Hi-ch用トランジスタアンプ製作(まとめ編1)

f:id:torusanada98:20211221072730j:plain

まとめ編1

完成したアンプをマルチアンプシステムに組み込んで音を聴いてみます。

DCカットスピーカーケーブル

先週の記事でツイーター用のスピーカーケーブルを製作しました。音を聴く前にマルチアンプシステムに対する影響を確認しておきます。最初にこのマルチアンプシステムのチャンネルデバイダーの特性を改めて掲載します。

f:id:torusanada98:20211220072848p:plain

一番右の山がツイーター用の周波数帯域です。一方今回製作したスピーカーケーブルの特性は以下のとおりです。

f:id:torusanada98:20211220072907p:plain

2つの特性を比較すると、今回製作のスピーカーケーブルは、ツイーターチャンネルの特性にほとんど影響を与えない事が確認できました。音への影響を考えると余分な部品を追加したくはありませんが、ユニットの保護の為には仕方ありません。このスピーカーケーブルをマルチアンプシステムのブロック図に反映しました。

f:id:torusanada98:20211220072934p:plain

マルチアンプシステム音聴き

f:id:torusanada98:20211220072953j:plain

最初に現行のシステムで何枚かCDを聴きました。現行のツイーター用のアンプは今年初めに製作した真空管アンプです。前回の記事で紹介済み説明は省きます。音に耳が馴染んだところで、比較試聴用のCDを聴きました。使用したCDは、フルレンジスピーカーを使った比較試聴時と同じものです。それぞれのCDの1曲目を聴き、ツイーター用アンプを切り替えます。直前に聴いたCDを再生して、音の印象を比較しました。その後もう1枚のCDに取り替えて聴き、また元のシステムに戻して直前に聴いたCDを再生して音の印象を比較しました。それぞれのシステムの音の印象は以下のとおりです。

■SRPP方式6N6Pプッシュプルアンプ

・中域の音が厚く聴こえる

・元気よく鳴る

■A級BTL方式DCパワーアンプ

・音に奥行きが感じられる

・音の余韻の響きがきれい

音の好みにもよりますが、上記のとおり今回製作のアンプを使った音は好印象でした。現行のシステムの中域の音が厚く聴こえるのは、何の特性が影響しているのでしょうか?また今回製作したアンプを使ったときの音の印象は、トランジスタアンプの広帯域の特性起因なのでしょうか?当面、このシステムのツイーター用アンプは、今回製作したアンプで運用していく事にします。改めてツイーター用のアンプを今回製作のアンプに切り替えて、いろんなCDを聴きました。このシステムの音を聴きながら、試してみたい事がいろいろと浮かんできます。

・スコーカー用アンプもDCアンプにしてみる

・ツイーター用のアンプを真空管アンプの裸ゲインをあげて不帰還をかけてみる

・ウーハー用とツイーター用アンプを入れ替えてみる(単なる興味)

最後の項目はすぐにできるのでやってみようかな?現行ウーハー用アンプの駆動力が今回製作したアンプと比較してどの程度のものか確認ができます。

Hi-ch/Lo-chアンプ入れ替え

試聴時、Hi-ch用アンプとLo-ch用アンプは段積みして使っているので、入力とスピーカーケーブルをそれぞれつなぎ替えるだけで入れ替えができます。それぞれのアンプのドライバ段と終段の電源をオフして接続変更を行いました。比較試聴の方法は、上記と同様に2枚のCDを使って行いました。接続変更前に2枚のCDを聴き、接続変更して最後に聴いたCDの音の印象を確認します。残りの1枚を聴き、再度接続変更してそのCDを聴きました。各システムの音の印象は以下のとおりです。

■接続変更システム

・低音は出ているが、音の重心がやや上がった

・高音域の音の奥行き感が減少

・やわらかな音で、華やかさが後退

■正規接続システム

・音に奥行きが感じられる

・音の余韻がきれい

上記はほぼ想像していたとおりの印象でした。改めて、当面正規接続システムで運用していく事に決めました。次回は今回の製作をまとめます。

 

つづく(まとめ編2)