High-ch用アンプ製作(製作編3)

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製作編3

シャーシの上面の加工を行います。

加工準備

いつものとおり、加工図を印刷しますが、今回は3分割して印刷しました。

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理由は分割した加工図にまたがって1つの部品が入らないように配慮しました。部品間の多少の位置ずれは問題ありませんが、1つの部品の固定穴間の位置ずれは影響が大きいためです。3つの加工図を外形に沿って切り取ります。両サイドの加工図は外形に沿って貼り付けます。センターの加工図は両サイドの加工図の加工線に合わせて位置だしをして貼り付けました。

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穴開け加工

加工図の上からポンチで穴のセンターと角穴の四角に印を付けます。

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次に加工図を剥がして穴のセンターにφ2mmの刃で穴を開けます。

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ドリルの刃を変えて穴径を広げます。M3ネジ用の穴はφ3.2、電源トランス固定用の穴はφ4.2、チップジャック用の穴はφ6、それ以外はφ10の穴を開けました。

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真空管ソケット用穴加工

φ18の穴を計4個開けます。上で開けたφ10の穴にシャーシパンチをセットします。刃をシャーシ上面セットした方が綺麗に穴が開けられるので写真のとおりシャーシパンチをセットしました。

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加工を行うと、2面のパネル(フロントとサイド)がじゃまで力をかけられません。なんとか穴を開けましたが残りの3カ所は多少のキズには目をつむり、刃をシャーシ内側にセットしました。

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加工後の仕上がりの差は写真のとおりです。

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ヤスリによる仕上げ後の状態ですが、右がダイを上面(刃が内側)にして開けた穴です。穴の縁にダイによるキズが付いています。今回は真空管ソケットで隠れるため、気にしない事にします。4カ所同様の手順で穴を開けました。

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開けた穴にソケットを装着してみます。

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残念ながら後加工が必要です。ヤスリで多少削ったところ装着できました。せっかくなので、12AY7も付けてみました。

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真空管の捺印が正面から多少ずれていますが仕方ありません。残り3つのソケットも同様に装着してみました。

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なかなかいい感じです。

電源トランス取り付け穴加工

最初に角穴を開けます。角穴四角につけた印に沿って加工線を引きました。

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角穴内に開けたφ10の穴にハンドニブラをセットしてカットしてゆきます。最初はハンドニブラ本体をシャーシ内にセットして、刃が加工線にあたるようにしましたが、ハンドルが4面のパネルと干渉してうまく加工が進まない為、刃が内側になるようにセットしなおしました。このため、穴開けはざっくりした感じです。

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平ヤスリを使って加工面をカット線にそって削ります。加工が完了して電源トランスをセットしてみたところ、取り付け用の穴位置が前後方向に大きくずれていて取り付けができませんでした。

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図面を確認したところ前後方向の穴の間隔が4mmずれている事がわかりました。加工図はEL34ppアンプの加工図を元に修正を入れましたが、前後方向の穴の間隔の修正が漏れていた事が原因でした。仕方がないので、各穴を間隔が狭くなる方向に2mm削って対応しました。

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加工後、無事に電源トランスが装着できました。(本記事アイキャッチ写真参照)忘れないうちに、加工図も修正しておきます。修正加工図は以下のとおりです。

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次回は出力トランスの取り付け加工を行います。

 

つづく(製作編4)