド線はいつも製作で使っているベルデンの1503Aです。端末処理がやりやすい為に使っています。写真はまずは1本ハンダ付けしたところです。写真手前が下側で、端子の形状が下側にカットが入っています。

もう一端の端末処理は、後で行いますがケーブルの引き回しを考慮して少し長めにカットしました。出力用端子6個の配線が終わりました。

残り、入力端子6個も同様に配線しました。

地味な作業な上、手間がかかるので途中でくじけそうになりながらもやりとげました。この状態でケースに合わせてみました。

いい感じです。ようやく電源配線にとりかかれます。

電源配線

一次配線の前に、残ったアナログ電源の配線を行います。バッファ基板2枚へ+/-12Vを供給します。電線はAWG22の電線を三つ編みして使います。

電線の両端はほぐれないようにインシュロックで固定しました。配線するとこんな感じです。

次回は電源の一次配線を行い、通電および動作確認を行います。

 

つづく(製作編41)

12chアッテネータ2検討(製作編39)

製作編39

引き続きフロントパネルの加工を行い、完成後に表示パネルの動作確認を行います。

赤外線受信モジュール取り付け

私の製作で、リモコン用赤外線モジュールを本体に内蔵するのは初めてとなります。受信用の窓はφ10とし、固定にはφ3の皿木ネジ2本を使用します。皿ネジ用の加工は表示パネル固定用ネジ加工と同様にφ7.2のドリルのビットで手作業で加工しました。皿木ネジが固定時にアルミパネル面から出っ張らないように加工しましたが、思いの外時間がかかってしまいました。

赤外線モジュールの取り付けは、本体が傾かないように注意して木ネジを打ちましたが、傾きに注意を取られて、木ネジ自体が傾いてしまいました。

おかげで固定時に皿ネジの一部がアルミパネル面から飛び出しています。取り付け状態は以下のとおりです。

本取り付け時に木片を反対向きにして木ネジが垂直になるように基板を取り付け直したいとおもいます。これでアルミパネルへの部品取り付けの確認は完了しました。

アクリルパネル再加工

残りの材料でフロント用アクリルパネルを再加工します。まずはアルミパネル加工図を修正します。修正点は幅を有効寸法から実寸法への変更です。

自宅にA3用のプリンタがない事と、アルミパネル加工時の加工図が残っていた為、新たに印刷せずにアルミパネル用の加工図を流用する事にしました。パネルの上下をそれぞれ2.5mmづつカットするとパネル高さが有効寸法となります。

アクリルパネルの加工は前回と同じなので詳細は省略しますが、まずは外形寸法にカットして、上記で準備した加工図をアクリルパネルに貼り付けます。穴4カ所をφ6のビットで穴あけします。モーメンタリースイッチ用の穴3個はリーマーを使ってφ11まで広げます。写真は1カ所完成した状態です。

ほかの2カ所も同様に穴径を拡大しました。電源スイッチ用の穴はさらにφ15.8まで拡大しました。こんどこそ、アルミパネルを正しく覆う事ができるかドキドキしながら組立ました。

写真のとおり問題なく組立ができました。アクリルパネルの保護紙を剥がして本組立を行います。アクリルパネルを引き剥がす際にバチバチと盛大に静電気が発生しました。アルミパネルに組み付け済みの表示パネルを壊してしまったかもしれません。フロントパネルを完成させて、表示パネルを動作させてみるまで影響はわかりません。

組立の順序は前後しますが、表示パネルにスペーサーを取り付ける際にスペーサーとナットの間にプラワッシャーを挿入しています。

写真は取り忘れてしまいましたが赤外線モジュールの取り付けは皿木ネジが垂直に入るように再加工しています。

表示パネル点灯確認

組立が進んでから表示パネル交換は大変なので、急遽静電気の影響を確認する為にパネルの表示確認を行う事にしました。方法はデジタル系電源のみを動かして、arduino UNOと表示パネルのみで電源を供給し、デモ表示の確認をします。まずはデジタル系のトランスの一次配線をします。前にデジタル系電源の実負荷動作確認をした時と同様にトランス一次巻線にACプラグとヒューズホルダをダイレクトに接続しました。この状態でデジタル系電源出力の確認を行います。電源オンして出力を確認すると+12V出力が出ていません。回路を遡り、半波整流電圧も出ていない事を確認しました。一旦基板を外すとすぐに原因がわかりました。端子台と整流用ダイオードがイモハンダになっていました。

ハンダをやり直して、電源基板を元通り実装しました。

arduino UNOの12V電源配線と表示パネル3.3V電源配線を仮に行い、電源オンしてみました。無事デモ表示確認ができました。

モーターボリュームのイニシャライズが完了しないため、「>>」表示が点滅した状態となります。ひとまず安心しました。次回は配線の続きを行います。

つづく(製作編40)

12chアッテネータ2検討(製作編38)

製作編38

フロントパネルアルミ加工を行います。

フロントパネルアルミ加工

改めて加工図を掲載します。

取り付け部品は、モーメンタリスイッチ3個と表示パネル、赤外線受信モジュールと電源スイッチです。初めにA3用紙に印刷した加工図を外形に沿って切り取ります。それをフロントパネルに貼り付けました。

続いて穴のセンターと、角穴の四隅にポンチで印を付けます。まずは穴のセンターに併せてφ2mmのドリルで穴を開けました。角穴の四隅はなにもしません。

次に表示基板取り付け用の穴2カ所をφ2.5のドリルで穴径を広げます。さらにドリルの刃をφ3.2に取り替えて残りの穴径を広げました。さらにドリルの刃をステップドリルに取り替えて電源スイッチとモーメンタリースイッチおよび赤外線受信窓の穴径をφ10mmに拡大しました。電源スイッチの穴径のみさらに拡大してφ16まで広げました。部品の位置決めは、アクリルパネルに任せて、アルミパネルは部品の固定さえできればいいという方針です。モーメンタリースイッチ取り付け穴は、リーマーでφ11まで広げて無事スイッチ取り付けができました。

残り2カ所も同様に穴を拡大し、取り付け確認を行いました。次は電源スイッチ取り付け確認です。アクリルパネル加工時に使った加工図を合わせてみたところ穴位置がかなりずれている事が発覚しました。やれやれ。

やすりで削ってアクリルパネルの穴位置に合わせました。結果、長穴となってしまいましたが、アルミパネルは部品の固定さえできればいいので機能上の問題はありません。加工したアルミパネルにアクリルパネルを被せて部品を取り付けてみました。部品は問題なく取り付けができました。喜び勇んでケースに取り付けてみたところあれれ?・・・。アクリルパネルの両サイドに隙間が・・・。

やってしまいました。アクリルパネルの外形寸法ミスです。外形寸法を単純にアルミパネルの有効寸法としてしまいましたが、幅は有効寸法ではなく実寸法にする必要がありました。これも、ケースさえ予定どおり入手できていれば、アクリルパネル加工前に加工図をケースに被せて事前にミスに気がついたとおもいます。アクリルパネルを加工した土曜の作業が全て無駄になってしまいました。

アルミパネル加工続き

気を取り直して、アルミパネルの加工の続きを行います。表示パネル用の角穴をあけます。穴あけ部分にφ10の穴をあけてそこにハンドニブラを入れて地道にカットしていきます。

アルミと言え、t2mmのカットは手に堪えます。なんとかカットを終えて、カット面をヤスリでならしました。表示パネル固定用にφ2.5の穴をあけていますが、皿ネジ用の加工を行います。φ7.2のドリルビットで手作業で皿加工を行いました。

表示パネルの取り付けは、10mmのスペーサーを使用します。アルミパネルへの固定は2カ所のみですが、残り2カ所はアルミパネルにあてるのみです。

固定用2カ所のスペーサ取り付け部にチップインダクタが実装されていて、ナットとのクリアランスがほとんどありません。本組立時にはプラワッシャを入れて保護したいと思います。表示パネルを取り付けるとこんな感じとなりました。

表側はこんな感じです。

なかなかいい感じです。本来であればここでアクリルパネルを被せて点灯確認をしたいところですが、ミスが悔やまれます。次回は引き続きフロントパネルの加工を進めます。

 

つづく(製作編39)

12chアッテネータ2検討(製作編37)

製作編37

加工を行ったボトムシャーシに部品を取り付けます。

トランス取り付け

トランスはアナログ系電源用とデジタル系電源用の2個です。どちらもM4のネジで固定します。最初にアナログ系電源用トランスを取り付けます。取り付けの向きは後で電線の処理が楽になるように決めました。

このトランスも未使用電線を処理します。具体的には一次巻線AC120V電線です。φ2.5の端末処理キャップを被せてインシュロックで固定しました。

次にデジタル系電源用トランスを取り付けます。このトランスはデジタル系実負荷動作確認時にすでに未使用電線を処理済みです。取り付け向きは迷いましたがエイヤーで決めました。

arduino UNO取り付け

最初にプラスチック製のホルダを取り付けます。M2.6のネジとナット2本で固定しました。次にarduino UNOを取り付けます。端子台を実装したシールド基板を一旦取り外し、取り付けネジにアクセスできるようにして、プラネジ2本でarduino UNOをホルダに固定しました。

改めてシールド基板を取り付けます。

これでマイコン基板の取り付けは完了です。

モーターボリュームAssy取り付け

次はモーターボリュームAssyを取り付けます。取り付けはM3の木ネジを使用します。モーターボリュームAssyのベースの合板には、あらかじめ取り付けネジ位置に下穴を開けています。そこをめがけて木ネジを止めていきますが、穴位置あわせに苦労しました。

ベースの合板に多少の撓みがあり、ボトムシャーシへの取り付けで矯正されて、モーターボリュームと位置検出用ボリュームに想定外の力が加わっていないか心配です。動作確認まで影響の有無はわかりません。

基板取り付け

残りは基板取り付けです。スペーサー取り付け時に基板取り付け確認済みなので、4本のナットの固定のみの作業です。取り付けはバッファー基板2枚とモータードライバ基板および電源基板の4枚です。

これでボトムシャーシへの部品取り付けは完了です。

配線

ボトムシャーシに取り付けた部品間の配線を行います。但し電源出力配線は後回しにします。電源単体の動作確認後に配線を行う予定です。改めてマイコン系の回路図を掲載します。

最初は位置検出用ボリュームとマイコン間の配線を行いました。配線の量が多いので、シンプルな束線を意識しました。

次はマイコンとモータードライブ基板間の配線を行います。具体的にはLo/Mid/HighのペアとGND配線です。

続いてモーター配線を行います。PWM信号を電送するので、信号線とできるだけ離す事を考慮しました。

次はミュートコントロール信号配線を行います。マイコンのポートとバッファ基板2枚間の配線です。この配線も見栄えを意識しました。

続いて電源基板の入力配線を行います。2つの電源トランスの2次巻線と電源基板間の配線です。デジタル系は実動作確認済みですが、アナログ系は未確認です。トランスの2次巻線の位相確認を行っていませんが、トランス添付の仕様を信じて配線しました。

電源出力配線と信号配線を除くとシャーシ実装部品間の配線はこれで完了です。(本記事アイキャッチ写真参照)次回はフロントパネル加工と組立を行います。

 

つづく(製作編38)

12chアッテネータ2検討(製作編36)

製作編36

ボトムシャーシの加工を行います。

ボトムシャーシ穴開け加工

改めて加工図を掲載します。

上記の加工図はA3用紙を前提に出力していますが、実際に印刷するとプリンタの仕様により図面上下のシャーシ外形線と有効寸法線が印刷されません。参考に用紙とシャーシ寸法を比較します。

A3用紙 :297 x 420

外形寸法:313.5 x 394.5

有効寸法:290 x 369

外形寸法線は仕方がないものの、有効寸法線は用紙寸法内に入っています。用紙ギリギリまで印刷しようと、過去に縁なし印刷機能を使って痛い目にあいました。縁なし印刷機能を使うと印刷結果が等倍から少し縮小され、それに気づかずにあやうく加工をしてしまいそうになった事があります。2つの寸法線の印刷はあきらめて、まずは短辺のみ有効寸法でカットして、組み上げたフレームにボトムシャーシを取り付けたものに加工図を乗せてみました。

長辺の片側をサイドパネルのフランジに合わせると、反対側がサイドパネルのフランジに約10mmオーバーラップしていました。そこで加工図の両側を5mmづつカットしてボトムシャーシへ貼り付けました。貼り付け位置はシャーシの周囲が加工図から均等にはみ出すように合わせました。

次に穴開け位置のセンターに印をつけていきます。従来はポンチを使っていましたが、精度を上げるために、1.8mmのドリルのビットを使って手動で穴のセンターを削りました。初めにφ2mmの穴を開け、ビットをφ2.5に取り替えてarduino UNO取り付け用ホルダ固定穴2カ所の穴径を拡大しました。さらにビットをφ3.2に取り替えて上記以外の穴径をさらに拡大し、最後にトランス固定用の穴をφ4.2に拡大しました。

これで穴開け加工は完了です。

arduino UNO取り付け加工

最初にarduino UNO用ホルダを取り付けてみました。

M2.6ネジ2本で固定しました。arduino UNOはこのホルダへ手動ではめ込む事ができますが、取り付け強度不足です。

ホルダの別の穴にM3のタップを切ってM3のプラネジで基板を固定する事にしました。

タップ加工は心配でしたが、うまくネジが切れました。

2カ所を加工して2点で固定します。

スペーサー取り付け

基板は六角スペーサーで取り付けます。単純にスペーサーを取り付けても基板の穴位置から微妙にずれている為に取り付けできません。3カ所はそのまま挿入できますが、残り1カ所の位置をヤスリで削って調整しました。基板4枚分の調整は地道な作業ですが、なんとか完了しました。

この作業を地道に取り付ける基板ごとに行いました。全ての確認が完了したので保護用のシートを剥がして改めてスタッドを取り付けます。

スタッドの取り付け位置調整をしたにもかかわらず改めて取り付けを行うとうまく基板が取り付けられません。穴位置の調整を行いながら全てのスペーサーを取り付けました。(本記事アイキャッチ写真参照)加工完了と思いましたが、シャーシGNDを取るためのネジ穴を忘れていました。追加で加工しラグ端子を取り付けました。取り付け位置は電源基板脇です。

次回はシャーシに部品を取り付けます。

 

つづく(製作編37)