Hi-ch用トランジスタアンプ製作(製作編20)

f:id:torusanada98:20211116073639j:plain

製作編20

ヒートシンクパネルユニットにボトムシャーシを取り付けて電源配線を行います。

ボトムシャーシ取り付け準備

ヒートシンクパネルユニットの状態で電源ランプ配線用の電線を取り付けました。具体的には髭のように出ている単線を短くカットして被覆電線を継ぎ足しました。

f:id:torusanada98:20211116073700j:plain

継ぎ足し後に熱収縮チューブで処理しましたが、あまり見栄えは良くないですね。その後ヒートシンクパネルユニットのボトム側にボトムシャーシを被せてネジで取り付けしました。

f:id:torusanada98:20211116073750j:plain

この状態では、電源一次配線はものすごくやりにくいので、ボトムシャーシの四隅に開けた穴からヒートシンク固定用ネジにアクセスして、電源スイッチ側のヒートシンクを取り外しました。

f:id:torusanada98:20211116073811j:plain

ヒートシンクは簡単に取り外す事ができました。すごく便利です。オリジナルのケースのボトムシャーシにもこの穴を追加して欲しいとおもいます。これで電源一次配線の準備は完了です。

電源配線

まずはトランスの一次配線を行います。改めて電源回路図を参考に掲載します。

f:id:torusanada98:20211116073833p:plain

初めに電源トランス一次0V配線2本をACインレットに端子に接続します。事前に2本の電線の皮をむき、被覆の端をインシュロックで固定して芯線をよってハンダ処理します。その状態でACインレットの端子にハンダ付けしました。次に終段用トランスの一次100V配線を、フロントの電源スイッチを経由してヒューズソケットの端子へ配線します。ヒューズソケットの端子へは、電圧増幅段トランスの一次100V配線もパラで接続しますが、上記のACインレット配線と同様の手順でハンダ付けしました。

f:id:torusanada98:20211116073855j:plain

すっきり配線できたとおもいます。続いて電源ランプ配線を行います。上記で電線を継ぎ足しましたが、それを各電源基板の電源ランプ用端子台へ配線します。

f:id:torusanada98:20211116073913j:plain

これでアンプユニットを除く電源配線が完了しました。

電源通電確認

この状態で電源の通電確認を行います。まずはトランス二次巻き線の位相を確認します。初めに電圧増幅段の確認をします。位相確認用にオシロスコープのプローブをブリッジダイオードのAC入力端子に接続しました。プローブのGNDはシャーシGNDを掴んでいます。

f:id:torusanada98:20211116073933j:plain

電源スイッチをオフにしてACコードを電源に接続すると電圧増幅段の電源がオンします。その時のオシロの波形は以下のとおりです。

f:id:torusanada98:20211116073952j:plain

予想どおり、同相となっていました。トランスの説明書をどこまで拘って作っているかにもよりますが、逆相を示すには、マイナス表記されるはずです。一旦電源オフしてトランス二次配線をやり直します。そこで問題が・・・。このトランスの2次巻き線は2個ありますが、それぞれのタップ配線の被覆の色が共通の為見分けがつきません。仕方ないのでテスタで導通確認をしました。別の巻き線の場合は、抵抗値無限大で同じ巻き線の場合は約.4.8Ωでした。同じ巻き線の端子台への接続を反対にして処理完了です。改めて二次巻き線出力の位相を確認しました。

f:id:torusanada98:20211116074010j:plain

無事に正しい位相となった事を確認できました。一旦電源を落として、次は終段用電源トランスの二次出力の位相確認を行います。オシロのプローブを終段電源基板のブリッジダイオードAC入力端子につなぎ直しました。確認は、ACコードを接続してさらに電源スイッチをオンすると終段の電源がオンします。結果は電圧増幅段と同様でした。

f:id:torusanada98:20211116074027j:plain

f:id:torusanada98:20211116074036j:plain

上がオリジナル波形で、下が修正後の波形です。このトランスの二次電線は全電線の被覆色が違うので、抵抗測定は不要でしたが、いきおいでGND配線をハンダ付けしていた為に、修正に手間取ってしまいました。

f:id:torusanada98:20211116074058j:plain

これで位相確認は完了です。次回は電源機能確認を行います。

 

つづく(製作編21)